――芋が美味しい季節です。
幸村:佐助ぇぇぇえええ!!(走)
佐助:わ、旦那!(避)
幸村:(どしゃあああ!!!)ぬぅ……壁にめり込んだでござる。
佐助:(引抜)廊下は走るなっていつも言ってるでしょ。そんなに慌てて、どうしたのさ?
幸村:芋なのだ!
佐助:はい?
幸村:芋掘り遠足に行くぞ佐助!
佐助:………何の話?
幸村:食欲の秋だからな!焼き芋、大学芋、スイートポテト~♪……うぉぉおおおお!!!
待っていて下されお館様!!この幸村、見事芋を掘り遂げて見せましょうぞ!
漲るぁぁあああああああああああああ!!!!!
佐助:ちょ、待、旦那!?ぐぇっ…首……引っ張……ないで……死……!!
政宗:Hey、小十郎!明日が何の日か知ってるか?
小十郎:明日……ですか?資源ゴミの日です。
政宗:誰がんな所帯臭ぇこと訊いてるってんだよ。十月末といえば……Halloweenだぜ!!
小十郎:はろうぃん?ああ、あの異国の祭りでございますな。
政宗:そうだ。呑気に芋なんか焼いてる場合じゃねぇぜ!
小十郎:呑気に遊んでいる場合でも無いと心得ますが。
政宗:う……。し、仕事なら明後日やるからよぉ、兎に角Partyだぜ!全員集めろっ!
小十郎:まったく、仕様のない御方だ……。
――数時間後
幸村:波浪雨音!?大規模自然災害でござるか!?
政宗:無理矢理漢字変換しなくてイイっ!まぁお前等には馴染みが薄いかもしれねぇな。
異国の祭りでな、簡単に言えば厄除けだ。自分達が敢えて化け物の恰好をする事で
降りかかる災厄を払おうって訳だ。
佐助:へぇ~。変わったお祭りもあるもんだねぇ。
幸村:お、お化けの恰好をするのでござるか!?な、何故そんな必要がある!?
元親:そ、そうだ!何が哀しくて秋に肝試しやらなきゃいけねぇんだよ!!
元就:くだらぬ。
政宗:そう怯えるなよ。ようは仮装して、近所を回って「Trick or treat!」つまり
「菓子をくれなきゃ悪戯するぜ?」って言って菓子貰うんだ。お前菓子好きだろ?
幸村:大好きでござる!
政宗:お前、コスプレ好きだろ?
元親:おぅ!
政宗:だったら丁度いいじゃねぇか。折角教えてやったんだ。やろうぜHalloween♪
元就:何が折角だ。そのような無意味な時間を過ごすつもりは無い。帰る。
政宗:な、なんだよ!面白いんだぜ!?
小十郎:その通りです。
元就:ぬお!いきなり任侠面を近づけるでない!
小十郎:政宗様は御友人に関して酷いトラウマをお持ちです。Lonlyには耐えきれない…
ここはこの片倉小十郎の顔に免じて、悪戯してもらえませんでしょうか。
政宗:いろいろ誤解を呼ぶ発言は止めろ!
元親:やろうぜ元就ぃ!衣装だったら心配ねぇ。俺が用意してやる!
元就:必要ないわ!………既にアテはある。
佐助:あ。実は乗り気だったのね。
幸村:佐助ぇ!某もお菓子欲しいでござる!
佐助:言うと思った……。はいはい、衣装ね。完全に夜なべだ~……。
政宗:やっぱ夏と言えばこれだぜ!Ghost story!
佐助:怪談かぁ~、昔郷里の奴等とやったなぁ。武田に来てからは……
幸村:かかかかか怪談んんんっ!!!?
佐助:この有様。出来るはず無いよ。
政宗:いいじゃねぇか。涼しくなるぜ~?
佐助:却下却下!俺様一遍旦那に話してあげて後悔したんだよ!
旦那の場合、怖がり方まで半端じゃないから。厠に行けないなんて可愛いもんだよ。
何日もフルボリュームの寝言で夜通し大将と俺のこと呼び続けんだから。
寝不足引き摺って、近隣住民に誤り倒す日々……。思い出しただけで頭痛がするよ。
政宗:何だよ幸村怖いのか?Coolじゃねぇな。六文銭が泣いてるぜ~?
幸村:こここここ怖くなどどどどどなななな無いででででござござござる!
佐助:旦那……DJじゃないんだから……。
幸村:此処で逃げては真田が旗印に顔向け出来ん!よし来い!ごーすとすとーりー!!
政宗:よく言った。Give upなんて言うんじゃねぇぜ?
政宗:Welcome to O-SHU Summer Festival!
元就:そういう言い方をすると、百貨店のバーゲンか何かのようだな。
佐助:バーゲンっ!
元親:反応するなよオカン。
幸村:夏祭りでござるぁぁぁああああ!!佐助!佐助!
佐助:はいはい、お小遣いね。走ってすっ転ばないようにね~。
幸村:うおぉぉぉおおお!漲らぁぁああああ!!(爆走)
元就:あのような者を解き放って大丈夫なのか?
さて、我も模擬店を巡るとするか。最初は……
元親:型抜きだぜぇ!
政宗:地味っ!
元親:(ちまちまちまちま)見とけよ…(ちまちまちまちま)ホンダムの……(ちまちま)
一万分の一スケールを……(ちまちまちまちま)見事に……
元就:このような者と関わっていては夜が明ける。行くぞ猿飛、伊達。
政宗:お?おお。
元親:(ちまちまちまちま)……よし!出来たぜ!
見ろよ元就ぃ。この忠実に再現された流れるようなフォルム……
……あれ?置いてけぼ……り?
祭り囃子が彼方に聞こえる今日この頃、
二回目のお題は「夏の風物詩」で行きたいと思います。
……夏といえば?
幸村:団子でござる!
佐助:旦那、それ一年中食べてるでしょうが…。
幸村:年間を通してウマイでござる!
佐助:この子趣旨分かってないわ…。ほら、あるでしょ?
ヒグラシの声とか、蚊取り線香の香とか、縁側での西瓜とか。
元親:渋。お前いくつだよ。
佐助:ほっといて。苦労が絶えないと老け込むのも早いんだよ…
幸村:西瓜団子!
佐助:聞くからに気色悪い物で、目輝かせるの止めようね。
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