普通はクラスごとに対抗戦だけど、うちの学園は全学年入り交じっての蒼紅戦。
さらに今年は、教師陣も参戦だ！この実行委員長前田慶次が、みんなの恋の花、
咲かせて見せましょおお!!!!!!!
蒼組――政宗、小十郞、長政、お市、かすが、謙信、いつき、蘭丸
政宗：優勝は俺達がいただく。叩きのめされて泣きベソ掻くなよ、You see?
小十郞：何処までもお供いたします、政宗様！
長政：正義の名の下、必ず勝利！（きゅぴーん）
お市：市も……頑張るから。
かすが：謙信様ぁああああああああああああああ!!!!!
謙信：きなさい、わたくしのうつくしきつるぎ！
いつき：元気ハッツラツ～♪
蘭丸：あ～あ、信長様と同じチームがよかったなぁ……
紅組――幸村、佐助、元親、元就、家康、忠勝、小太郎、武蔵
幸村：うぉおおおおおおおお!!!!!負けぬ負けぬ負けぬぁああああああああ!!!!
佐助：このチーム……むさ苦しくない？女の子は？
元親：おい、何処行くんだよ元就。
元就：馬鹿が移らぬうちに、蒼へ移籍願いを出してくる。
元親：そんなに俺と同じが不満か！
家康：忠勝こそ最強よ！蒼組なんか目じゃねぇ！なっ！
忠勝：………!!!!
氏政：ラッパ持って応援しに来たぞい風魔ぁ～！（ぱふぱふ）
小太郎：………♪
武蔵：俺様、一位になる～!!!
教師組――信長、濃姫、光秀、信玄、半兵衛、秀吉、ザビー、利家、まつ
濃姫：ふふふ、坊や達がいくら足掻こうと、大人には勝てないって事、教えてあげるわ。
信長：是非も無し！
光秀：１カメよし、２カメよし。ローアングルよし。さぁ信長公………存分に……
存分に輝いてください!!!!!存分に撮らせていただきますよぉおおおおおお!!!!
信玄：ふっふっふ。謙信、幸村。そなた等と同時に戦うことになろうとは、
体育祭とは誠、面白きものよ。
半兵衛：日焼けするから、屋外の行動ってあんまり好きじゃないんだけど。
露店でもやろうか、秀吉。
秀吉：む……（困）わ、我は一応体育担当なのだが……
ザビー：愛ノ強さ、教えてアゲマ～ス！
利家：まぁつぅ～♪あ～ん♪
まつ：犬千代様ったら、お弁当の時間はまだ先でございまする♪
慶次：いや～、始まる前からにぎわってるねぇ～。じゃ、最初の種目、行ってみようか！
１、パン食い競争
政宗：初っ端だってのに、随分Happyな種目からだな。
謙信：かたならしに、ちょうどよいではありませんか。ここは、いちがくねんに
しゅつじょうけんをゆずるとしましょうか。
いつき：じゃあおら達の出番だべな♪いくべ、蘭丸～!!!!
蘭丸：わっ！馬鹿！引っ張るなよ！
幸村：これは某の為の種目に他ならぬ！いざ、参るぁああああ!!!!
元就：あんパン……（悦）
元親：ハハッ！うちの出場者は決まりだな。
ザビー：デハ私が出鼻を挫いてきマ～ス！
秀吉：それは、少々日本語の誤用ではないか？
半兵衛：あと一人は秀吉ね。
秀吉：!!!!
半兵衛：やるべき事は……分かってるよね？
慶次：それじゃ、いちについて～。よぉい、どん！
蘭丸：（しゅびびびびび！）
幸村：ぬぉおお!!!?弓矢！？
蘭丸：よし、赤いの足止め成功っと。じゃ～な！（走）
幸村：なっ……卑怯でござる！
蘭丸：弓使っちゃいけないなんて、ルールに書いてねぇもん♪
幸村：うぬぬ………負けぬ！（走）
慶次：おおっとぉ！ここで幸村が大幅に出遅れた！先頭を行くのは……いつきちゃんだ！
いつき：ハンマーを持ってなければ、おらは俊足だべ☆
さぁ、一等賞はおらのもの………。…………。
慶次：ん？どうしたんだい？
いつき：なんで………なんでパンしかねぇだ！欧米食になんか負けてたまるか！
米！米！米だ！日本人なら米を食うべ！
慶次：う～ん、どうやらパンに抵抗があるようだねぇ。
政宗：おい、誰か握り飯をぶら下げてやれ………。
慶次：いつきちゃんが苦悶してる間にやってきたのは～？
蘭丸：蘭丸、いっちば～……
元就：愚民が（踏）
蘭丸：ぶっ……。こ、この………
元就：これは失礼した。小さすぎて視界に入らなかったわ。
元親：あいつ、一年相手に日頃のコンプレックス晴らしてやがんな……
元就：我は先に行かせて貰う。（食）
蘭丸：負っけるかぁあああ!!!!（食）
慶次：元就と蘭丸。これはこの二人の一騎打ちといった様相になってきたな。
だが、注意してくれよ、お二人さん！あんパンの中にはいくつか……
…………………山葵入りがあるからな☆
二人：ぶっ！（倒）
慶次：あちゃ～。運悪く、二人ともアタリを引いちまったみたいだね～。
元就：な、何という……巫山戯た真似を……
慶次：だって、その方が勝負が白熱するだろ？ちなみにこの山葵は、
園芸部の片倉さんの畑から提供して貰ったんだ。ありがとな～！
小十郞：………（照）
慶次：中の山葵は、芸人も笑いをとれないレベルの量。二人は脱落だな。
さぁて、後を追うのは～？
メカザビー：アイユエニ、アイユエニ。（がしゃがしゃ）
ザビー：イキナサイ、メカザビー！私たちに、勝利をもたらすのデ～ス！
秀吉：なかなか……疲れるな（走）
慶次：重量系で形勢不利と見られていた教師陣が来たー！先に辿り着いたのは～？
メカザビー：アイサレルヨリ、アイシタイ、マジデ。
ザビー：さぁ、メカザビー。パンを食べて、進みナサ～イ！
メカザビー：……………。イヤ………。
ザビー：アレェ～？
慶次：どうしたんだろうね？ご自慢の兵器が、言うことを聞かないみたいだよ。
ザビー：どうしたノヨ！早くパン食べなヨ！
メカザビー：アンタ、ワタシノキモチ、ワカッテナイ…………ワカッテナイヨ！（殴）
ザビー：ノォオオオオオ!!!!!（飛）
慶次：あ～……そういや、メカのご飯はオイルだもんな。パンを欲しがる筈も無しっと。
メカザビー：アタシタチ……モウ、オワリネ。（去）
ザビー：メカちゃぁあああああああああああん!!!!!!!
秀吉：よし。辿り着いたぞ。
慶次：そうこうしているうちに、秀吉がパンに到着。一位は確定か～！？
秀吉：………（取）、（取）、（取）
慶次：……？どうしたんだよ秀吉？なんでパンを全部回収してんだ？
秀吉：い、いや……半兵衛が……な。
半兵衛：慶次君も少しは頭を使ったらどうなんだい。
舞台化も決定したことだし、BASARAパンとか適当な名前付けて売れば………
儲かるだろう？
慶次：やっぱりそれか……。
佐助：旦那～！急いで！パンが全部無くなっちまう！
元親：行けぇええええ幸村ぁあああああああああ!!!!!!
幸村：ぬぉおおおおおお!!!!（走）天・覇・絶槍！真田幸村、参るぁああぁぁんぐっ!!!!（食）
慶次：嗅ぎ分けたぁあああ!!!幸村、なんと一瞬にして、山葵入りを嗅ぎ分け、
安全なあんパンをゲット！ゴールへ一直線だ！
いつき：あぁぁ！負けちまうべ！で、でもおら……米を裏切るわけには……
蘭丸：ば……馬鹿女………。
いつき：蘭丸！喋っちゃ駄目だ！おめえさん、まだ口がタラコみたいだべ！
蘭丸：あんこは………日本食………だろうが。
いつき：………。あ。
慶次：ここで踏ん切りがついたのか、いつきちゃんがパンを咥えたぁあああ!!!!
さぁ、優勝はどっちだ～？
いつき：はぁ～、負けちまったべ。赤い兄ちゃん速ぇべな～。
幸村：なんの、いつき殿も速うござる。良き戦いであった。（握手）
いつき：うん！………あ、蘭丸～。大丈夫だべか？あんパンいるだか？
蘭丸：い、いらねぇよ、馬ぁ鹿！
政宗：じゃあ俺に寄越せ。小十郞が弁当に気合い入れすぎて、作ってたら
朝飯食う暇無くてよぉ……腹減っちまったぜ。
佐助：うちと同じ……（苦笑）もっとも、朝飯食えなかったの俺様だけだけど……。
いつき：じゃあ兄ちゃんにあげるべ。
政宗：おう、悪いな。
蘭丸：～～～～～～っ。
政宗：Ah?なんだよ。
佐助：竜の旦那、ホント空気読めないよね～。だから友達少ないんだよ。
政宗：ンだと、コラ。
幸村：………さ、佐助。お、俺も………あんぱんを……や……やる……ぞ。
佐助：うん。気持ちは嬉しいけど、血涙流すほど惜しいなら、自分で食べてください。
元就：酷い目にあったわ……（もぐもぐ）
元親：お前！俺のお弁当をぉおおおおお!!!!
元就：口が辛くて仕方ないのでな、失敬した。
元親：俺の卵焼き………（泣）
２、借り物競走
慶次：最初に中央の机まで走って貰って、置いてある紙を見る。
そこに書かれているものを借りてきて、ゴールへ向かうって寸法だ。
佐助：へへ～、忍の足をなめてもらっちゃあ困るぜ♪
小太郎：………！
佐助：お、珍しくアンタも気合い入ってるじゃないの。こりゃ優勝決定かな～？
かすが：ふん、調子に乗っていられるのも今の内だ。
佐助：え……かすがも出るの？
かすが：当然だ。私はいつも、謙信様のお側に……はぁぁああぁああああっ!!!!!
謙信：ふふふ………かいのとら。てかげんはしませんよ。
信玄：望む所よぉおおおおおおおおおおお!!!!!!
光秀：んふ………信長公。
慶次：中にはなんでもイイっていう「ラッキーカード」もあるから、
紙を選ぶのも重要だ。敵味方問わず、貸してくれと言われたら、
快く貸してやってくれよな。じゃあ、よぉい……………どん！
小太郎：…………！（走）、（取）、（走）
佐助：速っ！もう借りに行ったぞ。
小太郎：………！
長政：ん？どうした。何が借りたい？
小太郎：………！……？
長政：………。生憎、何を必死に伝えようとしているのか、理解できないのだが。
小太郎：!!!!
佐助：そうだったぁああああああ!!!!役立たねぇええええええええええ!!!!
ええい、ここは俺様が頑張るしかねぇ！これだ！（取）
…………。ぐっ……「軍神のブロマイド」………。……持ってそうな奴に
心当たりがあるが……貸してくれるとは思えん……。最悪だ……。
かすが：ふっ。固まっている。どうやら、相当難しい物が当たったようだな。
きちんと選ばぬからそういうことになるのだ。私は……これだ！（取）
……何？「猿」だと？………。………前田慶次ぃいいいいいい!!!!!（走）
慶次：え！？え！？何！？
かすが：貴様のぉ………猿をぉ………寄越せぇええええええええええええ!!!!!
慶次：は、ははっ……凄い気合いだねぇ。謙信に良いところを見せたいってか。
かすが：余計なことを言うな！貴様は黙って、猿を出せばイイ！
慶次：悪いな。夢吉は今日、いい人とデートだつって出かけてんだよ。
かすが：なっ……さ、猿の分際で生意気なぁ……っ!!!!!
佐助：怒るポイント違くない？
かすが：こうなれば……類人猿つながりだ！（走）
佐助：あ、ちょっと待てよかすが！俺も借りたい物があるんだって！（追）
光秀：のっぶながこぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお♪
濃姫：（撃）何のようなの、光秀。
光秀：撃ってから確かめるとは………流石は帰蝶……。んふふ……私は……
信長公をお借りしに来たまでですよ…………。
濃姫：馬鹿なことを言うもんじゃないわ。そんな「借り物」あってたまるものですか。
信長：是非も無し！
光秀：残念ながらあるのですよ………ご覧ください、これを！
濃姫：……「すきなもの」。……これは所謂、ラッキーカードじゃないの？
光秀：くふふふ……私の好きな物………其れ即ち……信長公の愛の籠もった
血で血を洗う攻撃に他なりません！さぁ信長公………私と手に手を取って……
地獄という名の楽園へ走り出しましょぉおおおおおおおおお!!!!!!
信長：う、うつけが……（逃）
光秀：あぁはぁぁああ……逃げないでくださいよ………。アニメではあんなに……
夢のようなことをしてくださったではないですか………何卒私に……
もっとざばぁあああ……っとお願いしますよぉおおおお!!!!（追）
濃姫：蘭丸くん、「狩り物競争」、始めるわよ。
蘭丸：是非も無しです！
信玄：謙信。
謙信：かいのとら。
信玄：………。
謙信：これですね。（塩）
信玄：ふっ……流石は上杉の竜よ。お主の塩、しかと受け取った！（走）
佐助：ええっ！？何目と目で通じ合ってんの！？つか、お館様引いたの「塩」！？
かすが：何故渡してしまうのですか、謙信様ぁっ!!!!
謙信：すべてはみほとけのおぼしめし。わたしがもつものを、かいのとらがひいた。
それだけのことです。
かすが：謙信様……なんと広いお心。このかすが、貴方様の御為、必ずや勝利を掴みます！
豊臣秀吉、覚悟！
半兵衛：秀吉に何か用かい？
かすが：出たな……変態仮面。大人しくゴリラを差しだせ！
佐助：あ、そっちの猿を狙った訳ね。
半兵衛：秀吉は今、パンを個包装するので大忙しさ。悪いけど、他を当たってくれるかい。
かすが：くぅっ………こうなれば、最後の手段だ！
佐助：ぐぇっ！首根っこ掴っ……！か、かすがぁ！？
かすが：真田幸村ぁああああああああああ!!!!!
幸村：なんでござるか？
かすが：この猿を……貸せ！
佐助：はぁっ！？
幸村：良いぞ。
佐助：旦那ぁああああああ!!!?何その即答！酷くないっ!!!?
幸村：慶次殿が、快く貸せとおっしゃっていたろう。貸すのならば、問題ない。
かすが：よし。
佐助：嘘だろぉおおおおおおおおお!!!!!!
慶次：そうこうしているうちに、信玄さん堂々の一位でゴールイン！
信玄：ふっはっは！成したりぃいいい!!!!!
慶次：で、借りた物は？
信玄：ここに。……ここ……に？
慶次：あ～あ、走り方が荒っぽい所為で、全部こぼしたみたいだね。
信玄：うむ。やってしもうたわ。
慶次：と言うわけで、失格。
信玄：ぬぅ……計られたか。
慶次：誰も計ってないっての。さぁ、次にゴールするのは～？
かすが：謙信様ぁああああああ!!!!かすがは、かすがは果たして見せました！
慶次：かすがちゃんだね。で、猿の借り物は？
かすが：コレだ！
佐助：どぉも……。
慶次：妙に死んだ目をしてるけど……まぁ「猿飛」ってことで良しとしますか。
続いて二位は？
佐助：ふっふっふ……二位は……俺様だ！
かすが：それは……謙信様のブロマイド！おのれ……私の懐から抜き取ったな！
佐助：だって、目に付くトコにあったから、勝手に「借り物」しちゃった～♪
かすが：ぐっ……不覚。
謙信：うつくしきつるぎ。
かすが：も、申し訳ありません謙信様！この馬鹿めを、
謙信様より先にゴールさせてしまうなど……
謙信：よいのです。あなたがしょうりしたのですから。ではそろそろ、
わたくしのかりものも、おねがいしてもよいですか？
かすが：借り物？
佐助：軍神さんの借り物見せてくれない？………「伝説の剣エクスカリバー」
んなもん、どうやって借りるんだよ……
謙信：ふふ……そうですね。ですが、でんせつのつるぎとはつまり、
たいせつなつるぎといういみです。………わたくしのうつくしきつるぎ。
かすが：は、はい！
謙信：ともに、ごーるしてくれますね。
かすが：け、謙信様ぁああああああああああああああああ!!!!!!
３、二人三脚
慶次：厳正なる抽選の結果～、二人三脚の出場者は此方～！
元就：焼け焦げよ！
慶次：うわっ……とぉ！危ないだろ、何すんだよ！
元就：何が厳正なる抽選だ。誰の策謀だ……我はこんな抽選、断じて認めぬ！
元親：あ～……確かに、お前小せぇから、肩組辛ぇんだよな。
元就：聞いたか！こんな無礼が服来て歩いているような輩と、何故我が組まねばならぬ！
貴様等、代わりに出ろ！
幸村：む？某、只今ぶらんちの最中なのでござるが……。
佐助：ブランチという名の早弁ね。俺様パス。去年旦那と出て、酷ぇ目にあったもん。
元親：幸村が息合わせる気ゼロで突っ走ったから、
猿飛の奴涙目になって……気の毒だったな。
佐助：裂けるかと思ったよ……（遠い目）
元就：ぬぅ……ならば他に誰か……
政宗：嫌なら、棄権したって良いんだぜ？
元就：…………。何だと？
政宗：自信が無ぇなら下がってな。天下は……この双竜が喰らってやるぜ！
小十郞：参りましょう、政宗様！さぁ、おいっち、に！さん・し！
元就：～～～～～っ!!!!
元親：あんな風に言われちまっちゃあ、後には退けねぇよな？（笑）
そもそも二人三脚なんざ、さほど盛り上がる種目でもねぇ筈なのに……
見ろ、他の奴等の気合いの入り様を。
まつ：犬千代様ぁあああああ♪
利家：まぁぁつぅぅぅ～♪
夫婦：我等、最強夫婦！
お市：市……走るの……苦手………。
長政：案ずるな市！正義は必ず勝つ！
光秀：信長公ぉおおおおおお!!!!!さぁ！ずずずいっと私の足をお縛りくださ……!!!!!
濃姫：（撃撃撃）………上総介様。参りましょう。
信長：ふん。
光秀：あぁ………イィ（悦）
元就：………。なんだ、この昭和のバラエティー番組のような雰囲気は。
元親：な？健全な体育祭にちゃらちゃらしやがって、許せねぇ！
付き合いの長さなら、俺等だって負けてねぇんだ。友情・努力・勝利！
下心まる出しの奴等になんかに、海よりでっけぇ友情が劣る筈がねぇ！
元就：貴様、ただ羨ましいだけではないのか？
元親：見せつけてやろうぜ、家康！
家康：おう！この勝負、我等紅組がいただきよ！行くぞ、忠勝！
忠勝：……!!!!（キィーン）
元就：飛んでいったぞ。そもそも彼奴等は、二人三脚の形式を取ることが可能なのか……？
慶次：それじゃあ、話も纏まったところで、位置について～よぉい、どんっと！
まず最初に飛び出すのは～？
政宗：行くぜぇ、小十郞！Ya-ha!!!
小十郞：止まりなされ！
政宗：っ!!!?……な、なんだよ。
小十郞：二人三脚を侮ってはなりませぬ。足を結んだ状態での駆け足。
下手をすれば大怪我にもなり兼ねません。着実に、一歩一歩！
政宗：それじゃ負けちまうだろうが！さっさと駆け足で……
小十郞：いっぽ！いっぽ！です！（睨）
政宗：す、凄むなよ……分かった、分かった。合わせりゃイイんだろ。
小十郞：さぁ、おいっち・に！さん・し！
政宗：………。（溜息）
濃姫：１・２、１・２。流石、お上手ですわ、上総介様♪
信長：是非も無ぁしぃ……（照）
濃姫：さぁ、頑張りましょう。生徒達に負けてばかりも居られませんもの。
謎声：……ぁぁ……ぃぃ……。
濃姫：あら？
信長：何事かぁ？
濃姫：いえ……観衆の中から……。妙な声が……
謎声：息の上がった様も………イイですよ………ふふふ。
もっとも……止まって……冷たくなったら……もっと……んふふふふ……。
濃姫：（ぐしゃ）
光秀：おや……フルアーマーに設置した隠しカメラが……ばれてしまったようだ。
………流石ですね、帰蝶。
濃姫：やはり……光秀！上総介様……濃めが……修羅になりますれば!!!（跳躍）
光秀：おっと、これはいけない………追いかけっこと参りましょうか。くふふ……（逃）
濃姫：みぃ～つぅ～ひぃ～でぇえええええ!!!!!（怒）
信長：のっ……待っ………裂けっ………!!!!!
佐助：あはは……他人事とは思えないねぇ……。
まつ：１、２！１、２！１、２！
利家：１、２！１、２！１、２！
まつ：犬千代様ぁ～!!!!一位は我等の物にござりまする～！
利家：まつの為、某頑張るぞぉおお!!!!
夫婦：１、２！１、２！１、２！１、２！１、２！１、２！１、２！１、２！
慶次：やっぱ利達速ぇなぁ～（笑）政宗んとこは遅いけど着実に、
濃姫さんは急用により途中棄権と。さぁて、他のご両人は～？
長政：行くぞ、市！正義の名の下に……
お市：………（座）
長政：ど、どうしたのだ市！？
お市：ごめんなさい………長政様。……市はもう……走れない。
長政：なっ……まだ一歩も走って居らぬではないか……。
お市：ごめんなさい……。これもみんな………市の所為……
政宗：お前、ただ走るの面倒くせぇだけだろ。
小十郞：政宗様、よそ見をしない！
政宗：へいへい。
お市：イイの……市のことは……気にしないで……。長政様は…………進んで……。
長政：二人三脚なのだが……。
お市：市……待ってるから。長政様は……一位を取って……帰ってきてくれる……。
信じて……待ってるから……。
長政：市………。………ふんぬ！（持）
お市：な、長政様……！？
長政：妻を戦場に捨て置く主が何処にいる。共に行くぞ、市。
お前が走れぬというのなら、抱えて行くまで。正義は、必ず勝つ！
お市：………長政様。
慶次：あ……あれ？抱えるのって、ルール的にありなのか？
家康：行くぞ、忠勝ー！
忠勝：ゴォオオオオオオオ………！（飛）
慶次：ま、いっか。最初から抱えて飛んでく奴等も居ることだし。もう一組は～？
元親：あだっ！（転）
元就：ええい、いい加減にしろ！幾度転倒すれば気が済むのだ！（びちびち）
慶次：あ～……なんか打ち上げられた魚みたいになってんな。
元親：まずいぜ……このままじゃ最下位決定だ。俺等も抱えて走るか。
元就：冗談ではないわ！
元親：じゃあどうすんだよ～……このままじゃ前田夫婦か家康達の圧勝だ。
………まぁいいか。家康は同じチームだし。
元就：良くない！我は前のパン食い競争で辛酸をなめた。同じ軍といえど、
此度の戦の勝利は譲れぬ！………我等も本多に習えば良いのだ。
元親：習うって……空飛べってのかよ。無茶言う……なぁあああああああ!!!?
元就：（ウィーン・ガシャ！）
元親：なんだそのジェット噴射機みてぇのは!!!!?何満足げに背負ってんだよ！
元就：初めて見たような顔だな。貴様の部屋にあったものだぞ。
元親：え……俺の部屋？まさか……
元就：勝手に持ち出しておいて正解だったな。行くぞ。（押）
元親：待て、それはっ………!!!!!
家康：ゴールは目前だ！忠勝！
利家：其れがしたちとて、
まつ：負けませぬ！
家康：なんと！忠勝の飛行形態に劣らぬ足とは……急げ忠勝！徳川の……
（ばしゅぅうううううううううううううううううううう）
利家：おぉおお！？………危ないぞ。今の流れ星は一体なんだ？
まつ：さぁ、まつにも分かりませぬ……？
家康：火の玉みてぇのがゴールに向かって飛んでったが……。
忠勝：………？
元親：だから……通販で買った不良品で……使用者も火だるまになるから……
返品しようと思ってた奴なんだって……。
元就：貴様の所為だ！この阿呆め！焼け焦げよ！
元親：もう焦げてんだよ……。
小十郞：おいっち、に。……到着です。ご覧ください、政宗様。
無理をして一位を取ったところで、この無惨な有り様。
やはり、着実が一番と言うことです。
政宗：………。今回ばかりは納得だぜ……。
４、玉入れ
慶次：じゃあ、これは全員参加ってことで、位置について、よぉい……
武蔵：てい！てい！（投）てててててててい！（投投投投）ばぁか！
政宗：やりやがったな……。六玉流の威力、味わわせてやるぜ！
小十郞：ひぃ、ふぅ、みぃ……政宗様！小十郞が集めます故、存分にお投げください！
幸村：漲るぁあああああああああああああ!!!!
佐助：あ～あ……玉が消し炭に……。
かすが：見ていてください謙信様……かすが、忍んで参ります！
小太郎：!!!!
家康：いくらなんでも、籠を壊すのは反則だ！忠勝、目に物見せてやれい！
忠勝：ウィーンガシャ！
いつき：うわぁ……玉の中、小豆が一杯だべ……（悦）
元就：何………？
元親：食うなよ。
長政：私の勇姿、とくと焼き付けよ、市ぃ！
お市：……ふたぁつ、みっつの石……賽の河原に拾いませ……♪ふふふ……
光秀：あぁぁ……信長公……
蘭丸：うわぁっ！か、籠の中に光秀が詰まってます、濃姫様ぁ！
濃姫：蘭丸君！………そのまま捨ててらっしゃい。
信長：是非も無し！
まつ：犬千代様のため、まつめはハート型の玉を作って参りました……（照）
利家：な、投げられん！これは投げられんぞ、まつぅううううううう!!!!!
信玄：そろそろ昼飯時だな、謙信。（にやり）
謙信：体育祭と言えば………ビールが美味しいですね。
慶次：おい謙信！アンタ、此処での名目上生徒なんだっての！飲酒は駄目！
秀吉：ノリ弁……鮭弁………唐揚げ弁当………
半兵衛：もう少し大きな声で売ってみようか、秀吉。
慶次：………。………あ～………もう収拾付かないから、このまま昼飯に突入！
――続きます。
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