――授業中にぼーっと考えてた小ネタ。
ヘアサロンSASUKE
佐助:開店っと。お~、良い天気!今日はお客、沢山来そうだ♪
からんころん♪
佐助:あ!いらっしゃいま………かすが!来てくれたの!?
ささ、座って座って♪
かすが:わ、私は客ではない!お前が妙なことを始めたと聞いたので、
何を企んでいるのか偵察に……
佐助:堅いこと言わない。お前も女の子なんだから、おしゃれでも勝負してみようぜ~?
かすが:お、おしゃ……?
佐助:さぁて!今日はどうしま……すわっ!!!な、何すんだよ!
かすが:……刃物を持って背後に立つお前が悪い。
佐助:そういう商売なんですけど……。そんなに警戒するなよ。
可愛くしてやっからさ♪
かすが:か、かわい……。謙信様も……お喜びになる……だろうか。
佐助:あ~……うん。喜ぶんじゃん?
かすが:そうか……ならば……少し、やってみてもいいぞ。
佐助:分かり易いことで(苦笑)……つっても、お前さん、元のヘアスタイルが
結構独特だからなぁ。どう変えたもんか……。………って、お嬢さん?
かすが:なんだ?
佐助:なんか……想像以上に毛先とか偉いことになってるけど……
普段何で髪切ってるの?
かすが:……?苦無だが?
佐助:やめなさい!
かすが:べ、別に良いではないか。切れるならなんでも。
佐助:は~っ……ったく、これだから最近の若い子は。いいか、かすが。
元が良いからって怠けてると、将来泣きを見るぞ!
シミ、ソバカス、贅肉、皺!縮むわ垂れるわ曇ってくるわ!
放っておいたら、お肌が水を弾くのなんて、後何年もないんだぞ!
かすが:妙に実感がこもってるな。
佐助:つーわけで、集中トリートメント決定!シャンプー台へゴー!
かすが:くっ……偉そうに。謙信様のため謙信様のため謙信様のため……
からんころん♪
佐助:いらっしゃいませ~!かすが、トリートメントは暫く時間おかなきゃなんないから
ちょっと待ってて。
かすが:あ!お、おい!
お市:ごめんなさい……予約……してないの。
佐助:ぜ~んぜん大丈夫!え~っと……そっちはお連れさん?
お市:市じゃなくて……長政様を……お願い。
長政:いいいいい市ぃっ!なんなのだこのチャラついた店は!私は帰る!
佐助:あはは……随分と落ち着きのないことで。
お市:長政様……帰っちゃうの?市……長政様が……喜んでくれると……思って……
長政:うっ……。さ、散髪など、1000円カットで十分だ!
佐助:うちも千円だよ。
長政:何!?
佐助:開店セール中でね。彼女が連れてきてくれたってのに、野暮言わないの。
座った座った。
長政:ぬぅ……。
お市:あ、あの……ありがとう……。だって……本当は、セールなんかじゃ……
佐助:いいのいいの。こっちも客掴むチャンスだし。お姉さんの方もやったげるから、
あっちでちょ~っと待っててね。
お市:は、はい……(嬉)
佐助:さぁて、どう料理しようっかな~♪
長政:人の頭に何をする気だ悪め!
佐助:冗談だって(笑)何か希望があればその通りにするけど?
長政:希望?
佐助:短くしたいとか、揃えるだけとか。この芸能人みたいにしてくれ、とかね。
長政:芸能人……。
佐助:そう。誰かいる?
長政:ふむ。そうだな。では、電王でお願いしよう。
佐助:でんおー?
長政:仮面○イダーだ。知っているな。
佐助:えっと………変身前だよね?
長政:何を言う。彼等が一番に輝くのは変身後に決まっている!
佐助:………。ちなみにアレ……どこが毛?
長政:私はこのような店に始めてきたのだぞ。分かるはずがないだろう。
職人である貴様の腕を信用してやると言っているのだ。出来ないとは言わせぬ。
佐助:………。
――
かすが:おい、いつまで待たせる気だ。
佐助:………。
かすが:……?何を呆けている。さっさと終わらせて……
佐助:どうしよう……かすが。
かすが:何がだ?
佐助:俺様、頑張ってみようといろいろ画策してたんだけど……
後ろのチャームポイント的な物……削ぎ落としちゃった。
かすが:なっ……。
佐助:やばいよね。これ、やばいよね。尻尾っていろいろ大事だもんね。
どうしよう……ボンドでくっつくと思う……?
かすが:知るか!
――
長政:……む?いかん、眠っていたようだな。
お市:長政様……
長政:市。終わったのか。さっさと帰……る……ぞ……。
お市:今日は長政様の為に来たから………市は……切らなかったけど……
髪……二つに……結わいて貰ったの……。似合う………?
長政:………。
お市:………長政様?
長政:だっ……がっ……でっ!わ、悪く……ない……と……思わん……でもない。
お市:……本当?
長政:………(頷)
お市:市……嬉しい……。長政様も……格好イイよ?鏡、見た……?
長政:む?そういえば、まだ見ていないな。どれ(見)
お市:ほら……電王……そのまんま……。
長政:………。
――
佐助:う~ん、彼女に惚れ直したってか?俺様、良い仕事したね~!
かすが:あれがか……?(呆)
佐助:いいじゃん。本人たち満足そうだったし。
かすが:顔面にライダとやらのお面を取り付けただけで、
殆ど散髪になっていないではないか。
佐助:いや、まぁそうなんだけど…………なんかばれてないし♪
からんころん♪
慶次:よっ!元気そうだな!
佐助:いらっしゃい。あ~……悪いけど、ちょっと順番待っててくれる?
もうちょっとだから。
慶次:先客か~。かすがちゃん、久しぶり~♪
かすが:馴れ馴れしく呼ぶな。
慶次:謙信以外にゃつれないねぇ(笑)アンタも大変だな!
佐助:大人の事情に口出さないの。……さてっと、出来た。ほら、鏡見てみな。
かすが:………あ。
佐助:折角長さがあるからさ、あんまり切らないで、纏めて上げてみたんだ。
お前は身体の割に言動が子ども臭いから、敢えて大人っぽく、ね♪
かすが:余計なお世話だ!
慶次:お?いいねぇ~。これで浴衣なんか着たら、誰しもイチコロだよ!
かすが:い、いちころ……?本当か?
慶次:ホントホント!
佐助:イチコロどころか、俺なら後ろ姿だけで30回くらい殺されるね。
かすが:………~っ。
佐助:あれまぁ、自分に見惚れちゃって(笑)
慶次:そんなかすがちゃんに朗報。ここへ来る途中、謙信とすれ違っ……
かすが:謙信様ぁあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!(ばびゅん)
慶次:あ~あ……行っちゃった。
佐助:………。
慶次:恨みがましい目で見るなって(苦笑)
佐助:ま、一応お客さんだしね。で?どうすんの?ばっさり行く?
慶次:あ~、今日は俺じゃなくて、こっち。
夢吉:(キ~!)
佐助:……………。俺様、トリマーではないんだけど。
――
慶次:いやぁ~、よかったな夢吉。リボン付けて貰って。
夢吉:♪♪♪
佐助:これくらいなら、家でも出来るだろ?
慶次:なかなか難しいんだって。こいつ寝癖も頑固だしさぁ。
佐助:頼むから、犬を溺愛する独身OLみたいにはならないでね。
からんころん♪
謙信:おじゃまいたします。
佐助:あ。いらっしゃ~い。
慶次:あれ謙信?かすがちゃんに会わなかった?
謙信:いいえ?きょうはでかけたきり、みていませんね。
慶次:あちゃ~入れ違いかな?気の毒に。
見かけたら伝えといてやるかな。じゃ、ありがとさん!(去)
佐助:毎度~。………ええと。軍神さん、カットでいいんですよね?
謙信:ふふ……わたくしはあくまでけんがく。かっとはつれにおねがいします。
佐助:あ………そぉですか。
謙信:きになりますか?
佐助:へ?
謙信:ずきんのしたが。
佐助:あ……いや。……正直見てみたいなぁと。
謙信:よいでしょう。おみせします。
佐助:え!マジ!?
謙信:かつもくせよ!(取)
佐助:っ!!!………って、さらに頭巾かよ!
謙信:ふふふ……とれてもあんしん。へいきん5まいはかぶっています。
佐助:マトリオシカかアンタは!
謙信:そなえあれば、うれいなしということです。……では、はいってください。
佐助:あ、お連れさんか。
からんころん♪
信玄:繁盛して居るか、佐助!
佐助:大将。まぁ、予想はしてたけど。
信玄:うむ。なかなかの店だな。では、早速お願いしよう。
佐助:え……お願いって。カット……?ど、どこを?
信玄:ふっはっは!そんな筈なかろう!
佐助:だよね!そうですよね!……あ~……焦った。だって大将、頭がねぇ……
信玄:ストレートパーマを頼む!
佐助:…………は?
謙信:うけつけているはずです。だからここをしょうかいしたのですから。
佐助:そりゃ受け付けてるけど……
信玄:「へああいろん」を使用すると聞いたぞ。楽しみにしてきたのだ。よろしく頼む。
佐助:いやいやいやいやいや!アイロンって、アンタ!
そんなもん押し当てたら、相当無惨なことになるよ!?ずる剥けるよ!?
謙信:なにをあわてているのです?すとれーとぱーまをかけていただくのは……
……こちらですよ?
佐助:……へ?
――
信玄:流石は佐助。真っ直ぐの中の真っ直ぐよ!
謙信:おせわになりました。では、しつれいします。(去)
佐助:大将の赤いもしゃもしゃ……滅茶苦茶真っ直ぐにしちゃったけど……いいのかな?
からんころん♪
元親:よぉ!来てやったぜい!
政宗:Ha!一人も客がいねぇじゃねぇか。開店早々、潰れるんじゃねぇだろうな?
佐助:あ、二人ともよく来たね~♪さ、座って座って。
政宗:Ah?妙に待遇が良いな……。
元親:まぁ客商売だからな。愛想がイイに越したことはねぇだろ?
政宗:Um………
佐助:さてと。じゃあ二人とも♪
ぶい~ん
佐助:何分刈り希望?
政宗:待て待て待て待て。
元親:何でバリカン一択!?
佐助:アンタ等……こないだ旦那に妙な本貸しただろ。
政宗:本……?
元親:あ~……あれか。
政宗:どれだ?
元親:なんつーか……レンタル屋なら、カーテンの奥にあるような……
政宗:I see……。お前が貸し付けてた奴か。
元親:幸村が「難しい言葉が沢山出てくるような本が読んでみたい」って言うから、
わざわざ選んでやったんだぜ?理科の教科書だと思えよ。
佐助:ふざけんなよ!旦那に突然「佐助、だんちづまってなんでござるか?」とか
質問されたこっちの身にもなれってんだよ!
政宗:そりゃ確かに気まずいが……俺は貸してねぇぞ?
佐助:でも黙認したんだろ。
政宗:まぁ……正直ちょっと反応が面白そうだとは……。
けど、どうせ内容理解できてねぇんだろ?だったらイイじゃねぇか。
佐助:良くない!……というわけで、二分刈りか三分刈り、早く選んで♪
元親:じょ、冗談じゃねぇよ!
佐助:バリカンが嫌なら、「手の滑りやすい鋭利な何か」という素敵な選択肢も……
政宗:か、帰るぞ元親!(逃)
からんころん♪
元就:今、誰ぞが飛び出してきたようだが?
佐助:あ~、気にしないで。今日はカット?
元就:うむ。かなり伸びてしまったのでな。
佐助:そう。じゃ、オクラとって。
元就:………。
佐助:冗談。怒らないでよ。兜外して。
元就:ふん。(取)
佐助:えっと、シャンプーはどうす……。………。
元就:うむ。しゃんぷーも頼むとしよう。
佐助:…………。
元就:どうした?しゃんぷーをしろと言って居る。
佐助:いやあの……伸びたって……伸びすぎじゃない?
床まで届いてるし……貞○みたいになってるよ……?
元就:うむ。最近天気がよいのでな。
佐助:…………。…………光合成?
元就:時間が惜しいのだ。さっさと切れ。
――
佐助:はぁ……なんだか今日は疲れる客が一杯だなぁ……。
からんころん♪
幸村:佐助!
佐助:………へ?旦那?何で来たの?
幸村:む……随分な挨拶だな。髪結いを頼みに来たに決まって居るではないか。
佐助:だって……わざわざ来なくたって、うちでいつだってやってあげるのに……。
幸村:たまには此方でやって欲しかったのだ。
佐助:………。……しょうがないなぁ(笑)結うだけでイイの?
幸村:うむ。切るのはもう少し先にする。
佐助:そっか………。
幸村:……?
佐助:やっぱり……ボンドはまずかったかなぁ……。
幸村:佐助?
佐助:いや、こっちの話。……で?折角こっちに来たんだから、別の髪型にしてみる?
幸村:別の……とは?
佐助:例えば……そうだなぁ。(結)……某魔法少女的、お団子ツインテール~♪
幸村:は、破廉恥でござる!
佐助:あ~あ、折角結ったのにぃ~。
幸村:いつもと同じで良い!
佐助:はいはい♪
からんころん♪
佐助:あ、いらっしゃいませ~。
光秀:んふふふ……ここですか………。頼めば何でも刈ってくれる店というのは……
アアッ!私も血飛沫と断末魔の悲鳴を聞きながら、美しい紅に染まった首筋……
佐助:(閉)余所行ってください。旦那、塩取って、塩。
幸村:………?
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