――久々、学園物です。
――体育館
元親:がぁ~……眠ぃ……なんだってんだよ、朝から。
さっさと一限の数学にしろよ!俺は寝るんだから!
元就:全く授業を受ける気がないのだな……
幸村:学年集会でござるよ。二年生は体育館に集合との知らせが参ったのだ。
政宗:一体なんのMeetingだよ。普段こんなことやらねぇだろ?
佐助:なんでも今日はお客さんが来てるらしいよ。
政宗:客?
佐助:うちの学校のPTA会長だってさ。授業を見学する前に、全体で挨拶しろって。
元就:だから教師達の様子が微妙に固いのだな。
長曾我部よ、PTAの評判を落とすような真似をするでないぞ。
元親:面倒臭ぇ……俺は授業参観の日だけイイ子ぶるのなんざ大嫌いだ!
いつも通りにいかせてもらうぜぃ!
元就:今の内に焦がしておくか?
政宗:PTAねぇ……一度も見た覚えがないんだが、どんな奴なんだ?
佐助:俺様も知らな~い。何というか、イメージ的には細い眼鏡掛けてて、化粧濃くて、
「下品ザマス!」とか言っちゃう感じ?
幸村:なんと!それは手強そうでござるな!
佐助:あ、来たみたいだよ。
濃姫:二年生のみんな、聞いて頂戴。今日はお客さんが見学に来ているの。
緊張せずにいつも通りに振る舞って貰って構わないけど、
学校の恥になるようなことをしたら蜂の巣ですからね(微笑)。
では会長さん、此方へ来て挨拶してくださいな。
久秀:初めましてだな諸君。私がこの学校のPTA会長、松永弾正久秀だ。
元親:……なんだありゃ。おっさんじゃねぇか。
元就:別にPTAが母親という掟はあるまい。
佐助:……妙な雰囲気の人だね。
幸村:何やら不思議な匂いがするでござる。
政宗:香水でも付けてるんじゃねぇか?
幸村:む!男子のくせに香水など軟弱でごさる!男の一番の香水は迸る汗!
政宗:だからお前はいつも汗くさいんだよ。
佐助:これ……香水じゃないよ。火薬の匂いだ。
元就:火薬、だと?
政宗:おいおい、相当なCreazy野郎なんじゃねぇか?
久秀:今は家業の花火屋を継いでいるが……私には、教師になるという夢があった。
政宗:なんだ、仕事柄かよ。
佐助:ま、そんなトコだろうねぇ(笑)
久秀:そんな私に教師陣はなんとも粋な計らいをしてくれたのだ。
即ち、一日限りの特別授業だ。
幸村:特別授業、でござるか?
久秀:教師になったら、一度でイイから生徒達にしてみたいと思っていた
「心の授業」というものがある。その夢を本日、この場を借りて実現させて貰う。
元就:試験も近いというのに、なんという迷惑な輩だ。
元親:くぅ!学校も良いことしやがるじゃねぇか畜生!よかったなぁおっさん!
夢がかなってよぉ!全力で授業うけるぜぃ!(滝涙)
元就:阿呆か……。
佐助:まぁまぁ、ここは付き合ってあげるのが人情じゃない?
久秀:では、授業を始める。
え~……とりあえず諸君には殺しあいをしてもらいます。
政宗:……。
佐助:……。
元就:……。
元親:……。
幸村:試合!?今試合と申したか!?うぉぉおおおおおお!!!漲るらぁああああああ!!!
――校庭
久秀:三年B組~ボンバー先生~。
政宗:いきなり何を言い出してるんだてめぇは!!!
久秀:一度やりたかったのだ。学園物には浪漫がある。さて、今から授業を行うが、
本当にバトルロワイアル……という訳にもいくまい。これよりルールを説明しよう。
全員、ユニフォームは着たようだな。その服の背中にはポケットがある。
そこに、ある物を仕込ませてもらった。
幸村:ある物?なんでござるか?
久秀:生卵だ。
佐助:え!?あ、ホントだ。しかも高級赤卵!明日の朝御飯にしようかな…?
久秀:生憎、それは食用ではない。卿等の命運を決める、重大な宝となる代物だ。
決して割られてはいけない。割られた時点で即ゲームオーバー。他人の卵を割り、
自分の卵を最後まで守り抜いた者、たった一人が勝者となり、賞品が贈られる。
元就:生き残り戦という訳か。長曾我部、その卵を貸せ。
元親:良いけど……何するんだ?
元就:(ぐしゃ)。
元親:てめぇえええ!!!!いきなり何しやがる!!!!
元就:一人ライバルが減った。これも策の内……
元親:どこまで小狡いんだお前はぁああ!!!
久秀:開始前だからな、無効としよう。卿はこの予備卵を持って行くがよい。
元親:あ~……よかった。
元就:命拾いしたな。
元親:お前……ゲーム始まっても絶対助けてやらないからな!
幸村:某、お弁当だと思って、さっき食べちゃったでござる。どうしたらよいのだ?
佐助:全く…(呆)旦那も予備卵貰ってきなさい。
政宗:賞品ってのは何なんだ?くだらねぇ物なら、面倒なIventなんざ御免だぜ。
久秀:賞品は贈られてからのお楽しみだ。どちらにせよ、卿等に拒否権はない。
あのモニターを見たまえ。
政宗:あれは……小十郎!?
幸村:お館様ぁあああああ!
元親:うちの野郎共じゃねぇか!
元就:我が駒もいるようだな。
佐助:別室の風景みたいだけど……もしかしてこれって……
政宗:人質、って訳か。
元親:けっ。会長さんよぉ、随分汚ねぇ手を使ってくれるじゃねぇか。
元就:………。我は駒がどうなろうが知らぬ。
久秀:何か勘違いをしているようだが……人質は、どちらかと言えば卿等の方だ。
政宗:どういう意味だ。
久秀:彼等は大事なお客様だよ。ただし、ゲームに罰ゲームは付き物。
有ると無しとでは盛り上がりが違う。そこでだ……彼等のいる部屋の隅に、
黒い箱があるのが見えるかな?
佐助:あらまぁ、あからさまにドクロマークなんか付けちゃって。
これは「制限時間内に勝者が決まらなければ爆破!」とかいうお約束な感じ?
政宗:なんだと!?
幸村:お館様ぁあああああ!!!!この幸村、今すぐ救援に参りましょうぞぉおおおおお!!!
久秀:落ち着きたまえ。言っただろう、お客様だと。そのような手荒な真似はしない。
あの箱は………印刷機だ。
元就:印刷機?
久秀:卵を割られ、ゲームオーバーとなった生徒。その……
「味噌こっ恥ずかしい過去」が印刷される。
幸村:みそ…?
元親:こっぱずかしい…?
久秀:誰にでも触れられたくない過去というものは有るだろう。
それを、卿等の大切な人間、例えば友人や部下や上司にバラさせていただく。
佐助:はぁあっ!?そんなことして、教育委に許されると思ってんの!?
久秀:私は教育委員長も兼任している。
佐助:世も末だー!!!
久秀:体力と頭脳を駆使し、密通や裏切りの愚かしさを知り、あらゆる局面に対応できる
強い生徒を育てるための浪漫溢れる行事。それがこのゲームのコンセプトだ。
安心したまえ。友情にひびがはいるような内容は暴露しない………多分な。
政宗:い、一体どんな弱味を握りやがった!
元就:わ、我には、バラされて困る弱味など無いわ!
久秀:そうだな。ヒントでも教えておいた方が、熱の入りようが違うだろう。
卿の恥ずかしキーワードは……「八歳」だ。
政宗:Ahn?なんのことだ?
久秀:卿はな……「色恋」だな。
佐助:え……アレかな……?それともアレ……?どっちにせよ大将や旦那には……
久秀:卿は、「将来」だ。
元就:………おのれ。どこでそれを……。
久秀:卿は……「つい最近」だな。
幸村:む~ん……何かしたであろうか…?
久秀:さて、良い具合に焦りが生じたところで、
元親:おい!俺は!?
久秀:では、ゲームを始めるとしよう。
元親:無視かよ……(泣
久秀:自分の卵を背中から取り出すことは禁ずる。触れて良いのは他人の物だけだ。
無関係な他の卵を用たり、偽造などの不正行為は禁止。発覚した時点で失格とする。
元就:ちっ。
佐助:やる気満々だったよこの人……。
久秀:他人のリタイア状況は随時連絡される。制限時間は下校時間まで。
その他詳しい内容も、メールで送信しよう。では、健闘を。
浪漫有る戦いを見せてくれたまえ(微笑)
――実況席
半兵衛:本日のイベントの実況は、美の化身にしてみんなのオアシス、竹中半兵衛だよ!
解説は主催者の松永君、ゲストに明智君を迎えているからね。宜しく頼むよ。
光秀:信長公が参加していないなら……基本的に興味無いんですけどねぇ……
血で血を洗う狂乱の宴だと聞いて来たのですよ!!!!
久秀:それは大いなる間違いだな。このゲームのコンセプトはだな、
ロマンチシズムの精神にのっとって……
半兵衛:細かいことはイイから、さっさと解説始めるよ。
まずは手近なところから、政宗君の状況でも見てみようか。
――三階廊下
政宗:Shit!面倒な事になりやがったな……。秘密とやらを暴露される訳にはいかねぇ。
他の奴等には悪いが生き残るのは俺だぜ!何時までも隠れてるわけに行かねぇな。
二年は全員参加してるんだから、そろそろ誰か見つかるはず……
慶次:どいたどいたぁ!前田慶次、まかり通る!
政宗:手頃な奴が来やがったぜ。おい、前田。
慶次:お?独眼竜か。よっ!久しぶりだな!
政宗:皆が様子を窺って隠れ潜む中、随分堂々と駆け回ってるじゃねぇか。
慶次:俺はこそこそ隠れるのが嫌いなもんでね。
政宗:お前、親戚からしょっちゅう逃げ回ってるだろ?
慶次:だぁぁ!それは言わない約束だっての!兎に角だ、出くわしちまった以上、
アンタは戦る気満々なんだろ?
政宗:当然だ。
慶次:だが一応武器の使用は禁止だ。六爪流の噂は聞いてるが、丸腰のアンタと俺じゃ、
図体に差があるんでね。悪いが負ける気しないぜ。
政宗:学校の備品は使用可だ。俺はBasket ball部だぜ?アンタなんざ、Ballで十分だ。
慶次:言ってくれるねぇ。俺もまつ姉ちゃんにバラされちゃ困ることごまんとあるし、
いっちょ派手に喧嘩といこうかぁ!
政宗:上等じゃねぇか。退屈させるなよぉぉっ!!!
――実況席
半兵衛:なんか、普通に対戦されても面白くないんだよね。そんなの見飽きてるしさ。
光秀:私帰ってもいいですか……?信長公ビデオの整理しないとならないのですよ……。
久秀:待ちたまえ。友人の多少対決という観点から見れば、浪漫溢れる戦いにもみえるぞ。
半兵衛:そう考えると政宗君の背中が寂しく見えるね。では次へ行ってみようか。
――多目的ホール
五本槍:戦国最強戦隊、五本槍ぃぃ!!!
炎の槍:一本!
氷の槍:二本!
雷の槍:三ぼ……
元親:背中がガラ空きなんだよ。(づがぁああん!!!)
五本槍:ぐはぁあああ!!!
元親:四縛!ははっ、大量だぜぃ!これで卵五つ、ゲットだぜぃ!
元就:随分と精が出るな、長曾我部よ。
元親:おぅ、元就。俺は何バラされるのか予想も付かねぇからな、
精々必死に動くしかねぇんだよ。丁度今、こいつ等とっ捕まえた所だぜ。
元就:武器の使用は禁止だ。その網は何処から持ってきた。
元親:障害物競走に使うやつだろ。体育倉庫にあったぜ。ま、日頃重機を使い回す
俺にかかりゃ、学校の備品だっていっちょ前の武器になるってことよ!(ふんぞり)
元就:やはり貴様は使えるようだな……(微笑)
元親:へ…?な、なんだよ、珍しく誉めやがって(照)まぁ漸く俺の才能に気付いた
ってんなら、尊敬の眼差しで見てくれて全然構わないぜ♪
元就:何をにやついているのか知らぬが……結論から言おう。「貴様は既に死んでいる。」
元親:あぁん?
元就:これが何かわからぬか。
元親:卵…?まさかっ……無ぇ!俺の卵が!い、いつの間に……
元就:貴様が阿呆戦隊と遊んでいる間に背後に忍び寄ってな。
文字通り、貴様の命運は我が手の内だ。
元親:くっ……これまでか……
元就:そう項垂れずとも良い。我に忠誠を誓うのなら、この卵を握りつぶすのは
先延ばしにしてやらんこともない。
元親:なっ……なんだと!?
元就:我がこうして持っている以上、貴様は死兵も同然。だが死兵はそれ以上死なぬ。
言い換えれば最も安全な手駒となる。我の駒となり、情報を掻き集め、
歯向かう物を退治よ。さすれば、今すぐには潰さぬ。
元親:け、けどよぉ、結局最後の一人になったらお役御免で、問答無用に潰すんだろ?
俺がお前に従う意味あんのかよ。
元就:それは自分で考えよ。貴様が選ぶべき道は二つ。要求を断り、この場で死ぬか。
命乞いをし、我に従い、跪き、平伏し、四国を明け渡すか。
元親:おい、余分な要求付け加えてんじゃねぇよ。
元就:さぁ選ぶのだ!
元親:……仕方ねぇ。お前に荷担してやるよ。ただ、国明け渡すのは勘弁しろ。
元就:ふん、よかろう。
――実況席
半兵衛:成る程、そういう手も使えるのか。コレは面白い展開だね。
光秀:思うが儘に操られ…傀儡としてしか存在できない……それもまた一興……ふふふ。
久秀:(拍手)友情が結ばれたのだな、美しいではないか。
半兵衛:人質ならぬ卵質をとられた元親君。さて、この後どう動くんだろうね。
さぁ、次を見てみようか。
久秀:その前に、ちょっと良いかな?
半兵衛:どうしたんだい?
久秀:何、そろそろ第2段階を開始しようと思ったのだよ。
光秀:第2段階……ですか?
久秀:まぁ見ていたまえ。
――食堂
幸村:戦にはまず兵糧が不可欠!親爺殿!食料を戴きたい!
食堂のおじちゃん:おぅ、幸ちゃんか。はいよ、パンの耳。今日もオヤツにすんのかい?
幸村:半分は今食べて、残りは佐助に頼んでカリカリ砂糖揚げにしてもらうのだ♪
おじちゃん:節約すんのはいいことだ。残りもんだが、おいしく食ってくれよ。
幸村:有り難うでござる♪……殺気!?(しゅたたた!)危なかったでござる……
誰かが何か投げ付けてきたようだが、これは……揚げパン?
かすが:命拾いしたな。
幸村:お主は……佐助のお友達、かすが殿でござるな。
かすが:友達ではない!同郷なだけだ!
幸村:食べ物を投げちゃいけないでござる。罰が当たるぞ。
かすが:クナイは使えないし……手近にソレしかなかったんだ。仕方ないだろう。
貴様もさり気なく持ち帰ろうとするんじゃない!
幸村:でも、勿体ないでござる。
かすが:床に落ちた物だぞ!
幸村:三秒ルールでござるよ。
かすが:アイツは一体どんな教育をしているんだ全く……。まぁイイ。
両手に大量のパンを抱えた状態では、私の攻撃は交わせまい。
お命……ではなかった。お卵、頂戴つかまつる!
幸村:くっ……手を離すわけにもいかない。しかし、両手が使えねば攻撃を受ける。
万事休すか……。
おじちゃん:パン置いたらいいんじゃないかい?
かすが:(RRRR)ん?こんな時に、メールか。
幸村:(RRRR)某の携帯にも来たぞ。送信者は「大会主催者」。PTA会長殿でござるな。
かすが:「武具の使用禁止とあって、本領の発揮出来ぬ者も多かろう。
実は卿等へのささやかなプレゼントを用意しておいた。合計三つ。
職員室、保健室、そして食堂にある。一人で全てを手に入れても、
またこのメールを無視してゲームを続けても構わない。健闘を祈る。」
食堂……だと?
幸村:それは……ここでござるな。
かすが:恐らくは、カウンターの下に……親爺、退け!
幸村:あ~!ずるいでござる!うぉぉりゃあああ!!!
おじちゃん:ちょ、待!おじさんは知らない……(どがああああああん)ぐふぅっ!
幸村:ああ!すまぬ親爺殿!大丈夫でござるか!?
おじちゃん:な、なんとかね……。ブートキャンプやってて良かったよ……。
かすが:あった!この趣味の悪いドクロマーク。間違いない。この中に武器が……
幸村:しまった!とられてしまったぁあああ!!!
かすが:…………ない。
幸村:む?
かすが:何も……入っていないではないか!くそっ!騙された!
――実況席
半兵衛:おや?折角武器の導入で面白みが増すかと思ったのに、嘘なのかい?
久秀:まさか。メールを流す前に箱の存在に気付き、武器を持ちだした者が居るのだよ。
半兵衛:先客というわけだね。
光秀:それにしても……さっきからあまり失格者が出ませんねぇ。
半兵衛:う~ん……折角だから、「味噌こっ恥ずかしい」っていう秘密、
早く見てみたいよねぇ。
光秀:信長公も居ないし……展開に乏しいゲームなど、見るに耐えません……。そう……
まるでムービーアニメの質が異様に悪いアクションゲームをしているかのように!
半兵衛:それ、怒られるかも知れないから言わない方が良いよ。
久秀:お、3番のモニターを見たまえ。丁度食堂にあった武器が使われようとしている。
――音楽室
佐助:「ご自由にお使い下さい」……か。食堂にあった箱に、この手紙と一緒に入ってた
ってことは、多分このパチンコは使用可ってことなんだろうな。
遠距離攻撃には使えそうだし……さぁて、どうやって攻めようか。
武蔵:俺様、最強!隠れてる奴出てこぉい!
佐助:うわ、すっごい手頃な奴が来た。狙いを定めてっと……
武蔵:(ばしっ)うわ!なんだぁ!?
佐助:は~い、命中。ご愁傷様。
武蔵:あぁ!俺の卵が!汚ぇぞ、そんな道具使いやがって!
佐助:気ぃ抜いてたアンタがいけないんだよ。身の程をわきまえずに粋がってると、
戦場では痛い目を見る。良かったな、今のが……パチンコ玉で。
武蔵:ううっ…
佐助:あ、涙ぐんちゃった……。
武蔵:覚えてろ、ボケェ~!!!(走)
佐助:御免、つい本職の血が……って、聞こえてないか。とりあえず写メール撮ってと。
やれやれ……「味噌こっ恥ずかしい秘密」ねぇ……。どこで情報手に入れたんだか
知らないけど、あの話だけはバラされるわけにいかないもんな……。
旦那達も無事かなぁ?ま、いざとなったら俺様も譲る気無いけどさ。
――実況席
半兵衛:漸くサバイバルっぽくなってきたね。
光秀:そうでしょうか……?私は正直飽き飽きしていますよ……
離れたところから狙撃なんて……面白くありません。もっと引き寄せて、
逃げられないようにして、心ゆくまで痛みの時を!!!!
半兵衛:君が狙撃主体の人たちに嫌われているからだろう?
光秀:まぁ……そうなんですけどね。
半兵衛:さて、この辺りでお客さんのブースでも見てみようか。「味噌こっ恥ずかしい」
秘密情報が彼等にどのように受け入れられているのか。
この映像って、みんなの携帯に送信できないのかな?
久秀:可能だが?
半兵衛:ならそうしてくれ。みんなも危機感が増すだろうからさ。
光秀:流石、嫌がらせに関しては一流ですねぇ……
半兵衛:お褒めにあずかり光栄だな(微笑)
――客室
小十郎:一体どうしてこんな所に居なきゃならないんだ。授業はどうした?
子分:まぁイイじゃないっすか。自習なんだし。小十郎様も牛タンゲームやりましょうよ。
小十郎:んな古い遊びしたくねぇよ。
いつき:兄ちゃん、単純なゲームに弱いからなぁ。
小十郎:なっ!馬鹿にすんじゃねぇ!よし、受けて立とうじゃねぇか!
アニキ親衛隊:おぉ!お前んとこの村オレンジの木あるじゃん!貰っていいか!?
捨て駒A:持って行け持って行け!
捨て駒B:それ俺のDSだぞ。俺のどうぶつの森だ。勝手にあげんなよ。
信玄:ふははは!ウノじゃぁああ!!!
謙信:やりますね、かいのとら……わたしもようしゃしません!どろふぉーです!
信玄:なんとぉ!?
小十郎:牛タンゲーム、いぇい……ん?なんだ、あの箱は?
いつき:印刷機……みてぇだな。なんか印刷されてくるだ。
小十郎:何々……「宮本武蔵の秘密」だと?どうでも良いこと……何!?
いつき:何が書いてるだ?………ぷっ。ははははは!
子分:何事っすか?……。ぎゃはははははは!!!!あの野郎、最強とか言っておいてよぉ!
アニキ親衛隊:がはははは!!!!終日首都高で……ひひひひひひ!!!
捨て駒:だぁぁぁあはははは!!!!セレブ系かよーーー!!!
謙信:これは、なんともけったいな……
信玄:しかし、イカ焼きは身体にいいのだぞ?
――実況席
半兵衛:大笑いされてるのはわかるんだけど、何が面白いのかさっぱり想像付かないね…。
光秀:しかし、これを見た二年生の危機感が煽られるのは確実……くくく……。
久秀:他にもちらほら脱落者が出てきたようだな。
半兵衛:う~ん、でもやっぱり生き残ってるメンバーは……
政宗君、幸村君、佐助君、元就君。元親君は……微妙だね。
他には忍びのかすが君と、慶次君。浅井君にお市君か。予想通りな感じだね。
久秀:ではもっと面白いものを追加しよう。卿もこれで退屈せずに済むぞ。
光秀:私……ですか?もしや!!!
久秀:第3段階、闘技開始だ。
半兵衛:中編に続くよ。
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