――続き。
――客間B
幸村:元親殿……いつまでテレビを見ておるのだ……。某、もう眠いでござる。
元親:仕方ねぇだろ。録画して来なかったんだから。
今日は第二期の初回だぜ?見逃すわけにはいかねぇんだよ。
前情報によると、新キャラの声優陣がまた豪華でな~♪
幸村:むぅ……せめて音量をもう少し下げてはくれぬか。
元親:まぁ待てよ。今、イヤホンを……って。お前は何に埋もれてんだよ。
幸村:む?いろいろでござるよ。シャンプー、石鹸、使い捨てスリッパ、タオル……
元親:宿泊先のアメニティ、悉くお持ち帰りか……。
幸村:佐助が節約だと喜ぶのでな。
元親:お前ん家、そこまで家計厳しいのか?
政宗:呑気に寝てる場合じゃねぇ!!!!
幸村:っ!!!……吃驚したでござる。
元親:なんだよ、もう寂しさに耐えきれなくなったのか?
政宗:違ぇよ!!!……俺の部屋に……刺客が来た。
幸村:ゆーきゃんでござるか?
政宗:それは「資格」だ。誰が遭難先で生涯学習すんだよ。
……殺し屋だ。俺の首を狙って来やがった。
元親:何!?
政宗:追い返してやったが、こっちにも潜んでる可能性は高い。
幸村:忍……でござるか?
政宗:いや……雰囲気が違う。刺客と言うより………ばれても全く構わねぇような
力押しの戦い方だった。ヤケクソみてぇな雰囲気だ。
元親:人を呼ばれても、此処の奴等にばれても構わねぇ……ってことは、
余程腕に自信があるか、あるいは……
政宗:化け狐の荒ら屋に迷い込んだか……。
幸村:どういう意味でござるか?
元親:迷い込んだ森の中に、綺麗なねーちゃんの住んでる屋敷があって、
贅を尽くした料理でもてなされる。だが、目が覚めて見りゃ、
荒ら屋で鼾かいて寝ちまってただけ。こりゃ狐に一杯食わされた~ってのは
昔話によくあんだろ?
政宗:まぁ出てきたのは、変態臭い男と下手物料理だけだったがな……
こいつぁ、城ぐるみで……何かあるぜ。
研究者:これはこれは、思ったより察しの良いことだね。
元親:てめぇ!?いつの間に……。
政宗:アンタが首謀者か。俺達は「大事なお客さん」じゃなかったのかい?
研究者:此方にもいろいろと事情があるんだよ。さ、あとは頼んだよ。
助手:う、うむ……。
政宗:さっきの刺客……。やっぱりアンタだった訳か。
助手:……。
政宗:……おい。その「果てしなく申し訳ない顔」やめろよな。やり辛ぇよ。
元親:通じ合ってる場合じゃねぇぞ。衛兵がぞろぞろ出てきやがったぜ。
幸村:なんと!?百余名はいるのではないか!?
政宗:Ha!雑魚の寄せ集めじゃねぇか。なめられたもんだな。………とっとと蹴散らすぜ。
幸村:無論!……行け!我が槍!力の限り道を開けぇええええ!!!!(炎)
――前回のおさらい。………流されました。
幸村:腹が減った……帰りたいでござる。
元親:何でこんなことにぃ~……うぅっ(泣)
政宗:落ち着けよ。……俺等には連れが居る。とっくに探してる筈だ。
幸村:おぉ!その通りでござる!
元親:詭計智将の元就に!
幸村:忍の中の忍たる佐助!
政宗:竜の右目と呼ばれた小十郎だ。アイツ等なら必ず、最良の方法で手を打ってくれる。
元親:ちょっとやそっとじゃ動じねぇもんな!
幸村:心配無用でござるな♪
――その頃の海の家。
佐助:旦那ぁああああああああ!!!!!!!!何処ぉおおおおおおおおお!!!!!!!!?
なんで何処にもいないのぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!?
小十郎:政宗様を何処に連れて行きやがった……てめぇか!?てめぇだな!?
ただじゃ済まさねぇぞコルァ………
野郎共:いや……あの、俺はただアニキを必死に探して……
元就:いい加減に落ち着け、愚か者共。既に捜索は頼んだ。直に見つかろう。
佐助:のんびり待ってられる訳ないだろ!?旦那が団子の時間になっても
帰ってこないなんて……絶対何かあったんだ……。海で……何か……
ああああぁああああぁあああ………
元就:五月蠅い!………分かった。探しに行けばいいのであろう。
さっさと付いてこい。ボートを出すぞ。
小十郎:………毛利。
元就:どうした。まさか船は苦手だ等と言い出すわけではなかろうな?
小十郎:いや……だが………。……手にしているそれは、ボートではなく洗濯板だぞ?
元就:………。
佐助:アンタも十分慌ててたわけね……。
元親:さ~さの葉、さ~らさら~っと♪(もさ)
元就:なんだこのもさもさは。鬱陶しい。
元親:笹だよ、笹。今日は七夕だろ?短冊書こうぜ、短冊!
政宗:お前、そういうイベント事好きだよな……
佐助:懐かしいな~、昔は良く願い事書いて飾ったりしてたっけ。
最近、どうにも忙しくてね~。
政宗:発言が完全におばちゃんだよな……お前。
幸村:某も願い事書くでござる!それを瓶に詰めて海に放った後、
枕元に靴下を吊しておくと、妖精が表れて、三つの願いを叶えてくれるという
七夕の伝説を試してみようぞ!
佐助:旦那、それいろいろ混ざってる。
元就:そもそも七夕の願いとは、誰に対して願っているのだ?
政宗:星だろ?
元就:その星の男と女が川を挟んで会うとかどうとか……そんな話ではなかったか?
どう考えても、其奴等は自分のことで手一杯だ。他人の願いを叶える暇が
あるとは到底思えぬ。
元親:夢の無ぇ奴だな……。
佐助:まぁまぁ、毛利の旦那。夏に入って倦怠感溢れるこの時期に、家計を見直す意味で、
改めて今年の目標を掲げるって言うのも悪くないんじゃない?
元就:貴様の趣向の方が、余程夢に欠けると思うが……
幸村:元就殿。
元就:む?
幸村:七夕の星の話とは……どのような物でござるか?
元就:なんだ。知らぬのか?
幸村:ぼんやりとしか知らぬでござる。
元就:むぅ……言われてみれば、我も牛飼いと機織り女の話としか……
元親:これだから田舎モンはよぉ!いいぜ、俺が話してやるよ。
――ボーカロイドにはまってます。
政宗:また何か言いだしやがったぜ。
幸村:また某達飽きられたでござるか!?
元就:それはなかろう。管理人は先程も、発狂せん勢いでXをやっていたからな。
佐助:近所迷惑な雄叫び上げながらね(苦笑)
幸村:そもそも「ぼーかろいど」とは如何様なものでござるか?
元親:お前等、ボーカロイドも知らねぇのかよ!かぁ~っ、情けねぇ!
ニコ動見ろよ、ニコ動!俺等がどんだけ世話になってると思ってんだ!
政宗:またオタクがはしゃいでるぜ。
元親:VOCALOID(ボーカロイド)とはヤマハが開発したデスクトップミュージック
製作を目的とした音声合成エンジン及びそのシステムの事だ!
メロディーと歌詞を入力する事で、人の声を元にした歌声を作れる優れもの!
過去に発売されたシリーズには、それぞれMEIKO、KAITO、ミク、リン・レンと
名前が付けられ……
佐助:はいはい、分かったから。早い話がそのシステムで作られた曲の一つに心酔して、
またパロディやるってわけ。
政宗:ネタが……無ぇんだな。
佐助:しっ!そういう事言わない!でもこの曲が好きってのは本当みたいだよ。
元就:好きな割に、ぱろでぃなぞやって、内容を壊すのか?
佐助:だからぁ!そういうお叱りを受けそうな発言は止めなさいっての。
幸村:どのような状況に有ろうとも、ただ全力を尽くすのみぃ!いざ参る!
・ご存じない方は、ニコニコ動画の「悪ノ娘」及び「悪ノ召使」を
ご覧になることをオススメします。(ネタバレがっつり含みます)
・知らずに読んでも、一応話の筋は分かるとは思いますが……自信有りません。
替え歌詞とストーリーを交互にしております。
・「悪ノ娘」の間に「悪ノ召使」が挿入されるという、非常にややこしい展開ですが……
一応「――」の間のみ、「召使」サイドの話です。
・元ネタ様には涙無しには見られない感動がありますが、
うちの野郎共は……例によって例の如くです。
・また真田主従かよ……とは言わないでやってください……orz
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