元親:なぁ、お前等「愛してるゲーム」って知ってるか?
政宗:Ha~?
佐助:愛…?
幸村:破廉恥な!
元就:知らぬ。
慶次:説明しよう!愛してるゲームとは!
――円になって座り隣の人に愛を囁くゲームである。
言われる方が照れてしまったら負け。愛の言葉であれば何を言っても構わない。
(例・「愛してるよ」「大好き」「お慕い申しております」)
言われる方は聞き返す以外は何も出来ない。
兎に角、照れたら負けなのである。
政宗:どっから湧いてでた。
慶次:愛って言葉の音色に誘われてね♪愛してるゲームか!いいねぃいいねぇ~
俺もいっぺんやってみたかったんだよ~。
元親:な♪面白そうだよな~♪やってみたいよな~♪
元就:色情ボケめ……。
慶次:あ、ひっど!やってみりゃ絶対楽しいと思うけどなぁ。
元就:我はそんな下らぬ遊びに参加せぬ。
佐助:大体、野郎同士でそんな事して何が楽しいのか全く分からないんだけど……。
元親:まぁ、折角なら女子が欲しいところだけどなぁ……。
政宗:所帯持ちや餓鬼参加させる訳にもいかねぇだろ。
幸村:破廉恥極まりない!
慶次:そうやって頭ごなしに否定するなって。愛ってのは、何も男女の色恋だけじゃない。
人に信頼される力、人を率いる力。そういう全部をひっくるめて、
惹き付ける魅力そのものなんだよ。アンタ等はそんな自信が無いのかい?
政宗:なんだと?誰に向かって物いってんだ、てめぇ……。俺は奥州筆頭だぜ?
元親:野郎共をまとめられんのはこの俺一人よ!
幸村:真田隊の結束こそ、日の本一でござる!
慶次:だったら、隣に座った奴一人惹き付けるのくらい、訳ないよなぁ?
元就:軍を率いるは愛…?笑わせてくれる(嘲)。恐怖で縛れば良いだけのこと。
元親:相変わらず発想が物騒だな。
慶次:アンタは策士と自負してんだろ?人一人誑かせなくて、策士と言えるのかい?
元就:なんだと?……面白い。我が策の力、その目に焼き付けるが良いぞ!
政宗:上等じゃねぇか!
幸村:負けぬぁああああ!!!
元親:鬼の実力を見せてやるぜ!
佐助:実は前田の旦那が一番策士なんじゃないの……?
慶次:適当に座ってる順番で……俺、伊達、真田、毛利、長曾我部、猿飛の順な。
じゃあいっちょ俺から行きますぜ~♪
佐助:え~……本当にやんのぉ~……?
慶次:あ~、こほん。
「アンタに惚れちまったよ……。どうだい?これから京見物と洒落込……
政宗:断る!
慶次:なんだよ~……雰囲気出してんだから、途中で切るなよな~!
元就:大方想像したのだろう。前田と京見物なぞに行けばどうなるか。
佐助:道行く人はみんな友達。数歩歩けば出くわす、親しげな笑顔。
元親:対する自分は、嗚呼、なんでこんなにも友達が……。
幸村:か、悲しいでござるな。
政宗:五月蠅ぇよ!てめぇ等、人をなんだと思ってやがるんだ!
慶次:成る程、そいつぁ失敬。そんな悩みを抱えてたのか…。俺の読み違いってやつだな。
政宗:お前、本当にいっぺん斬っていいか……?
慶次:兎に角、俺は失敗らしい。独眼竜、次行ってくれよ。
政宗:つ、続けるのかよ……。じ、じゃあ……
幸村:……?
政宗:「真田幸村、俺の……
幸村:破廉恥でござるぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!
政宗:まだ何も言ってねぇだろ!!!
佐助:竜の旦那は、存在そのものがアレだもん。頼むからうちの子に近づかないでくれる?
幸村:(頷)
政宗:アレってなんだコラ……。その蔑むような目つきも納得いかねぇんだけど……
慶次:早くも真田は脱落っと。
幸村:くっ……。不甲斐ない某を叱ってくだされ、お館様!
慶次:はい、次、次~♪
政宗:What!?また俺かよ!?
元就:負け抜け戦だからな。
政宗:Shit……Ah~……面倒だから、捻らずに行くぜ?「……愛してる」
元親:…………ハァ~(ふるふる)
政宗:な、なんだよその態度!言ってるこっちだって死ぬほど気持ち悪ぃんだぞ!
元親:なってねぇ……なってねぇよ。やり直し!
政宗:Hah!?
元親:そんな上から目線のストレートでは、落とせるものも落とせません。
女子は比喩表現に弱い物。例え一つ無くして、コンプリート出来る筈がない!
もっとソウルフルに!流麗に!匂い立つように!
政宗:Complete……?Soulful……?
元親:出会った瞬間のときめきを!溢れるようなその優しさを!
これから守っていくという熱き誓いを!例えばそう、美しい桜に例えて……!
元就:もう散って無くなっておる。
幸村:葉っぱも生えているでござる。
元親:茶々を入れない!兎に角まずは頬を染めるところから。はい、スタート!
政宗:どこの演出家だてめぇは……。
慶次:それ、何の知識……?
元就:大方「なんとかめもりある」だろう。阿呆は捨て置いて、先を進めよ。
慶次:飛ばして進めるとなると……毛利の番だぜ?
元就:ふむ、遂に我が力を見せるときが来たようだな。………猿飛よ。
佐助:な、何?
元就:「我が軍では、今の三倍の待遇を約束する。週休は三日でどうだ?」
佐助:ぐはぁっ!
政宗:効いてやがる。
佐助:お、オクラの旦那……。俺様は……さ、真田忍隊の長だからね……?
元就:「残業手当も出るぞ?」
佐助:ぐふぅっ……!!!
元就:「専属の女中をつける。家事負担は皆無だ。」
佐助:うあぁぁ……
元親:かなり効いてるみたいだな。
幸村:佐助……
佐助:大丈夫だよ……旦那。俺様が…好待遇如きで……釣られるわけ……ないじゃん……
政宗:瞳孔開いてるぜ?
元就:そろそろとどめを刺してやるか。
慶次:駄目駄目!物で釣るの禁止!
元就:何故だ?口説き落とせばよいのであろう?物で釣るが最も効率的で確実な方法だ。
慶次:照れさせるんだって!目的変わってるだろ!
元就:ちっ。
慶次:まぁ今のは反則だからノーカウントってことにして、次はアンタの番だぜ。
佐助:ちょっと不覚を取ったけど、俺様だって本気を出せば負けないぜ~?
慶次:へぇ~、じゃあ期待してるよ♪
佐助:………(考)。これってさぁ、本人だけに聞こえるようにするとか、有り?
政宗:まぁいいんじゃねぇの?
元就:こんなものに、細かい規則もあるまい。
佐助:じゃ、ちょっと此方へ。(手招)
慶次:……?
佐助:………………(耳打)
慶次:……なっ!!!!!アンタなんつーことをぉおおおおお!!!!
元親:うわ、真っ赤だぜ。
政宗:お前、何言ったんだ……?
佐助:へへっ♪まぁ実体験に基づいた小話を、簡潔勝つ明瞭にお伝えしただけだよ。
慶次:ひ、酷すぎる話だ……。俺には理解できないよ……(怯)
元親:ま、まぁ、兎に角前田は脱落か。じゃあ、一巡して伊達が聞く番だぜ。
佐助:これって、同じ事言うのも有りだよね?じゃ、竜の旦那(手招)
政宗:Ha!餓鬼はどうだか知らねぇが、この俺は伊達じゃね……
…………~~~っ!!!!有り得ねぇええええええ!!!!(伏)
元就:またも撃沈か。猿飛、お主出来るな。
元親:どんだけ爛れた遍歴持ってんだよ、お前は。
佐助:大人が本気を出せばこんなもんよ~。お子様にはちょっと刺激が強すぎた?(笑)
幸村:某も聞きたいぞ、佐助!
佐助:絶対駄目♪
久秀:見せて貰ったぞ、卿達の宴を。
佐助:あれ……?いつの間に。
元就:何用だ貴様。
久秀:実に浪漫有る闘いではないか、この松永感服したぞ?
政宗:こんなことで感服されても嬉しくねぇよ。
久秀:よし、これは皆にも伝えねばなるまい。では諸君、準備に掛かろうか。
元親:あ?何のだ?
久秀:ちょっとした祭りだよ。
慶次:祭り!
幸村:綿あめ~♪
佐助:多分、アンタ達が期待してるような祭りじゃないと思うよ……(汗)
久秀:何……ただ全員呼び集めようと考えただけだ。楽しみだろう?
政宗:最悪だ!
――続いたりする。
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