――今回は学園ですが、学外です。
ゴールデンウィークです。
政宗:なんで野郎五人で遊園地になんざ来なきゃならねぇんだよ…。
佐助:だってダタ券だよ!?来なきゃ勿体なくない!?
政宗:お前はVacanceにVacance出来ねぇ、典型的日本人タイプだな。
必死に遊んで、日常生活より心労がたまるんだろ。
幸村:どんなときでも全力で突き進むが男子たる者!いざ参るぁああああ!!!
佐助:はい、はしゃがない。人多いんだから、ぶつかるよ。
元就:イマイチ納得がいかぬ。
元親:あん?何がだ?
元就:何故前田は我等にこのような券を寄越したのだ。タダ券とて安くは無かろう。
何か……何か裏があるに違いない。
元親:お前は人を疑いすぎなんだよ。見ろ、この使用期限。今日までだろ?
アイツ、またバイトらしいぜ。気の毒なこったな。
ま、アイツの分も楽しんでやろうぜぃ!
幸村:キャラメルポップコーンをお願いいたす!
元親:早っ!来て早々食い物かよ!
幸村:腹が減っては戦が出来ぬでござる。
佐助:旦那、別に誰とも戦わないから。
慶次:はいよ~、2百両になりま……あれ?なんだ、アンタ達かい。
幸村:慶次殿!?何故このような場所に!?
慶次:何故って、バイトに決まってんだろ?だからタダ券も一杯持ってるってわけ。
ここは結構近いから、学校の奴等もバイトしに来てるらしいぜ。
幸村:羨ましいでござるな~♪
佐助:旦那にはバイトなんてまだ早い。
幸村:むぅ……。
慶次:なんだいなんだい、折角あんなに一杯券をあげたってのに、
女の子の一人も連れてこないのかよ~。寂しいねぇ~。
政宗:悪かったな!
慶次:ま、こうして買いに来てくれりゃ、俺のお財布も潤うってね♪
はいよ、チュロス一本サービスだ。
幸村:うぉおおおおおチュロスうぅうう!!!!………折れたでござる(泣)
佐助:あ~もう、振り回すから!悪いけど、もう一本貰ってイイ……?
慶次:しょうがねぇなぁ(笑)
元就:………(疑)
元親:お前な……あからさまにそういう顔すんなよ。
慶次:そ~んな物欲しそうな顔すんじゃないって。女の子に嫌われちまうぞ?
ほら、アンタにもやるよ。チョコバナナ。
元就:………ふん。……♪
元親:……。チョコ付いてんぞ。
元就:!!!
政宗:おい、パンフレット貰ってきたぜ。とりあえず……一番人気から行くか?
「ジェットコースター」
元就:なんだこれは……?
政宗:一番人気のコースター「サンダードラゴン」だ。
元就:安直なネーミングだな。
政宗:げっ!一時間待ちかよ……。
元親:ま、一番人気ってなら仕方ねぇだろ。見ろよアレ!隣の高層ビルより
高い位置まで上ってんだぜ?楽しそうじゃねぇか~♪
幸村:おぉお!?一回転しておるぞ!?何故落っこちないのでござるか!?
元親:乗ってみりゃ分かるだろ。行こうぜぃ!
佐助:いってらっしゃ~い。
政宗:Ah~n?どういうつもりだお前?
佐助:どういうつもりも何も、俺様ここで見てるから。みんなで行ってきなよ。
幸村:な、何故でござるか!?佐助も来るでござるよ!
元就:ふん、まさか恐れを成したなどと言い出すのではなかろうな(嘲)?
佐助:うん、滅茶苦茶怖い。
元就:……。
佐助:俺様嫌いなんだよ~……こういう乗り物。
元親:お前、普段屋上から飛び降りたりしてんじゃねぇか。今更何が怖いんだよ?
佐助:なんつーかさぁ、自分は自分の能力分かってるからいいんだけど、
こういう乗り物って信用できないんだよ。いつ吹っ飛ばされるか
知れたもんじゃない。
政宗:飛ばねぇよ……(呆)
佐助:第一危険なんて日常生活で十分事足りてるもん。わざわざお金出して
危ない思いをしなきゃならない意味が分からない。……というわけで
いってらっしゃ~い♪
幸村:………。(がしっ)
佐助:へ?ちょ、何?旦那?離して……
幸村:じぇっとこーすたー如きに後れをとったとあっては、真田忍隊の名折れ。
乗って貰うぞ、佐助。
佐助:い、いや、こんな時に限って上司みたいな事言い出さないで……って、ちょ、
あの、旦那!?本当に勘弁……
元就:観念してさっさと行くことだな。
佐助:嫌だぁぁぁ~……
元親:ラッキー、一番前だぜぃ!
政宗:Tension上がりすぎだ!お前図体でかいから狭っ苦しいんだよ!
元親:しょうがねぇだろ、ジャンケンで席決めたんだから。おぉ!上ってきたな!
幸村:むぅ~……佐助。某の安全ばーが緩いような気がするのだが……。
佐助:へ?ああそう?大丈夫なんじゃない?つか大丈夫じゃないと困るし!
政宗:それどころじゃないみてぇだな。
佐助:何これ!まだ上んの!?もういいよ、ひと思いに落下してよ!
元親:落ち着けって。元就を見習えよ。さっきから余裕で無言……あれ?
政宗:あいつどこ行った?
佐助:……。なんか、ちゃっかり下から手振ってんだけど。
元親:いつの間に!?
政宗:逃げやがったな……。
幸村:佐助ぇ~……
佐助:何っ!?
幸村:そ、そのように怒らずとも……(沈)某はただ佐助も共にじぇっとこーすたーに
乗りたかったのでござる……。
佐助:あ……。……御免。ちょっと余裕無くて……。何かあった?
幸村:うむ、言い辛いのだが………もう少ししっかり締まるようにしようと
試行錯誤していたら………折れちゃったでござる。
佐助:安全バーぁあああああああ!!!!!!!?え……ちょっと待ってよ……。
これ、二人分の安全バーでしょ………?それが折れたってことは……。
幸村:………。すまぬ。
佐助:謝られてもぉおおおお!!!!!(泣)
元親:お?そろそろ落ちるぜ!しっかり掴まってろよ~♪
佐助:旦那……死ぬ気で掴まるよ。
幸村:う、うむ!
政宗:Tunder Doragon!Yeah!!
元就:ふん、どうやら全員生きて帰ったようだな。
政宗:裏切り者がよく言うぜ……。
元就:じぇっとこーすたーは2人掛け。5人では半端なので遠慮してやっただけのこと。
元親:……。
元就:なんだその疑惑の眼差しは。それはそうと、絶叫写真とやらが売っていたので
買っておいてやったぞ。真田、猿飛、貴様等大分滑稽な顔をしておるな。
佐助:当たり前だろ……文字通り死ぬかと思ったんだから……。
幸村:一生に一度有るか無いかの貴重なすりるでござった……(悦)
佐助:二度と御免だよ!
「観覧車」
元親:じゃ、次は大人しいもんにでもするか。観覧車乗ろうぜ!
元就:かんらんしゃ……?
政宗:ビビらなくてもイイ。これ以上ないほど大人しい乗り物だ。
元就:我はビビって等おらぬ!
佐助:やれやれ……何が悲しくて男五人で観覧車になんか乗らなきゃならないんだか…。
慶次:生憎だけど、五人で犇めき合われちゃあ困るんだよな。この観覧車は四人乗りでさ。
幸村:慶次殿!何故ここに居るのでござるか!?
慶次:何故って……言ったろ?バイトだよ。時間交代制なんだよ。今は観覧車担当。
幸村:ある時はポップコーン売り、ある時は観覧車の係員
……ううむ、ばいととは「すぱい」みたいで恰好いいでござるな。
政宗:……。佐助。
佐助:何?
政宗:ある時は忍、ある時は天狐仮面、そしてまたある時はオカ……
佐助:五月蠅いよ!嬉しくないっての!何、その思いついちゃったぜ、みたいな顔!
腹立つんだけど!
元親:何もめてんだか知らねぇが、四人乗りってなら仕方ねぇ。
またジャンケンすっぞ~。はい、じゃ~んけ~ん……ちょき!
元就:ちょきだ。
幸村:ちょきでござる。
佐助:俺様もチョキ~
政宗:パー……。
佐助:………。じゃ、行こうか旦那。
政宗:ちょっと待てぇええええええ!!!!
元就:何か問題が?
政宗:有りまくりだ馬鹿野郎!一人で観覧車なんざ乗ってたら、
どんだけ悲しい奴なんだって思われるだろうが!
元就:まぁ実際
佐助:友達少ないもんね。
政宗:て、てめぇら……(怒)
元親:おら、後つかえてんだから、さっさとジャンケンやり直すぞ。
元就:何故貴様などと乗らねばならぬ。
元親:公平なジャンケンだぞ。恨むなら、グーを出した自分を恨めよな。
元就:ふん……。それにしても……観覧車とやらは随分と緩慢な動きなのだな。
元親:そうかぁ?俺は結構好きだけどな、観覧車。ゆるりゆるりと、
お天道さんに向かって近づいていく感じがよぉ。
元就:お天道さん?
元親:おぅよ、お前の大好きな日輪様よ。まぁ夜に乗る観覧車も悪くねぇがな。
今まで乗った中で一番感動したのはよぉ、丁度花火やってるときに乗った
観覧車でな。こう……まん丸い花火を上から見下ろす感動ってのは
口じゃ言い表せねぇような……
元就:今……なんと言った?
元親:へ?いや、だから、上から見下ろす花火ってのは、凄ぇ感動もの……
元就:花火を、見下ろす……?つまりこの乗り物は、このまま高く上るということか……?
元親:お?おぉ、そうだぜ。なんだお前、観覧車乗ったこと無ぇのか?
元就:………。
元親:ほら、窓の外見てみろよ。もう人があんなに小せぇ……
元就:降りる。
元親:は?
元就:降りる。今すぐ降りる。
元親:ば、馬鹿!何開けようとしてんだよ!ここ地上何メートルか分かってんのか!?
元就:計算してないぞ……何故、何故大人しい乗り物が地上高く舞い上がるのだ!?
元親:いや、別に舞い上がっては……お前、ひょっとして…………高いの駄目なのか?
元就:………。えぇい!まず貴様を落としてやるわ!
元親:ちょ、馬鹿!危ないっつのぉおおおおお!!!!
幸村:おぉ、おぉおお!?政宗殿、佐助!学校が見えたでござる!
政宗:Ah~……分っかんねぇ……どれだ?
幸村:ほら、あれ!あれでござる!
政宗:んな窓硝子こんこん叩かれても分からねぇよ。もっと具体的に目印とか無いのか?
幸村:むぅ~……こんなにはっきり見えて居るというに……佐助も見えるでござろう?
………む?
佐助:………zzz
政宗:寝てやがる……(呆)
幸村:佐助!折角こんな高いところにいると言うに、寝る等勿体ないでござる!
政宗:寝かしといてやれよ。このオカンのことだ。お前が余計な仕事作って
どうせろくに寝てねぇんだろ?
幸村:ぐっ……た、確かに夕べも繕い物がどうとか……。
政宗:このとろとろした動きじゃ眠くなるのも無理な………ヤベ、人が寝てんの見たら
俺まで睡魔が襲って来やがった……。
幸村:……(うつら……)
政宗:お前もかよ。せめて頂上越すまでは起きて……(がたんっ!)……!!!なんだぁ!?
佐助:うわ!何!?どうしたの!?
幸村:と、止まったでござる!
政宗:故障か……?
元親:見ろ!お前が暴れるから止まっちまったじゃねぇか!
元就:……な、何故よりにもよって頂上付近で停止する……
元親:こういう乗り物はな、揺らすとすぐ止まんだよ。
元就:人間という動物を乗せる以上、多少の揺れは計算に入れておくべきだ!
元親:多少じゃねぇだろうが……
元就:貴様の所為だ!
元親:なんで俺なんだよ!
元就:ろくな説明もなしに、このようなもの搭乗させた貴様の責任!
こんな高所におかれては、何も出来ぬではないか!我にこのような屈辱を
味わわせたこと、後悔させてくれる!
元親:暴れてると、いつまでたっても動かねぇぞ。
元就:五月蠅い!我は高所に恐れなど為して居らぬ!高所が利点を発揮するは、
戦における場合のみの話!見よ!人がまるで塵のように……!塵の……ように……
………。
元親:怖いなら怖いって素直に言えよ。口に出さねぇと、恐怖が増すぞ。
元就:…………怖い。
「メリーゴーランド」
幸村:すぐに動いて良かったでござるな♪
佐助:ちょっとひやっとしたけどね~。……あれ?鬼の旦那、なんでぼろぼろなの?
元親:いや……頂上付近では絞め殺されそうな勢いでしがみつかれた挙げ句、
下がってくるにつれて余裕が出てたのか散々八つ当たりを……
元就:(殴)
元親:痛っえな!いい加減にしろよお前!!!!
政宗:なんか偉くもめてたみたいだな……。これ以上無いほど平和な乗り物だってのに。
幸村:否!これ以上無いほど平和な乗り物とは………あれでござる!
一同:………。
政宗:いくらなんでも、野郎が寄って集って回転木馬は無ぇだろ……。
幸村:某、あの紅い馬に乗るでござるぅううううう!!!!!
元親:俺ピンクの~♪
元就:聞いておらぬようだな。
佐助:どれ、俺様は馬車にでも乗せてもらいましょうか。写真撮るよ~。
政宗:Ah~……滅茶苦茶注目されてやがる……。
元就:真田がな。
幸村:うぉおおおおおおおおお!!!!!!!漲るぁああああああああ!!!!!
佐助:ちょ、旦那!?ちゃんと跨って!しゃがみ乗りは駄目だって言ったでしょうが!
幸村:一番駆けはもらったぁ!某の馬が最速にござる!
元親:うちの春駒だって負けねぇぜ!
元就:勝手に名付けるな。そもそも回転しているのに、早いも遅いもなかろう。
政宗:いい歳して恥ずかしくねぇのかお前等は……。
ドレミの歌がBGMだぜ?何が最速だってんだよ……。
元親:へっ、勝負に参加しようともしねぇ奴が何か言ってるぜ~?
幸村:盗んだ軍馬になんか負けないでござるよ!いざいざぁああ~!!!
政宗:なんだとコラ、やってやろうじゃねぇか。俺の馬の足をなめるんじゃねぇぞ~?
Let's show it!Ha!
元就:だからどうやって勝敗を付けるというのだ……?
元親:いくぜぃ春駒!格の違いってもんを見せつけてやれ!
幸村:うぉおおおおお!!!!お館様ぁああああ!!!果たして見せましたぞぉおおおお!!!!
佐助:コラ!二頭乗りも駄目だっての!ちゃんと座って!
はい、写真撮るからこっち向いて~。
「ヒーローショー」
元親:見ろよ!ヒーローショーやってるぜ!「僕と握手!」だってよ!うぉおお!!!
元就:何を興奮しているのか知らぬが、さっさと次へ行くぞ。
元親:えぇえっ!?ヒーローショー見ないのかよ!?
政宗:はっきり言って、まったく興味がねぇ。英雄は自分で事足りてるしな。
元親:なんだよぉ~見ようぜぇ~見たい見たいみたい~~~~。
元就:駄々をこねるな、気色悪い!
幸村:某もみたいでござる♪
佐助:まぁ構わないけどさ……こういうのって大体なんとかレンジャーでしょ?
赤とか、青とかの。出てくるの誰か……見当付くんだけど。
元親:細かいこと言ってねぇで、さっさと行こうぜぃ!
三好1:1人減ったら1人足し……
三好2:2人減ったら2人足す……
三好3:3人減ったら、其処で終わり。
三好三人衆:我等、三好三人衆!
佐助:あれ…?予想はずれた。
元就:想定していた者共より、地味な方が出てきたな。
政宗:地味とか言うなよ。可哀想だろうが。
佐助:だって出てきて早々減るとかなんとか……こんな後ろ向きなヒーローって居る?
幸村:うぉおおおお!!!!ヒーローぉおおお!!!
元親:三人衆ぅうううううう!!!
政宗:いいんじゃねぇか?満足してるみたいだし。
久秀:くははは……苛烈苛烈。卿も随分と面白かったよ。だが……そろそろお開きだ。
政宗:なんかあの悪役、見覚え有るような気がするんだが……。
佐助:うわ~……気のせいだと思いたい……
政宗:あんなのがPTA会長やってる俺等の学校……悲しくなってくるぜ。
三好1:敵が強大すぎる。
三好2:我等に勝てる余地はない。
元就:断言したな。
政宗:どこまで後ろ向きなんだよ。
三好3:ここは最終手段を用いるぞ。
幸村:うぉおおお!!!!きっと合体ロボでござる!!!
元親:何!?おぉおお!!!あれが生で見られるのか!?
三好三人衆:秘技・不死香炉!
元親:あ、あれ……?なんか違うみてぇだな?
久秀:説明しよう。この香炉は痛みを感じなくなる香炉……命尽きるその瞬間まで
なんら臆することなく敵に向かっていけるのだ。
政宗:なんで敵が解説すんだよ。
佐助:つか、お子様向けのショーにあるまじき、重たい設定のアイテムなんだけど……。
久秀:だが、甘いな(爆破)
三好三人衆:ぐはぁっ!
政宗:早っ!
三好1:我等に残された力……
三好2:それを引き出すは、子供達の声……
三好3:何卒、声援を願いたい……
元親:おぅ!任せとけよ!み・よ・し!み・よ・し!
幸村:みよしぃいいいいいいいい!!!!
佐助:やれやれ、漸くヒーローショーらしくなってきたね。
謎声:みんなの声、届いたべ!
三好三人衆:あの声は………援軍!
元就:……………………援軍?
いつき:とぅ!正義の援軍、おら、参上だべ!
政宗:散々コールさせておいて援軍かよ!てめぇらで頑張れよ三好!
いつき:最初からクライマックスだべ!大寒波ぁああああ!!!
久秀:ぐはぁっ!………屍は残さぬと決めているのだよ……(ちゅどーん!)
いつき:おらに勝とうだなんて、10万とんで13年早いべ♪
政宗:何処の閣下だ。
佐助:つかさぁ、これ最初から援軍だけで良くない?
元親:うぉおおおお援軍恰好良いぜぇえええええ!!!!
幸村:援軍殿ぉおおおお!!!すばらしいでござるよぉおおおお!!!
元就:貴様等、それでいいのか……?
「コーヒーカップ」
元親:次はアレ乗ろうぜぃ!
幸村:ぐるんぐるんに回すでござるよ~!!!!
佐助:あ~あ、すっかりテンション上がっちゃって……。
俺様、旦那と乗るのだけは嫌だよ。
幸村:何故でござるか!?
佐助:全く容赦なく回すんだもん。絶対気持ち悪くなる。
幸村:それを楽しむものでござろう?
元親:なぁ♪
元就:三半規管を狂わせることの何が楽しいのか理解できぬ。
幸村:政宗殿はぐるんぐるん派でごさるか?
政宗:んな派閥があるのかどうかは知らねぇが、割と平気だぜ。
元親:よし!じゃあ、ぐりんぐりん派はこっち、回さない派はあっちに乗れよ。
元就:行くぞ猿飛。
佐助:へ~い。のんびり行こうね、オクラの旦那。
元就:寧ろ固定するくらいの勢いでな。
佐助:そこまでしなくてもイイよ(苦笑)
幸村:さぁ、回すでござるよぉ~(腕捲)
政宗:ほどほどにしとけよ。
佐助:は~い、旦那達、こっち向いて~。写真撮るよ~。
元親:お?よっしゃあ!変顔してやるぜ~♪
幸村:そんなことをしている場合ではないぞ!動き出したでござる!
元親:おぉ!んじゃあ、いっちょ派手に回せよ!
幸村:心得てござる!うぉおおおおおおおおおおお!!!!!!(回)
(ぱき~ん)………。折れたでござる。
佐助:何このデジャビュ!?
政宗:ぬぉおおおお!!!!?なんだこの回転はぁああああ!!!!?
幸村:と、止まらぬぅううう~!!!!
元親:あああぁぁぁぁ~!!!?
元就:長曾我部が吹っ飛んだな。
佐助:呑気に構えてる場合じゃないって!すいません!!!止めてくださいっ!!!!
元就:遊園地側の点検不備ということで、何とか弁償は免れたぞ。
政宗:せめてもの救いだな……Ah~……気持ち悪ぃ……
幸村:うぅぅ~……地球は回り続けているでござるぅ~……
佐助:妙にダイナミックな発言だね……(苦笑)はい。
幸村:うぉおお!?何をするのだ!!!冷たいではないか!!
佐助:タオル濡らしてきたんだよ(笑)旦那、驚きすぎ。
幸村:いきなり冷たいモノで視界を塞がれれば驚くのは当然であろう!?
元親:目が回るくらいなんだよ。俺なんか吹っ飛ばされて、危うくゴーカートの
露と消える所だったんだぜ!?
元就:調子に乗るからだ阿呆めが。コブ如きでガタガタ騒ぐな。冷やせば良いのだ。
元親:ぎゃあああ!!!背中にアイスを突っ込むなぁああああ!!!!
政宗:誰か、少しは俺の心配もしてくれよ……(寂)
「お化け屋敷」
元親:お?やばいぜ!閉園まで時間が無ぇ!あと一つくらい乗ろうぜ!
佐助:鬼の旦那は元気だね~。でも、乗り物はもう乗りたくないでしょ……?
幸村:うむ……。
元就:成る程、ではアレしかないな。
元親:アレ?……ってまさか……
元就:「すりらーはうす」だ。
幸村:お、お化け……屋敷……
元親:駄目!嫌!止めて!
佐助:鬼の旦那、微妙に乙女チックだよ。
政宗:なんだよ、怖いのか~?
元親:滅茶苦茶怖い!
政宗:少しは誤魔化すとかなんとかしろよ……
元親:冗談じゃねぇ!なんでわざわざ金払って怖い思いしなきゃならねぇんだよ!
幸村:わざわざお化けの潜む場所に赴くなど、命を捨てる愚行にござる!
元就:貴様等、先程は嬉々として危険な乗り物に乗っていたではないか。
問答無用、すりらーはうすは決定事項だ。行くぞ。
元親:うぅぅ……嫌だなぁ……
幸村:お、お化けなんてないでござる~♪
政宗:歌って誤魔化す、か。そんなに怖いくせに、何で素直に入るんだ?
佐助:なんか、雰囲気に飲まれてるんじゃない?(苦笑)
お化け:ばああああ!!
幸村:ぬぉおおおおお!!!!一つ目小僧でござるぅううううう!!!!(泣)
お化け:一枚~……二枚~……
元親:ぎゃぁあああああ皿屋敷ぃいいいいい!!!
お化け:けけけけけけ……
幸村:ひあああああ!!!!まっくろくろすけでござるうううううう!!!!
お化け:今日は夕飯いらないって言ったじゃない。何も無いわよ。
元親:ぎゃあああ!!!生活に疲れた四十代の主婦ぅうううう!!!
お化け:大きくなったわねぇ~。幾つになったの?まぁ!早いわね~。
こないだまでこぉ~んなに小さかったのにねぇ?知ってる?
おばちゃん貴方のおむつ変えてあげたのよ~?
元親:うああああああ!!!!恩着せがましい親戚のおばちゃんんんんん~!!!!!
佐助:もう何が怖いのか、自分達でもよく分かってないんだろうね。
元就:……というか、あれは化け物なのか?
政宗:このお化け屋敷のコンセプトがわからねぇ。
お化け:ひとぉ~つふたぁ~つ……みっつの石………
幸村:……?う、歌声が……?
元親:お、おい……!向こうから、何か近づいてきやがるぜ……?
お化け:賽の河原に……拾いませ……。ふふふふ………是非も無し!
幸村:ひぃやぁあああああああ!!!!(逃)
元親:ぎやあああああああああ!!!!(逃)
佐助:あ!ちょっと待ってよ2人とも!暗いんだから危ないって(追)
お市:うまく……いったわ……
元就:なんだ、貴様か。
政宗:バイトか?
お市:うん……。長政様は駄目だって言ってたんだけど……
あるばいと……一度……やってみたかったの……
政宗:最高に向いてると思うぜ。
元就:これ以上ない程にな。
お市:そう……?よかった……。今日ね……長政様が……市のあるばいとを……
見に来てくれる約束なの……。そろそろ……来る筈……
長政:闇に紛れて人を脅す等、悪!
政宗:あ、ちょうど来たぜ。
元就:彼方からでも分かる、相変わらずのやかましさだな。
お市:長政様………見える……?市……頑張るから………見ててね……
来る人を全部……おどかしてみせるわ……。そう……全部……全部……
全部全部全部全部………全部ぜんぶゼンブ全部ぜんぶ………
ふふふふ………ふふ……ふふ……
長政:~~~~~っっ!!!!!(走)
政宗:逃げ去ったぜ。
元就:悲鳴が声にすらならなかったようだな。
お市:長政様……驚いてくれた……市……嬉しい……
政宗:……。
元就:まぁ、本人が良いのなら良いのではないか?
幸村:あぁああぁあ~……怖がっだでござるぅ~……
元親:あぁああぁあ~……今日絶対一人で寝られねぇ~……
佐助:あのさぁ……二人とも、いい加減に離れてくんない?
政宗:そろそろ帰ろうぜ。小十郎がさっきから「何時に帰って来るんだ」って
すんげぇメール送ってくんだよ。
幸村:もう夕焼け放送も終わっているので、心配しているのでござろう。
元就:夕焼け……?「外で遊んでいるお子さん達は、お家に帰りましょう」
とか言うやつのことか?
政宗:小学生か、俺は……。
佐助:俺様も買い物して帰らないとな~。昨日のうちに買っておけば良かった……。
元親:あぁぁ~……元就ぃ~……今日お前んち泊まっても……
元就:断る!
元親:ケチ……
佐助:はい、じゃあみんなスーパー寄っていくよ~
政宗:Hah!?なんでだよ!?
佐助:荷物持ちに決まってるでしょ。はい、急ぐ!特売が終わっちゃうよ!
元就:ごーるでんうぃーくくらい、主婦業を忘れられぬか貴様……?
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