放課後の生徒会室に響く、謎の音。
――ぱっちん、ぱっちん。
元親:………なぁ。
元就:………。
――ぱっちん、ぱっちん。
元親:「なぁ」つってんだろ。
元就:黙って手を動かせ。
元親:だぁああああっ!!!!(すぱぁんっ!)こんなもん無言でやってたら気が狂うっ!
元就:大事な資料を叩き付けるでない!(すこぉおおおん)
元親:ぐぉぉ……何もでっけぇ三角定規で殴ること無ぇだろうが……。
元就:これは明日の生徒総会で使用するため、我が睡眠時間を削って仕上げた
「どりょくのけっしょう」だぞ。手荒に扱うな。
元親:努力の結晶ねぇ……。使い慣れない言葉使うから、平仮名になってんぞ。
――今回は学園ですが、学外です。
ゴールデンウィークです。
政宗:なんで野郎五人で遊園地になんざ来なきゃならねぇんだよ…。
佐助:だってダタ券だよ!?来なきゃ勿体なくない!?
政宗:お前はVacanceにVacance出来ねぇ、典型的日本人タイプだな。
必死に遊んで、日常生活より心労がたまるんだろ。
幸村:どんなときでも全力で突き進むが男子たる者!いざ参るぁああああ!!!
佐助:はい、はしゃがない。人多いんだから、ぶつかるよ。
元就:イマイチ納得がいかぬ。
元親:あん?何がだ?
元就:何故前田は我等にこのような券を寄越したのだ。タダ券とて安くは無かろう。
何か……何か裏があるに違いない。
元親:お前は人を疑いすぎなんだよ。見ろ、この使用期限。今日までだろ?
アイツ、またバイトらしいぜ。気の毒なこったな。
ま、アイツの分も楽しんでやろうぜぃ!
――やや気が早いですが、当日は旅行中に重なるため。
学園でなくてもいいのだけど……下駄箱のくだりがやりたかったのです。
炎の槍:とどのつまりさぁ、溢れる情熱を感じられさえすれば、それでおっけーなわけよ!
風の槍:そうかなぁ?大体情熱なんて、どこで感じるのさ?
炎の槍:いじらしく下校を待つ乙女!ドキドキしながら握り締めていた、
そのチョコレートに仄かな温もりを感じた時だよ(悦)
氷の槍:それ、単純に溶けてんじゃねぇの?
闇の槍:でもやっぱ、大事なのは手作りかどうかだよな~
雷の槍:うわ、らしくない発言。お前でも手作りかどうか拘るの?
闇の槍:当たり前だよ!あ、でも「手作りです!」って、溶かして固めただけとかは
駄目な。それは断じて手作りとは呼ばねぇ、変形と呼ぶんだ!
風の槍:なんの拘り……?
氷の槍:でも確かに、「ハッピーバレンタイン♪」って、まんま板チョコ渡されたときは
さすがにへこんだもんだよ……。
雷の槍:そこいくと、やっぱ手作りって大事なんだろうね。
闇の槍:だよなぁ♪
炎の槍:愛を感じるもんなぁ…♪
風の槍:そういうもん?
お市:………。
炎の槍:お前はどう思……って、わぁぁああ!!!ひい様!いつの間に背後に!!!?
お市:………ごめんなさい。
風の槍:へ?な、なにかありました?
お市:市がみんなにあげるの……毎年チロルチョコで………ごめんなさい……
五本槍:なっ……!!!!?
氷の槍:ひ、ひい様は別ですよ!チロル大歓迎!
闇の槍:お、おぉ!ひい様のチロルは、そこいらの手作り一万個に値しますよ!
炎の槍:同じチロルでも、感じる愛が違うもんな!
お市:市……お料理苦手だから………。がっかりしてたなんて……気付かなかったわ……
長政様も……本当は……チロルでがっかりしていたでしょうね……
雷の槍:そ、そりゃまぁ……「手作りが面倒だからじゃない。面倒だからじゃない…」
って自分を騙すように呟きながら、毎年こっそり食べて……
風の槍:馬鹿!余計なこと言うなよ!
雷の槍:はっ、しまっ……!
お市:ごめんなさい……ごめんなさい……(去)
五本槍:ま、待ってください、ひい様ぁぁぁああああ!!!!!
――今回も学園。歌BASARA続編。
政宗:バンドがやりてぇ。
佐助:………。突然、何?
政宗:バンドだよバンド!軽音部の連中がやってんだろ。
幸村:ばんど……でごさるか?
佐助:ああ……この前カラオケ行ったとき、前田の旦那が言ってたね。
軽音部で楽器やってるって。
幸村:楽器!凄いでござるな♪
佐助:あの人はあちこちの部に、助っ人として行ってるらしいからね。
政宗:アイツに出来て、俺等に出来ないことねぇだろ。やろうぜ、バンド!
佐助:またそうやって思い付きで物事を始めようとするんだから……。
竜の旦那、楽器なんか出来んの?
政宗:Guitarならそれなりにな。おい、元就、元親!お前等もやろうぜバンド!
元就:ばんど?なんだそれは?
政宗:アニメソングを、熱く力の限りかき鳴らし、日輪に捧げ奉る
家事労働の負担にならない程度に楽しむ音楽だ。
元親:アニソン!?乗ったぜぃ!
幸村:力の限りかき鳴らすでござるぁああああああ!!!!!!
元就:日輪に捧げ奉らん!
佐助:……まんまと引っ掛かってるし。
政宗:決まったな。楽器借りに行こうぜ!
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