「第二章・帝国の暴走」
――帝国軍本船アヅチジョー・戦闘機格納庫
帝国軍:ほほ~♪宇宙船ヌスンダグンバ、捕縛完了せり~。ほれ、乗り込むのじゃ!
ニセ元:よ、義元様!せ、船内はもぬけの殻にございます!
帝国軍:な、何故でおじゃぁああ~!!!!!?
チカ:脱出ついでに、侵入完了っと。ハハッ、ちょろいもんだぜぃ!
政宗:黙っとけよ。兵士共の装甲着て化けてる俺等は兎も角、
お前等はそのまんまだからな。目立つんだぞ、分かってんのか?
モーリ:ふん、そのように情けないナリで、偉そうに指図するな。
政宗:うるせぇポンコツ。俺だってなぁ、好きでこんな麻呂服着てんじゃねぇよ。
小十郎:政宗様、ボタンが掛け違っていますぞ。
政宗:おぉ、悪ぃな小十郎。
モーリ:十分情けないと思うが……。
幸村:敵地潜入……うぉぉお漲るぁああああ!!!!
信玄:幸村よ、全力で敵に挑むのだ!
政宗:いや、挑んじまったら、変装の意味ねぇだろ。
幸村:うぉやかたざむわぁあああああ!!!!!
信玄:ゆきむるわぁああああああああ!!!!!
モーリ:だから五月蠅いと申してお……
兵士:お?なんか怪しい奴が雄叫び上げてるぞ。
政宗:ばれちまったじゃねぇかああああ!!!!逃げるぞ!
幸村:敵に背を向けるなど、武士の名折れよ!いざ尋常に勝負ぅぅううう!!!(ぶぅん)
政宗:向こうの人数は万単位なんだよ馬鹿野郎!(逃)
幸村:ぐぇ……っ、ま、政宗殿!ひ、引っ張るでない!
モーリ:そのまま駆け抜けろ。右に折れた階段を下った先に、管制室がある。
小十郎:管制室……何か情報が引き出せるかもしれねぇな。政宗様!急ぎましょう!
帝国軍:そうはさせないでおじゃぁぁあ!!!
政宗:げ……うじゃうじゃ出てきやがったぜ!幸村!おっさん、切り抜けるぞ!
幸村:無論!(ぶぅん)
信玄:全力じゃあああ!!!!(ぶわん)
幸村:あぁっ!お館様の来都星刃亜のがでっかいでござる!狡いでござる!
信玄:ふっはっは!これは……儂のだ!やらんぞ!
幸村:羨ましいでござるなぁ~……某もおっきいのがイイでござる~!
政宗:いいから戦え、てめぇらは!
――管制室
政宗:ハァ……ハァ……ま、まいたか……?
チカ:誰も……来て……ねぇ……みたいだぜ?
モーリ:何故貴様はドロイドのくせに疲労しておるのだ。
チカ:なんか、疲労困憊してた方が色っぽくね?
モーリ:焦がすぞ。
チカ:御免なさい。
小十郎:遊んでる暇はねぇぜ。さっさと情報だけいただいて撤退した方が良さそうだ。
モーリ:言われずとも、もう情報の解析を始めている。……ほぅ。
信玄:どうした。
モーリ:あの妙ちきりんなビームによって、我等の船は投降を余儀なくされた。
アレは、この船に複数ある電源の内、一つでも切れば機能を停止する。
チカ:成る程。随分と脆い作りしてやがるな。
モーリ:しかし電源は船内中枢部にある。侵入はなかなか困難と言えよう。
ついでと言っては何だが、朗報だ。この船内には、姫がいる。
チカ:何!?
幸村:おぉ!それは救出せねば!
信玄:むぅ……とすれば、ここは分かれるが上策。儂は電源を切りに向かう。
中枢部への侵入が困難を極めるのなら人手が必要。伊達、片倉よ、付いて参れ。
幸村とドロイド達は、姫の救出に向かうのだ。
幸村:えぇ~……某、お館様と一緒がイイでござる~……。
信玄:馬鹿者がぁあああああ!!!!!(殴)
幸村:なんとぉ~っ!(どんがらがっしゃああん)
政宗:頼むから静かにしてくれ。今、一応隠密行動中だぞ?
信玄:姫の救出は勇者が務め。お前は、真の武士たりえんとしてるのではなかったか?
幸村:お館様ぁっ!この幸村、慢心しておりましたぁあああ!!!
チカ:姫の救出ねぇ……その後なんだかんだでイイ感じになるのも、お約束だよな♪
幸村:は、破廉恥極まりない!そ、某やはりお館様の共に……
信玄:未熟者がぁあああああ!!!!
幸村:ぐはぁあああっ~!
政宗:止めろ。キリがねぇから。
――船内中枢部
兵士:ん?どうした、お前等?
政宗:見張りの交代だ。さっさと飯でも食ってきな。
兵士:おぉ、そうか。(去)
政宗:Ha!単純な奴だぜ。
小十郎:装甲服如きで目を欺ける……つまり、互いの顔を知らぬ職場なのですな。
社員は機械的に作業をこなすのみで、その目に希望はなく……
政宗:何処に悲しみを覚えてんだお前は。中、入るぜ。
信玄:ほぉ……流石は帝国軍。見事な制御室よ。
政宗:敵に感心してどうすんだよ。俺はこういう小難しい機械は苦手だぜ……
小十郎、頼む。
小十郎:はっ。………ふむ。恐らく、此方一帯が例のビームの制御装置かと。
政宗:成る程。んじゃ、遠慮無く行かせてもらうぜ!Ya-ha!(がっしゃああん)
(…………ふぁんふぁんふぁんふぁん)Ah?何の音だ?
信玄:やはり、警報が鳴ったか……。
政宗:そういう忠告は早くしろ。
長政:侵入者はここかぁ~っ!(がしゃああん)
お市:長政様……侵入者……見つけた……よ。
政宗:~♪随分とキャラの濃い奴等が出てきたぜ。
長政:物を壊すは悪!削除する!
政宗:お前……今、壁壊して出てこなかったか?
――船内・某エリア
幸村:うぉおおおおおおおお!!!!!押せ押せぇぇぁああああああ!!!!!(ぶぅんぶぅん)
兵士:な、なんだアイツぁ……
兵士:ば、化け物だぁあああ!!!(逃)
チカ:お~お~、こうすぱすぱ倒してくれると楽でいいぜぃ。(走)……ん?
モーリ:そ……そこまで……走る必要も……なかろう……
チカ:……。ドロイドは疲れないんじゃなかったのか?
モーリ:喧しい。焦がすぞ。
チカ:御免なさい。……まぁお前だけ等身が違ぇから、併走はきついかもな。足、短ぇし。
モーリ:焼け焦げよぉおおおおお!!!!
チカ:熱っ!だあぁぁ!担いでやるから、暴れんな!
モーリ:か、担ぐな馬鹿者!(びちびち)
チカ:羽で頭を叩くな。おぅ、幸村。そこ、左だぜぃ!
幸村:心得た!うぉおおおおお!!!(走)……お?
チカ:お~……いかにもな牢屋が有るぜ。こりゃ特殊な鍵だな。パスワードがねぇと……
幸村:烈火ぁああああ!!!(ずごぉん)姫殿!ご無事でござるか!?
チカ:………。……ま、必要ねぇか。
イツキ姫:お、おめぇさんは……?
幸村:某は、お館様の一番弟子にしてジダイの騎士、真田幸村にござる。
イツキ姫:それじゃあ……おめえさんが信玄のおじちゃんの……。た、助かっただぁ~。
幸村:もう安心でござるよ。お館様に仇なす逆賊帝国軍は、この幸村が炎にて、
必ずや燃やし尽くしてくれましょうぞ!それはもう灰も残しませぬ!
チカ:お前の発言の方がよっぽど怖ぇよ。
イツキ姫:ありがとな、紅い兄ちゃん♪心強い味方だべ!
幸村:姫殿も、子供でありながら一軍団を束ね、さぞやご苦労されたでございましょう。
これからは、某が全力で戦いまする!
イツキ姫:……むぅ。おら、子供じゃねぇだよ。
幸村:……?子供でござろう?
イツキ姫:馬鹿にするでねぇだ。おら、反乱軍の重要幹部だべ。
幸村:し、しかし………………む?この香は!?
イツキ姫:ああ……帝国軍は経営もやってるらしくてな。牢屋の御飯は、
いっつも売れ残りのお団子だべ。もう飽きちまっただ。
モーリ:経営……厳しいのか?帝国軍。
幸村:うぉおおおおお団子ぉおおおお!!!い、いらぬなら、貰って良いでござるか!?
イツキ姫:別にいいべ。
幸村:有り難き幸せぇえええええ!!!!!
チカ:どっちが子供だかな……。
――制御室
長政:無言・即殺!(きゅぴーん)
政宗:Shit!……イイレーザー持ってるじゃねぇか。
お市:逃げないで……(ざしゅん……)
小十郎:くっ……。
信玄:速きこと風の如しぃいいいい!!!!(ごがぁああん)
長政:なんの!十字剣!
信玄:ふむ、やりおるわ。夫婦の連携、なかなかやっかいだのぅ。
政宗:ったく……夫婦ならこんな所で雇われ傭兵なんざやってねぇで、
温泉旅行にでも行って水入らずしてこいってんだよ。
長政:何を言うか!バカンスなど悪!人は働いてこそ、真の人間たりえ……
お市:市は……温泉……行きたい……な。
長政:い、市ぃ!?
小十郎:そうか。なら丁度良い。ホテル三○月の割引券があるぞ。とっておけ。
政宗:なんであるんだよ!
小十郎:途中、休憩に立ち寄ったサービスエリアでで配っていました。
こういう物は、いつ役に立つか分かりませぬ故。
政宗:お前な……
お市:いいの……?よかったね……長政様。
長政:わ、私には与えられた使命が……
お市:行きたく……ないの?市……寂しい……
長政:誰も行かぬ等と言っておらぬ!そうと決まれば正義は急げだ。行くぞ市!(走)
お市:市……嬉しい……(去)
小十郎:去ったか……。役に立ちましたな、割引券。
政宗:得意げな顔すんな。
信玄:よし、制御装置も破壊したぞ。幸村達も、恐らく姫を救出したことだろう。
お前達は、早急に幸村達と合流せよ。宇宙船にて待っておれ。
政宗:……?おっさんは何処いくんだよ?
信玄:少々野暮用があってな。何、直ぐに戻るわ。(微笑)
――船内・某エリア
幸村:邪魔だ邪魔だぁあああああ!!!!(走)
チカ:おらぁ、退け退け雑魚共ぉ!さっさとこんな船からはとんずらだぜぃ!(走)
イツキ姫:………。おら、おんぶなんかされなくても、自分で走るだ。
チカ:子供は歩幅が違ぇからどうしたって遅れちまうんだ。
不満もわからねぇでもないが、大人しく幸村に背負われとけよ。
イツキ姫:むぅ~……
チカ:そんなに嫌か?なんなら、こいつと代わるか?俺が運んでやるぜぃ!
モーリ:我も降ろせ!(怒)己の足で歩くわ!
幸村:姫殿は、背負われるのが嫌いでござるか?
イツキ姫:おら、弱くねぇだ。……子供扱いされんのは嫌だべ。
幸村:某は幼き頃、背負われるのが好きだったでござる。佐助に背負われて地を駆けると、
なんとも目も眩むような風が溢れてな、まるで飛んででもいるかのような……
イツキ姫:佐助?
幸村:おぉ、すまぬ。姫殿が知る筈ないでござるな。佐助は某の……
チカ:幸村!
幸村:……!?石が飛んできたでござる!何奴!?
武蔵:へっ。そう易々と逃げられると思うなよ、侵入者。さぁ、姫だけ置いて、
俺様にとっとと負けやがれ!
モーリ:なにやら、鬱陶しい奴が出てきたな。
幸村:姫殿、下がっているでござるよ。……お主、何者かは知らぬが、
邪魔だてするというなら倒すのみ。我が来都星刃亜に、貫けぬものは無しぃ!
武蔵:馬ぁ鹿!最強は俺様に決まってんだろぉ!
――戦闘中。
モーリ:なんだ。この「戦闘中」というのは。
チカ:ま、会話文だしな。戦闘書くったって(かき~ん、ばしっ、どかっ!)とか
効果音だけ書いてもしょうがねぇだろ?想像力で補ってくれや。
モーリ:いい加減な……。単に作者が書くのを面倒がっているだけではないのか?
幸村:我が炎、消えること無し!(ぶぅん)
武蔵:畜生っ!覚えてろ~!
モーリ:もう終わったのか。………む?其れはそうと、姫は何処へ消えたのだ?
チカ:あれ?さっきまで其処に……
帝国軍:ほほ~♪姫、発見でおじゃ!
モーリ:なっ!
チカ:げっ!
幸村:姫殿!
帝国軍:ほっほ~、余所見をしているからこういう事になるのでおじゃ。
さぁ、姫よ。牢獄に帰るが良いぞ~♪
政宗:HELL DRAGON!!!(びしゃあああん)
帝国軍:おじゃああああああ!!!!!
政宗:女相手に、随分と手荒な真似してんじゃねぇか。そんなじゃ嫁さん貰えねぇぜ?
帝国軍:~~~~っ!!!ま、麻呂は男前だってみんないってくれるもぉんんっ!!!(逃)
小十郎:ふん、軟弱な野郎だぜ。
幸村:政宗殿!小十郎殿!戻ったのでござるか。
政宗:まぁな。粗方片付いたぜ。……お前も、姫さんの救出ってんなら、
もう少し気を配ってやらねぇとな。
幸村:むぅ……精進いたす。
政宗:ま、お前にしちゃ気を回せてたとはと思うがな(笑)
………さて、姫さん。自己紹介させてもらおうか。
アケチ姫:どうも、初めまして……姫です。………んふふふ。
政宗:………。
チカ:………。
モーリ:………。
小十郎:………。
幸村:……?
政宗:どこが別嬪だぁああああ!!!!!詐欺罪でサツに突き出されてぇかコルァァア!!!!!
チカ:えっ!だっ!でっ!……お、おいスタッフ!!!!
半兵衛:やぁ、天才監督の僕を呼んだかい?
チカ:どうなってんだよコレコレコレぇええええ!!!!
アケチ姫:「コレ」、とは失礼ですねぇ……プリンセスに向かって。
モーリ:悪夢再び、だな。
半兵衛:いや、前のプリンセスが「畑にアブラムシが一杯で映画所じゃねぇだ」って
実家に帰ってしまったんだよ。とりあえずの間に合わせというわけさ。
まぁ三つ編みがロングヘアになった位じゃ、観客も気付かないよ。
チカ:気付くわ!つかヘアスタイル以前の致命的問題山積みだってんだよ馬鹿野郎!!!!
半兵衛:不満かい?それなら、うちのADを代役にしてもいいんだけどね。
AD:む?我を呼んだか、半兵衛?
チカ:何、この究極の二択!!!!
政宗:ゴリラが姫でどうすんだよ。どうぶつ奇想天外かコラ。
半兵衛:役者たるもの、どんな状況でも演じ続けなければいけないよ。
さぁ思い込むんだ!彼女は姫!反乱軍で果敢に戦う美しき姫なんだよ!
幸村:な、なかなか難しいでござるな……
政宗:畜生……俺も実家に帰りてぇ……
AD:では、アクション再開だ!
――宇宙船・ヌスンダグンバ内
幸村:政宗殿!何故お館様は戻られぬのだ!
政宗:俺に訊くなよ……。あのおっさん……何してやがるんだ?
小十郎:もしや……単独で敵幹部に奇襲を!?
チカ:まさか……いくら強ぇったって、それは無茶ってもんだろ。
モーリ:だが、侵入前には「ここに奴が」とか言っておったな。
何か、個人的に恨みのある人物が居て、単独で戦いを挑んだのかも知れぬ。
幸村:………。
政宗:そんな顔すんな。おっさんなら大丈夫だ。あの暑苦しさは、殺したって死なねぇよ。
アケチ姫:でもまぁ、いい加減彼も年ですしねぇ……。
それに人間とは…意外と脆いのですよ……?んふ。
幸村:うぉやかたさまぁああああああ!!!!!(泣)
政宗:変態は黙っとけ!
幸村:某、やはりじっとしてはおれぬ!直ぐさま加勢に馳せ参じましょうぞ!(走)
政宗:お、おい……!……Shit.行くしかねぇようだな。
――最深部
信玄:ふん!(ごごごぉおおおお)
濃姫:くっ……なんて力なの……。
蘭丸:ちっくしょぉ……。
信玄:帝国軍幹部の力もこの程度か。まだまだ未熟よのぅ。
蘭丸:うっせぇ!お前なんかなぁ……本気を出せば……
信玄:命を粗末にするな、小童。……さて、そろそろお主等の大将を出してもらおう。
濃姫:あの方に……近づけるわけには……いかないのよ!
信玄:……困ったものだ。
ダーク:流石は甲斐の虎。帝国軍が誇る主力幹部も形無し、だな。
信玄:お主……漸く出てきたか。
ダーク:勘違いしないで欲しい。帝国軍の「大将」はここには居ない。
もっと遠いところから、此方を見ているだけだ。
此処の役目は……あくまで反乱軍、邪魔者の排除。
信玄:……。儂がそう簡単に「排除」されると思うてか。
ダーク:簡単……とは思っていない。全力で、行かせてもらう。(ぶぅん)
信玄:ほぉ……貴様も来都星刃亜をまだ使えたか。これは……楽しめそうだのう。
――船内・某エリア
幸村:うぉやかたさまあああああ(走)
政宗:見えてきたぜ。あれが、この船の最深部だ。
モーリ:何の策も立てず、敵の総大将に挑むのか?
幸村:のんびり策など考えている暇はないのだ!お館様ぁ!(開)
――最深部
信玄:………幸村。
チカ:すっげぇ兵士の数……これ、全部あのおっさん一人で倒したのかよ。
小十郎:疲弊した幹部もいるぞ。大した力だな。
政宗:けどよ、おっさんも相当疲弊してるみたいだぜ。一体誰なんだ、あの黒ずくめは?
幸村:お館様!この幸村も戦いまする!
信玄:幸村!来てはならぬ!
ダーク:……敵に背を見せるとは、大した度胸だ。
信玄:っ!!!!
――
幸村:お……やかた……さま?
政宗:姿が……消えた。
モーリ:斬られた……のか?
チカ:嘘だろ……。
幸村:お館様ぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
ダーク:………。
濃姫:あの喧しい男……。もしやアレも……?
ダーク:………帰還する。
蘭丸:はぁっ!?だってアイツ、「ジダイ」だろ?ここで潰しておいたほうが……
ダーク:帰還だ。後処理を、怠るなよ。
蘭丸:……ちっ。偉そうに。分かったよ、帰りゃいいんだろ、帰りゃ。
――惑星・シズガタケ
政宗:まさか、自爆処理して出ていくとはな……。なんとか逃げ延びたが、
帝国軍の奴等、母船をぶっ壊しちまって何考えてやがるんだ?
モーリ:あの船には、奴等が誇る最終兵器は無い、ということだ。
其れさえ守り抜けば、後はどうでも良いのであろう。
チカ:勿体ねぇことしやがるよなぁ……あの船、どんだけ金掛かってるんだよ。
まつ:皆様~、御飯の用意、完了にござりまする~!
本日はまつめが腕によりを掛けた、鮪料理でございます。
利家:まつの飯は旨いぞ!腹一杯食っていけ!
まつ:まぁ!犬千代様ったら。犬千代様が鮪を釣ってくださったお陰ですのに。
利家:いやぁ~(照)
政宗:どうでもいいが……ここは本当に反乱軍の本拠なのか?
モーリ:ハネムーンの名所のようだな……(呆)
チカ:畜生……見せつけやがって。
小十郎:政宗様!牛蒡の煮付けも完成しましたぞ!
政宗:お前はすっかり馴染んでるがな……。このままじゃ、身体がなまっちまうぜ。
モーリ:しかし、次の行動に移るにせよ、まず「アレ」を解決せねばな。
幸村:………。
政宗:「アレ」か。……おい、幸村。
幸村:………。何のようでござるか。
政宗:部屋の隅で茸培養すんのはやめろ、湿っぽい。
幸村:もうどーでもいい……銀河系なんか、滅びちまえばいいでのござる……ケケッ(笑)
チカ:すっかり自暴自棄だな……。
幸村:某、明日からニートに転職でござる~♪くへへ。
政宗:いい加減にしろよ。てめぇはジダイ騎士じゃねぇのかよ。
そんなナリを見たら、師匠も泣くぜ?
幸村:………。……うぅ……おやかたさまぁ……(泣)
慶次:相変わらず賑やかだねぇ。俺も混ぜてくれよ。
政宗:相変わらず空気の読めない野郎だな……。コレが楽しそうに見えんのか?
慶次:うん?どうした?いい人に振られでもしたのかい?
幸村:うぅ……お館様が……お館様がぁあああああああ!!!!!
慶次:うわ……すんごい声だな~。お館様……ねぇ。アンタのお師匠さん、ってとこか?
幸村:天下無敵に恰好イイ御方でござる。
政宗:ぱっと見、単なる変な髭のおっさんだけどな。
慶次:髭の……?それってもしかして……このおっさん?
チカ:なんだぁ?その機械?
慶次:通信なんかに使う機会で、俺達反乱軍も重宝してるんだ。
ホログラムで縮小された3D映像も出る優れもの。
チカ:くれ!
慶次:まぁそう焦るなって。これは俺のなんだけどさ……最近知らないオッサンから
通信が入って、間違い電話かと思ってたんだけど……(ぽちっ)
通信機:(ぶぃん)おぉ、漸く参ったか、幸村よ。
一同:………。
幸村:お、おやおや、おやおやおやおや……!
モーリ:シン=ゲン!?貴様、倒されたのでは無かったのか?
信玄:ふっはっは!儂が負けるはずが無かろう。この通り、少々身体が透けるだけで
ぴんぴんしておるわ。はっはっはっは!
慶次:おいおい……俺の通信機の上で暴れないでくれよ……
政宗:どういうこった?アンタ、今どこにいるんだよ。
信玄:まさしく、「此処」におる。
チカ:はぁ?これ、通信機、なんだろ?どっかから映像送ってるんじゃねぇのかよ。
信玄:ダークに斬られんとするその瞬間、儂のフォースが覚醒したのだ。
今の儂は、フォースそのもの。実態を持たぬ、力の根源そのものなのだ。
幸村:???
政宗:もうちょっとレベルを下げて話してやってくれ。
信玄:まぁ簡単に言えば、仙人のようなものだ。お前達に言葉を伝えるに便利なよう
この機械を介して映像を流しているが、本来は見えない、という事。
チカ:目には見えない……ちっちゃいおっさんお妖精……ってことか。
モーリ:気色悪い表現をするな。
信玄:その通り!
政宗:肯定すんな。
幸村:うぉおおおおおおお流石お館様にござりまするぅぅうううう!!!!!
信玄:うむ。精進せい、幸村。……早速だが、お前達にはここを離れて貰わねばならん。
慶次:はぁっ!?なんだよ突然!?
信玄:姫が捕らわれた際、脅迫により、此処の存在が奴等に知られてしもうたのだ。
政宗:お前喋っちまったのかよ!?
アケチ姫:静かにしてください……今、めざましテレビ見てるんですから。
もうすぐ、「きょうのノブナガコー」のコーナーが……
チカ:そんな需要の低いコーナーねぇよ。……あ~、まぁばれちまってんなら、
長居するのは馬鹿を見るだけ、か。
慶次:今の蓄えじゃ、迎え撃つのは無理だもんな。……仕方ねぇ。
利!まつ姉ちゃん!本拠地移動するぜ。作戦練り直しだ。
利家:おう!
まつ:心得ましてござりまする。
幸村:お引っ越しでござるな!某達も協力するぞ。
信玄:お主にその暇は無いぞ、幸村。直ぐに発つのだ。会って貰わねばならぬ男がおる。
幸村:なんと!
信玄:データを送ろう。モーリ等に詳しい案内を頼むと良い。
幸村:了解にござる。……では、早速出発にござる!
政宗:……。悪いが、俺は抜けるぜ。
幸村:な、何故にござるか!?
政宗:元々、姫さん救うから船貸してくれって話だったんだろ?
その目的は果たした。俺の船を使わずとも、ここにはごまんと有る。
俺がわざわざ付いていく理由はねぇだろ。正直な話……帝国軍に喧嘩売るなんざ
馬鹿のやることとしか思えねぇ。
幸村:し、しかし、このままでは銀河系が支配されてしまうのでござるよ!?
モーリ:ついさっきまで「滅びろ」と言っていたろう。
政宗:成り行きで付いてきたが、こっちにもいろいろ事情ってもんがあるんでな。
あばよ、幸村。縁があったらまた会おうぜ。
幸村:政宗殿ぉ……。
――惑星・カスガヤマジョー
チカ:姫から連絡が入ったぜ。無事に新しい本拠に移ったらしい。
帝国軍の奴等、蛻の殻だってのに、シズガタケに総攻撃しかけてきたってよ。
間抜けな野郎共だぜぃ!
モーリ:笑い事ではない。あと少し対応が遅ければ、壊滅だったのだぞ。
チカ:まぁ大丈夫だったんだから、其れでイイだろ。……お?見えてきたぜ。
幸村:アレがジダイマスター殿の住まわれる場所か……。いざ、参らん!
謙信:ほぉ……あなたがかいのとらのいっていた、あらたなるきぼう、ですか。
チカ:おぉ……こいつも透けてるぜ。
モーリ:既にフォース化している、という訳だな。
幸村:某は真田幸村と申す者。フォースの極意をお教え願いたく参上いたした。
謙信:なるほど……。では、まずあなたのじつりょくをみせてみなさい。(渡)
幸村:これは……何でござるか?
謙信:ぶたいいしょう、ですよ。それをきて、おもうがままに、まってみなさい。
幸村:ま、舞う?
謙信:さて……とらのわこ。そのちからはいかほどか。
幸村:ぬぅ……やるだけやってみるでござる。……おやっ、かたっ、さむわぁっ!
おやっ、かたっ、さむわぁっ!
モーリ:屈伸運動か?
謙信:やれやれ……まったくもって、だめですね。
幸村:だ、駄目にござるか!?
謙信:もっとかれいに……ゆうがに……。じだいたるもの、うつしくなければなりません。
さぁ、きびしいしゅぎょうのまくあけですよ!
――惑星・トウダイジ
政宗:小十郎、右手からもお客さんだぜ。
小十郎:……次から次へと賞金稼ぎ。キリがありませぬな。
政宗:この俺の首を手に入れりゃ、とんでもねぇ金が入るんだ。無理もねぇか。
……だがな、独眼竜は甘くねぇ。……You see?
――裏社会のボス、マツナガの宮殿
政宗:久しぶりだな、おっさん。
久秀:ほぉ……自ら出向くとは、見上げた者だな、独眼竜。
政宗:アンタが賞金なんざ掛けてくれたお陰で、辿り着くのに偉い苦労をしちまった。
感謝するぜ、マツナガさんよぉ。
久秀:何、礼には及ばぬ。……卿の奪ったものさえ、返してくれればな。
政宗:奪ったとは人聞きの悪い。俺はアンタに「借りた」んだぜ?
久秀:散々城内を掻き回して消えた末、随分な態度だな。……まぁ、イイ。
卿は我等の組織から抜けるつもりと思うていたが、こうして戻ってきた。
船くらいくれてやろう。
政宗:その話だがな……俺はここを抜けさせてもらうぜ。
久秀:……なんだと?
政宗:船は返す。それで文句はねぇだろ。……俺にはやるべきことが出来たんでな。
そのためには、此処と縁を切らなきゃならねぇ。賞金稼ぎ共に彷徨かれて、
連んでる奴等に手を焼かせる訳にはいかねぇからな。
久秀:お主の「竜」は、いらぬ……と言うか?
政宗:六の刀、ねぇ。……人質のつもりか知らねぇが、そんな物欲けりゃくれてやる。
ただ、俺には銀河全体の為に、守らなきゃならねぇものがあるからな。
てめぇみたいな小者に、構ってる暇はねぇんだよ。
久秀:……成る程。宝を差し出す代わりに、という訳か。だが……
世の中事がそう上手く運ぶと思っているのかね?
小十郎:……。政宗様、囲まれておりますぞ。
政宗:随分な手勢だ。ま、アンタならそう来るだろうと思っていたがな。
……ケリ、つけようぜ。
――惑星・カスガヤマジョー
幸村:火焔車ぁあああああ!!!(ぶぅん)
謙信:おそいですよ。
幸村:っ!!!ぐぁっ……
謙信:いしきをしゅうちゅうなさい。おまえは、みだれがおおきすぎます。
幸村:くっ……火焔車ぁああああ!!!!
謙信:ふっ……おなじわざばかりくりかえしては、せいちょうがありま……
幸村:紅蓮脚っ!
謙信:っ!!!
幸村:……っ……ハァ……ァ…とらえ……ましたぞ……謙信殿……。
謙信:………。みごとです。よろしい……そなたにおうぎをさずけましょう。
幸村:………か、勝ったでござるぅぅ~……(倒)
チカ:おいおい!?大丈夫かよ幸村!?
幸村:……zzz
モーリ:寝ておる。
チカ:まぁ、ここ何日もぶっ続けだったもんな……。ゆっくり休めよ(笑)
幸村:……団子ぉ……食べに行くでござるぅ~……zzz
――惑星・トウダイジ
小十郎:くっ……。
政宗:小十郎!……Shit……汚ねぇ手使いやがって。
久秀:私の兵達は優秀でね。皆、死を恐れずに戦へ出向いてくれるのだ。
………さて、そろそろ終いとしよう。
政宗:………。また「火」か。芸の無いこったな。
久秀:すまないな。だが、今回は君好みの派手な演出を用意した。
政宗:……火薬の匂い?……それも随分な量を用意してくだすったようで。
久秀:……己が選択を喰いながら、猛る炎を愛でるがよい。
政宗:逃げ場はねぇ……か。Oh,my……
いつき:成敗!(ここきぃん)
政宗:!!?……火が……凍った?
いつき:こらぁ!おっちゃん何やってるだ!
久秀:……おっちゃん?
いつき:花火やるときはバケツを用意しなさいって、お母さんにならったべ。
火事になったらどうするだ!
久秀:………。火事にしようとしていたのだが……。
いつき:言い訳は男らしくねぇだ。さ、ちゃんと謝るべ。
久秀:………。ゴメンナサイ。
いつき:分かればいいだ。
政宗:何してんだよ、いつき……(呆)
いつき:あ、兄ちゃん久しぶりだべな~♪アブラムシにはてんとう虫で対策してきたから
もう大丈夫だ。姫さん、復活だべ!
政宗:登場早々、流れをぶち壊しておいて良く言うぜ……。
いつき:今、どこまで進んでるんだべか?おら、お休みしてたから、
話の流れが分かんなくなっちゃったべ。
政宗:Ah~……いろいろあってな……。
小十郎:政宗様、通信が入っております。
政宗:お前も、いつの間に復活したんだよ……。(通信)Hello?誰だ?
慶次:やっと繋がった!お前、今すぐこっちに来てくれ!
政宗:こっちって……新しい本拠のカワナカジマか?
慶次:そうだ!敵に本拠がばれた。今総攻撃を食らってる!
政宗:なっ……。
慶次:なんとか持ち堪えてみるが、そろそろ限界なんだ……。
島津:どぅわっはっは!若いもんには負けんばぁぁい!!!!
慶次:だぁぁっ!爺ちゃん、勝手に出てっちゃ危ないって!
宇宙船も飲んだら乗るな!乗るなら飲むな!
政宗:なんか……大変な状況なのはよく分かったぜ……。
慶次:幸村にも連絡付けて、こっちに向かって貰ってる。早いトコ頼むよ。(切)
いつき:本拠地……大丈夫だべか?
政宗:さぁな、兎に角急ぐぜ。
……to be continued
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