佐助:はいは~い。という訳で今回は学園物に初挑戦ですよ~。
元就:何故突然学舎なのだ…
幸村:日記作者殿がつい先日、高校の部活動合同合宿に参加したかららしいぞ。
政宗:「高校」ってのを強調しとけば、高校生と思ってもらえる♪とかはしゃいでたぜ。
元親:OG参加のくせにな。
政宗:OGで一番年上のくせして、高2に後輩と勘違いされてタメ口聞かれてたぜ。
元親:まだまだ高校生に見える!とか喜んぢまう辺りが哀しいよな…
佐助:ほらほら。余計なこと言ってると、タライとか降ってくるよ。
元親:まぁ、どうなるかわからねぇが、いっちょ始めるとするぜぃ!
(体育館に響き渡る歓声。ボールの弾む音。靴が床に擦れる音。はじける汗。)
政宗:おい、こっちに回せ!
(パスを受け、シュート。ボールは見事、ゴールを潜り抜ける。)
幸村:おぉっ!流石でござるぅぅぅぅ!!!
政宗:まだまだ行くぜ。見とけよ幸村。おめぇら!Give upなんて言うんじゃねぇぜ?
部員:まかしといて下さい筆頭っ!
幸村:ぬ!これは某達も負けてはおれん!全力で応援するぞ!
うぉぉぉぉぉぉおおお漲るぁああああああ!!!
政宗:そんなSlowな動きじゃ敵に渡してるようなもんだぜ。早くゴール下で……
幸村:伊・達・政・宗!六・爪・流!天~下無っ敵のその握力で、
ボールもゴールも握りつぶせ!それ、フレーフレッフレッフレーぁあああああ!!
政宗:………。よし、そこから3ポイント狙って……
幸村:奥州の地にぃ~颯爽とぉぉおおお~♪かっとばぁせぇぇあぁあ~、伊達殿っ!
政宗:………。あのな、幸村。俺等バスケ部なんだよ。かっとばしてどうすんだよ。
幸村:む?何か某の応援に不行き届きが?気合いが足りなかっでござるか?
政宗:いや、あの、気合いは十分なんだけどよ…。なんというか…Frankにいえばだな…
五月蠅いんだよ。指示が全く通らねーから。あとボール潰してどうすん……
幸村:……そうでござったか。いんたーはいとやらの為に我が応援部も気合いを入れねば
と思うておったが……。余計なお世話だったな(泣)
政宗:いや何もそこまで言ってな…
幸村:うぉやがだざむわぁぁああああ!!(走)
政宗:なんでそこで信玄公が出てくんだ…?つか待てよ幸村!邪魔にした訳じゃねぇっ!
部員:あ~ららこらら。筆頭がな~かしたぁ~。
政宗:Shut up!逃げるな幸村ー!!(追)
幸村:ぼぉぉやゃぁぁがああだぁぁずわぁぁあむぅわあああ!!
佐助:だ、旦那?ここには大将はいないけど……どうしたのよその顔。
幸村:佐助~、うぅっ。伊達殿が……我ら応援部は邪魔だから消え失せろと……。
次にその面見せるときには、ボールの錆びにしてやるから覚悟しろと……。
佐助:う~ん……多分過剰演出入ってるんだろうけど……。ほら、男子たる者泣くんじゃ
ないよ旦那?俺様今度竜の旦那にあったときは、鳥にしちゃうから。ね?
幸村:某は……勝利を収めて欲しいという一念で………いいにおいでござるな♪
佐助:切り替え早っ!まぁここ調理室だしね。見てよ旦那。我がクッキング部渾身の力作!
イチゴのフロマンジェ♪………あれ?
幸村:流石俺等がオカン!見事な腕前でござる!
佐助:食ったのかいっ!あ~あ……装飾も頑張ったのに。あっ!顧問の前田先生の分も!
旦那~、家庭科の前田先生超怖いんだよ?俺様知らないよ。
まつ:皆様、今日のお料理は出来ましたか?私は本校で用務員を務める我が夫犬千代様に
にんじんを美味しく調理したケーキを……まぁ!ケーキが!
幸村:も、申し訳ない!あまりに旨そうだったのでつい……
佐助:ゴメンナサイ!うちの子食い意地が張ってるもんで……
まつ:そう……でしたか……。仕方ありませんね。下ごしらえを含め丸一日を費やし、
愛情をふんだんに盛り込んだ力作でしたが……料理は、また作ればよいのです。
幸村:先生優しいでござる!
佐助:お詫びに皿洗いとか全部やるんで!よかったねぇ旦那。先生今日は機嫌が……
まつ:怒れ!五郎丸!(どどおおん!がおー!)
幸村:なっ!?
まつ:(にこり)これもまた戦……食材との戦にござりますれば。
佐助:しょ、食材!ちょ、ちょっと、先生!?
幸村:そ、某達のことでござるかぁ!!?
まつ:犬千代様……今夜は肉団子鍋にございます。
佐助:やばい……目がマジだ……。逃げるよ旦那!
幸村:うぉやかたさむぅわぁあああ!!(泣
政宗:Shit!幸村の奴、何処行きやがった……。(がたっ)ん?ここかぁっ!(すぱーん)
元就:お主か。相変わらず騒々しい奴め。戸は静かに開くよう張り紙に書いたはずだが。
(しゃかしゃかしゃかしゃか)
政宗:あ?何だ、生徒会室か…。
元就:これだけ通っていて、まだ校舎の位置関係を把握できぬとは、愚かな輩よ。
(しゃかしゃかしゃかしゃか)
政宗:五月蠅ぇよ。それより幸村見なかったか?
元就:あれだけ騒々しいのが近づけば(しゃかしゃか)嫌でも(しゃかしゃか)分かるが
(しゃかしゃか)生憎今日あの雄叫びを聞いた覚えはないな。
政宗:そうか…。どうでもイイがよぉ。さっきからその鬱陶しい「しゃかしゃか」は何だ?
お前修正液のcollectionでもしてんのか?
元就:学校紹介のパンフレットに一カ所誤字があってな。今更発注し直す訳にもいかぬ。
よってこうして地道に修正しているという次第だ。(しゃかしゃか)
元親:元就ぃ~。お前も少しは運ぶの手伝えよな。何冊あると思ってんだよ!
元就:五千部だ。
元親:わかってんなら俺一人に運ばせるなよ!あ~…腰痛ぇ。会長の権限でエレベーター
設置しろよな。
元就:そのような予算はない。お前は馬鹿力のみが取り柄であろう。早く運べ。
元親:お前な…。そもそも俺生徒会じゃねぇのに何でパンフ運ばなきゃならねぇんだよ。
俺にだって都合ってもんがあるんだぜ?俺はあちこち兼部してっから忙しいんだ。
今日も大事な部活の打ち合わせが……
元就:あの胡散臭いオタクの談合に参加することなど、この任務に比べれば取るに足りん。
元親:アニメ部を馬鹿にすんなー!!アニメは今や日本が世界に誇る文化なんだぞ!!
アニメを愚弄するなら俺は帰らせて貰う!
元就:わ、我に残り全てを押しつけるというか!?き、貴様それでも血の通った人間か!
元親:……。あ~…ったく、大体他の生徒会の奴等はどうしたんだよ。(しゃかしゃか)
元就:扇子振られたり、酒を飲んでいたり、金ばらまいていたり、言葉を発しなかったり、
ロボットに乗って逃げられたり……まぁいろいろだ。(しゃかしゃか)
元親:はぁ~、会長さんも楽じゃねぇんだな。(しゃかしゃか)
政宗:お前等……相変わらず仲良いな……(羨)
元親:お?なんだよ伊達、居るなら居るって言えよ。
政宗:さっきから目の前にいたろうが。
元親:何でもいいから、お前も手伝え。このままじゃ帰れねぇよ。
政宗:いや、悪ぃけど俺幸村探さねぇとならないんだよ。
元親:ああ。あいつならさっき肉団子がどうのって騒ぎながら、一階の廊下爆走してたぜ。
政宗:肉団子?また何か食ってやがるな…。まぁいい。助かったぜ。
元親:あ、おい。一階に行くならよぉ、ついでに校庭の花壇にいるオクラ部のやつらに、
元就は今日遅れるって伝えといてくんねぇか?
政宗:オクラ部?
元親:ああ、オクラをこよなく愛する同盟だ。
元就:園芸部だ!
元親:お前オクラしか育ててねぇだろ。あの辺り一帯なんかねばつくんだよ。
近所に住んでる北条の爺さんが校内に迷い込んだとき、すっころんでたぜ。
政宗:小十郎も入ってるアレか。I see.任しときな。
幸村:はぁはぁ……なんとか巻いたようでござるな……。む?佐助を見失ってしまった!
部活動にも戻れぬし、此処はどこだか分からぬし、某は一体どうすれば……
謙信:おや?まよいごですか?
幸村:上杉殿!ということは…
謙信:ええ。ここはたもくてきほーる。われらがえんげきぶの、かつどうばしょです。
もしやあなたは、にゅうぶきぼうしゃですか?
幸村:いや、某は先生に追われ、迷った次第で…
謙信:あなたのせいりょうがあれば、さぞやよきぶたいとなるでしょう。
さぁえんりょなく、きぼうのやくがらをいいなさい。(薔薇薔薇~)
あなたならば、おなごとしてもかがやきをみせることができましょう。
さぁえらぶのです!(薔薇~)
幸村:うぅ…
佐助:旦那ー!いたいた、よかった~。とっ捕まったかと思ったよ…。
あれ?軍神先輩。旦那と何話してたの?
謙信:とらのわことあだなされるさなだゆきむら。
にゅうぶすれば、ぶひもあがろうというもの…
幸村:佐助ぇええ~!! 薔薇が、薔薇の枠が!画面一杯にぃぃいい!!
佐助:あ~、よしよし。軍神先輩、相変わらず読みにくい会話っすね…
かすが:謙信様ー!!げ。
佐助:かすが!………え、何それ。頭に何付けてるの…?つか「げ」って何だよ。
かすが:み、見るな!お前が謙信様のお顔を見ることなど許さない!
佐助:軍神じゃなくお前の頭だって。何その尖った物体。大分愉快なことになってるよ。
幸村:宴会芸の道具「ジョーズの背びれ」でござろう?東急ハンズに売って居るぞ。
かすが:違う!これは背びれではなく剣だ!
謙信:おぉ!ついにいしょうができたのですね、わたくしのうつくしきつるぎよ!
これでこんどのえんげきたいかい、われらのしょうりはかくていです。
かすが:謙信様ぁああ!!
佐助:え?何やるの?コント?
謙信:「おうさまのつるぎ」ですよ。つるぎはもちろん、つるぎのやくです。
かすが:う、嬉しゅうございます!謙信様!
幸村:某アニメで見たことあるぞ。岩に刺さった伝説の剣を引き抜いた少年の物語だ。
佐助:まさかとは思うけど、かすが逆さになって岩に突き刺さったりするわけ?
謙信:つるぎなればこそ、できるわざといえましょう。きたいしていますよ。
佐助:(がしっ)絶対観に行くよかすが。
かすが:来るな!!そして笑いを堪えるな!!
謙信:さぁ、われらのすばらしきしばい、ともにつくりあげましょう、つるぎよ!
かすが:謙信様ぁああ!!あああぁああ~っ!
謙信:あはははは(薔薇薔薇~)
かすが:うふふふ(薔薇薔薇~)
幸村:は、破廉恥極まりない!何故回転するのだ!王様の剣はよい子のアニメだぞ!
長政:そのとおぉり!廊下でいちゃつく行為、即ち悪。削除削除~っ!
佐助:あ。風紀委員。
謙信:じゃまがはいったようですね。ではまいりましょうつるぎよ。神斬!
かすが:観に来るなよ。(どろん)
長政:む。風紀を乱す輩は!?
佐助:とっくに逃げましたよ~。あれだけ遠くから大騒ぎして駆けてくりゃ逃げるよ普通。
長政:ええい、逃げ足の速い奴等め!……む!あの破廉恥な姿!何奴!削除だー!!
濃姫:あら?風紀委員の子ね。何か用なの坊や?
長政:そのような恰好で校内を彷徨くでない!スカートは膝下5センチ、
きちんとスカーフを巻くよう校則で定められている。
濃姫:だって私、英語教師よ?英語の女教師はいかがわしい。学園物の鉄則でしょう?
長政:生徒の規範たる教師が、そのような有り様では困る!
佐助:俺様は、そんな先生アリだと思うけどな~。
濃姫:物わかりのイイ子ね。坊や、私理事長先生に呼ばれていて忙しいの。御免なさいね。
長政:逃げるな!くそぉ~、いくら取り締まってもきりがない!
む!アレを行く女子もスカートが極端に短いな!削除ぉー!!
お市:長政様……?
長政:い、市!?何故このような所に……
お市:文芸部の……活動だよ…?図書室に集まって……百物語……するの……。
佐助:それホントに文芸部?
お市:長政様……。市……削除……されちゃうの?長政様……市のこと…怒ってるの…?
長政:そ、そのような……ことは……。しかし校則が……
お市:長政様……市のこと……嫌いになったの…?
長政:違う!断じて違うぞ市!お前は別……はっ!
佐助:(にやにや)風紀委員さ~ん♪そういうの差別っていうんじゃないの~?
幸村:ずるいでござる(睨)!
長政:ぬぅ……おのれ、人の揚げ足ばかり取る悪めが!帰るぞ市!
お市:でも……部活動……
長政:ええい。武田主従よ、覚えていろ!(逃)
佐助:あ~あ…完璧に悪役台詞だよ。つーか、女子のスカートに注目しまくってるのも、
大分風紀が乱れてると思わない?ねぇ旦那……旦那っ!?
幸村:ぬぉぉおお……急に腹が……
佐助:ちょっとどうしたの!?拾い食いとかした!?
幸村:逃げる途中……小腹が空いたので……玄関脇の花壇にあった野菜を失敬……
佐助:あのオクラ部の?旦那、ちゃんと洗わないで食べたでしょ。駄目だよ。
綺麗に見えても、農薬とか虫とか付いてるからね。確か俺様の常備薬に○露丸……
幸村:いや……その隣に……青色をした……旨そうな実があって……くぅぅ…。
佐助:まさか明智先生の花壇!?うわぁああ!!旦那が死んじゃう!保健室保健室!!
政宗:Hey!幸村!……あれ?ここにもいねーな。仕方ねぇ。他当たるか……
光秀:お待ちなさい……
政宗:Ah~?誰だお前?
光秀:この生物室に足を踏み入れて、ただで帰すとお思いですか…?くふふふふ……
政宗:ああ、生物担当教師か。俺物理選択だからしらねぇんだよな。何か用か?
光秀:まぁ……お掛けになって下さい……。ゆっくりお話でもしましょう……
(戸棚に立ち並ぶ硝子ケース。ホルマリン漬け。なんか内臓っぽい物。
いくつか電灯も切れかけで、ジジジと音を立てつつ付いたり消えたり…)
そうですね…まずは私がこの学校に着た経緯をお話ししましょう……
何てったって、ここは理事長が信長公。いつか振り向いてくださることを夢見て、
今日もせっせと盗聴盗撮……
政宗:悪ぃけど、俺急いでんだよ。人捜してんだ。なんか紅くて五月蠅ぇの、見てないか?
光秀:生憎私は信長公以外に興味はないのでね……。急いでいるだ等と、寂しいことを
言わないでください……。この部屋あんまり人訪ねてこないんですから……
(おもむろに立ち上がり、なんかでっけぇ鍋かき回し始める。中はどす黒い液体。)
なんなら、私とっておきの、信長公原寸大フィギュア、触らせてあげますから。
政宗:理事長のフィギュアなんて触りたくねぇよ。
光秀:そうですか…?長曾我部君は「素晴らしいディテールだ」って誉めてくれましたよ?
政宗:欲しくはねぇけどって、語尾に付いてたろ。
光秀:休日編、お仕事編、メイド編、ジュリアナ編とかいろいろ種類も豊富なのに……。
政宗:リカちゃんか!一種の兵器じゃねぇかよそれ!
光秀:時に貴方……これ、お好きですか……?(鍋の中身をどろ~りとかき混ぜる)
政宗:Ah?なんだよ、その黒っぽい液体。
光秀:これですか……?ふふふ……ちょっと校則違反の生徒が居た者でねぇ……
お仕置きとして……頂戴したのですが……。私が何より好きな液体ですよ……
政宗:どういう……意味だ?
光秀:なぁに……辺りを見渡してみれば分かるでしょう……?生物室。
そこは校内で解剖を許される、唯一の場所……。誰も……恐れて近寄らない。
(お玉を手に、一歩一歩近づく)
政宗:近寄らないのはアンタのcharacterの問題だろ。その鍋……まさか生徒を……?
光秀:……ああ、イィ!なんて素敵な色!信長公をこの色に染め上げてしまいたいっ!
どうです……貴方もこの色に……染まってみたくはありませんか……?ふふふ
政宗:てめぇ……
(ぐさっ)
蘭丸:おい変態。信長様がお呼びだぞ。
光秀:ふふふ……蘭丸……相変わらず見事な弓ですね……
政宗:笑ってないで、矢抜いたらどうだ?
蘭丸:あれ?二年の伊達じゃん。お前、こんな変な部屋で変態と何してたんだ?
政宗:激しく誤解を呼びそうな言い方やめろ!あと先輩には敬語を使え。
光秀:蘭丸……貴方もチョコバナナ好きでしょう…?(鍋をかき混ぜる)
ちょうど良い具合に溶けました…。如何ですか?
蘭丸:そのチョコが問題なんだよ!お前、生徒から授業中に食ってたって没収しておいて、
こっそり自分が食べてるってバレてんだぞ。生徒が理事長室に怒鳴り込んできたぞ。
政宗:ホント、どうしようもない教師だな…
光秀:おやおや……大変なことになってしまいました……
信長公が……私を呼んでいるっ!!あああ!!待っていて下さい、信長公!!
政宗:あれは死んでも治らねぇな……。さて、幸村捜しの続きと行くか。
蘭丸:あれ?真田探してんの?さっき、花壇でつまみ食いしてるの見たけど。
政宗:何してんだあいつは……?
幸村:(かきーん!)お~!良く飛んだでござるな~!
佐助:ああ、野球部の。名前何つったっけ?なんか釘ばっととか使う……。
あれ?旦那、もう大丈夫なの?
幸村:素晴らしい薬だな!もう治ったでござる!
佐助:明智先生の作った野菜食べたんだしなぁ……変な後遺症とかなきゃいいけど……。
幸村:保健の先生も大丈夫って言ったでござるよ?
佐助:う~ん……そもそもその薬が何で出来てるのか気になるんだけど……
なんか群青色だし。それ作った張本人の先生何処行ったんだ?
幸村:あのカーテンの向こうで仕事するって言っていたぞ。
佐助:ほんと?先生~、ちょぉっとお訊きしたいことが……(開)
半兵衛:全く、そんなんじゃ観客のウケはねらえないよ?
喋るゴリラってだけじゃ、今や珍しくも何ともないんだ。
もっと……そうだなぁ~。3段重ねの玉乗りしつつジャグリングとか?
秀吉:わ、我に掴めぬものはなし……む!(こけっ)
半兵衛:駄目だよ秀吉。君に失敗は許されない。サーカスだけじゃ大して稼げないし、
もっと内職も増やしたいよね。子守、傘張り、草むしり…どれが希望だい?
秀吉:我に……掴めぬ……ものは……
佐助:(閉)な、なんか……凄い世界が広がってるんだけど……
幸村:某もみたいでござる!
佐助:駄目駄目駄目!
半兵衛:おや?猿飛君に真田君。………何か見たかい?
佐助:何一つ。
半兵衛:それは良かった。カーテンの向こうには、大人の事情って物が広がっている。
決して、覗こうなんて思っちゃいけないよ。
佐助:大丈夫。頼まれたってみたくないよ。
幸村:某、気になるでござる!
半兵衛:ふむ。そんなに知りたいのかい?君は高校生の割に知らないことが多いようだし、
ここらで社会勉強をさせてあげるのも、教育者として、保険医として、
必要なことかも知れないね。
秀吉~!僕の間接剣と、その他諸々戸棚にしまってあるコレクション。
真田君に見せてあげたいから持ってきてくれないかい?
秀吉:わ、我に……掴めぬ……
半兵衛:落とさないでくれよ?傷でも付けたら餌抜きの上……
佐助:わーわーわー!!そんなお心遣いいらない!不必要!まだ早い!
旦那!さっき大将がなんか旦那のこと呼んでいた気がしないこともない!
幸村:ほ、ほんとでござるか!何処だ!お館様は何処にいらっしゃるのだ佐助!
佐助:兎に角この危険極まりない保健室から遠いトコ!……屋上!
屋上とかに居たような気がする!早く行って!
幸村:わかった!うぉやがだざむぅわぁあああああああああああ!!!!(走)
佐助:ああ……ホント……疲れる……
半兵衛:(ぽむ)お母さんは大変だね。
政宗:幸村~!!あれ?また、いねぇ……
いつき:あんれ?蒼い兄ちゃん、どうしただか?
小十郎:政宗様!何かありましたか…?
政宗:小十郎にいつき?お前等こそ何してやがんだ?
いつき:園芸部の活動だべ。見てけろ!米さ一杯育っただー!
政宗:広!校庭だってのに随分本格的な田園だな……。
そうか。園芸部だったよな。あ、なんか元就の奴が遅れるとか行ってたぜ?
小十郎:左様で。会長殿は忙しいようですからな。
政宗:ウチの学校園芸部人気あるんだな。随分花壇が広ぇし。
いつき:こっちが片倉の兄ちゃんの野菜畑、こっちがオラの田んぼ。
あれはオクラの兄ちゃんのオクラ畑。そいでこっちは……よくわかんねぇけど、
顔みたいのが一杯うまってるだよ。
政宗:キモイな…。
ザビー:顧問ノ、ザビー先生ノハタケヨー!!
政宗:あ、そうだ。小十郎、いつき。幸村見なかったか?
ザビー:無視かよ。
いつき:紅い兄ちゃんか?見てねぇぞ?
小十郎:私も見ておりませぬ……。
政宗:Ah~…ここに来て手がかりが尽きちまったぜ……
ザビー:ザビー無視スルト怖イヨ?愛ノ力デ、オ仕置きシマ~ス!
いつき:あ!でも、水をくみに行ってる時、雄叫び聞いただ!
小十郎:そうです!そして戻ってきたら明智殿の畑に足跡が。
政宗:ここへ来たことは間違いねぇらしいな。
ザビー:長イ間、倉庫ニ隠シ持ッテタ強力兵器ザビ丸3号!発射ネー!!
小十郎:真田殿と何かあったのですか?
政宗:いや…ちょっとな……。
いつき:あ~(にやにや)喧嘩しただな~?
政宗:五月蠅ぇよ!ただあいつが勝手に勘違いしただけだ!
ザビー:湿気テタヨ…。ヤッパエステー化学ガ必要ダッタネ……。
小十郎:自ら謝罪をなさろうとは……政宗様も成長されましたな。
いつき:んだんだ。
政宗:ち、違っ……
幸村:ぼやがぁぁだぁぁざむわぁああああ!!!何処にぃぃぃいぁああああ!!
いつき:今のは……
小十郎:紛れもなく、真田殿の声。屋上からのようでしたな。
政宗:見つけたぜ幸村ぁ~…Let's party!Yeah-ha!(走)
いつき:戦る気満々だべ……。多分探してるウチに苛々してきただな。
小十郎:はぁ~…(ふるふる)
幸村:お館様ぁああ!!お館様ぁあああ!!何処にぃぃぃ!!
慶次:なんだいなんだい。昼寝の邪魔するこの騒々しい声は。
幸村:慶次殿!お館様は何処にいらっしゃるのだぁあああ!!
慶次:お館様?国語の武田先生かい?俺ぁずぅっと屋上で昼寝してたが、
誰かが来た気配はなかったよ。
幸村:そんなはずはない!何処かに隠して持っているな!
慶次:なんであんなでっかいおっさん隠し持たなきゃならないんだよ!
政宗:やっと見つけたぜ~、真田幸村!
幸村:だ、伊達殿!?
政宗:さぁ大人しく体育館へ引き返して貰おうかぁ。
幸村:そ、某、嫌でござる!政宗殿が五月蠅いと申したのであろう!
政宗:がたがた言ってねぇで、大人しく応援しやがれ!
慶次:お?よく分からねぇけど喧嘩かい?いいねいいねぇ、恋に喧嘩は江戸の花ってね。
幸村:応援はしたいからする物。某はお館様専属の応援部になる!
邪魔者扱いのバスケ部なんか負けちまえばいいのでござる!
政宗:なんだとクルァ!邪魔になんてしてねぇって言ってんだろうが!
思いこみで、いじけてんじゃねぇよ!
慶次:なんだか応援がないと寂しいみたいだぞ?戻ってやれよ真田。
政宗:おい、てめぇ余計な口出ししてんじゃねぇよ。
幸村:寂しかろうがなんだろうが、某の決意は固いのだ!
慶次:何があったかしらねぇが、男が頭下げて頼んでるんだ。
応援とやらをしてやるのが人情ってもんじゃねぇのかい?
お前さん、それを出来ないほど小さい男じゃねぇだろう真田さんよ。
政宗:俺、頭下げてねぇえよ。
幸村:ち、小さい!?慶次殿!某を馬鹿にするのか!?
慶次:おいおい、一部分だけ聞いて怒るんじゃねぇよ。ただ俺はな…
幸村:くぅ~、某も意地でござる!応援は断じてせぬ!
政宗:成る程。それが答か…。なら、力尽くでも応援してもらうぜ!
幸村:望む所よ!
慶次:おい、やめとけって。なんでそうなるんだよ。
政宗:五月蠅ぇんだよ!さっきから妙な茶々ばっか入れやがって。
なんならお前も混ざるか、Ah~?
幸村:三つ巴か!望む所よ!
今此処に、戦国BASARA2のオープニングを再現してみせようぞ!
慶次:なんだかなぁ~…。ま、俺も昼寝のしすぎで退屈してたし、
いっちょ暴れて見せようかぁ~。
政宗:Are you ready guys?
幸村:真田源次郎幸村ぁ!日本一の強者なりぃぃぃ!!
慶次:さぁて、派手な花火を打ち上げてやろうぜ!
政宗:HELL DRA……
幸村:大車……
慶次:恋の花を……
(雷、炎、花吹雪が入り乱れ、辺りにはごごごと暗雲が立ちこめる。………が。)
慶次:夢吉が騒ぎ出した…?なんか嫌な空気だな……。悪いが俺抜けるぜ!
政宗:てめっ!
佐助:旦那!つかまって!(凧で登場)
幸村:佐助?何事……
(どどぉぉぉむ……)(屋上の床、爆音と共に崩壊)
佐助:(凧で飛行中)あ~あ……派手に壊れたよ……
幸村:(同じく佐助に引っ掴まれて飛行中)どういう事でござるか!?
半兵衛:(ヘリで飛行中)それはだねぇ
幸村:保健の先生殿!?
佐助:もうアンタ出てくんな!
半兵衛:過酷な労働に耐えきれなくなった秀吉が、脱走を試みたのさ。
しかし僕は智将だからね。逃げたら直ぐ分かるよう、
ドアノブにニトログリセリンを仕込んだんだ。
そしてこの爆発。あの程度の仕掛けに気付かないとは、天下人が聞いて呆れるよ。
佐助:鬼……。
幸村:伊達殿ー!大丈夫でござるかー!!?
政宗:大丈夫なわけねぇよ……。今時爆破オチって、ドリフでもねぇだろ……。
幸村:ぎゃ…逆に新しいでござるよ!
政宗:そんな励ましいらねーっ!!
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