記憶がファラウェイな話
政宗:Are you ready guys!?
兵士一同:Yeaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaah!!!!!
政宗:O.K.It's show time!Ya-ha!!!(どどどどどどど)
兵士一同:うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!(どどどどどど)
小十郞:政宗様ああああああああああああああ!!!!(どどどどどど)
政宗:Hey!そんなに慌ててどうした小十郞?
小十郞:こんな早朝から馬を爆走させるなど!一体何処へ行くというのです!?
政宗:Ha!決まってんだろ?魂が疼く方角だぜ!Yeah!!(どどどどど)
小十郞:「いえあ」じゃありませぬ!兎に角一旦止まって下さりませ!
政宗:No Kidding!!戦人たるもの、一度走り出したら止まれねぇのさ。
小十郞:だったらせめて手綱をお持ち下され!今日の政務は如何するおつもりか!
政宗:明日で済むことは、明日で構わねぇ。
今しかできないことをこそ、今するべきなんだよ。
小十郞:この書類の締め切りは今日までです!何やかんやと理由を付けて、
どうせ今日も思いつきで真田の所へでも向かうおつもりでしょう!
政宗:勘が良いじゃねぇか。ついてきな、最高のPartyを拝ませてやるぜ!
兵士一同:いえあああああああああああああ!!!!!
小十郞:お前等も少し黙りやがれ!
政宗:近道するぜ、Yeah-ha!
兵士:あ、筆頭!そっちの橋は今工事中で崖になってます!
政宗:ちっ、そういうことは早くいいやがれ!危うくBrakeが間に合わな……
――ぶひひいいいいいん!
兵士:あ。
兵士:馬が。
兵士:飛んでった。
兵士:そりゃそうだよな。あのハンドル後付だし、馬にブレーキとかついてねぇし。
――ぶひいいいいいん!
兵士:あ。
兵士:筆頭が。
兵士:落ちてった。
兵士:そりゃこの距離じゃ飛べねぇよな。
小十郞:政宗様ぁああああああああああああああ!!!!!!
お前等!ぼんやり見てねぇで政宗様をお助けしろ!
兵士:す、すいやせん小十郞様!
兵士:あまりの出来事に思考が固まってて……
小十郞:政宗様ああああああああ!!!!ご無事ですかあああああああああ!!!!!
――翌日
幸村:政宗殿おおおおおおおおおおおお!ご無事でござりまするかああああ!?
元親:よぉ、笑いに来てやったぜ。
佐助:こんちは~。あ、これお見舞いの団子ね。
元就:寄越せ。
佐助:いや、人の話聞いてた?お見舞いだから、これ。
元親:なんだよ、血相変えて連絡してきたら何事かと思えば、
気持ちよさそうに寝てんじゃねぇか。
佐助:ホント、体中に管付いてんのかと思ったのに。
小十郞:物騒なことを言うな!医者の見立てでは、軽い脳震盪らしい。
幸村:のう……?頭をぶつけたということか?
元就:崖から馬で転げ落ちたと聞いたぞ。馬は生きておるのか。
小十郞:問題ない。見事着地した。
元親:流石の馬だな。
佐助:普段から荒っぽい使い方されてるからね~。うちも人のこと言えないけど。
幸村:な、なんだその目は!
小十郞:馬より政宗様の身を案じろ。どうも落下の途中で落馬し、
岩肌か樹木に後頭部を打ち付けたようだ。
だから手綱から手を離すなと彼程申し上げたというに……
政宗:騒がしいな……
幸村:おお!政宗殿!目を覚まされたか!
政宗:ここは……?
小十郞:何処か痛みませぬか!?政宗様!
政宗:痛み……?そうか……確か、馬から落ちて……。…………。……?
元親:なんだよ?きょろきょろしやがって。
政宗:…………すみません。あなた方は、どちら様ですか?
一同:……………………。
――
小十郞:藪医者め!何が後遺症は残りませんだ!しっかり記憶が飛んで居るではないか!
佐助:でも一時的なものだろうって言ってたじゃない。そんなに心配しなくて……
小十郞:一時!?一時とはどのくらいだ!?本当に大丈夫なのか!?
佐助:い、いや、俺様に訊かれても
小十郞:お労しや、政宗様………この小十郞めが、貴方様の記憶、
取り戻してご覧にいれましょうぞ!
元親:取り戻すたって、どうすんだ?
元就:同じ衝撃を与えれば良いのではないか?
元親:はい、そこ、鈍器を降ろせ。とりあえず、まずは何処まで飛んじまってるのか
把握しておかねぇとな。おい、伊達。お前の名前と生年月日は?
政宗:え……あ、ぼ、ボクですか?その……わかりません……
佐助:うっわぁ……「僕」と来ましたか。
元就:人格まで変わっておるな。
佐助:性格も結局は、記憶の積み重ねで構築されるもんだからね~……とはいえ。
政宗:……へ?あ、あの……なんですか?(怯)
佐助:なんだろう、このそこはかとないムカツキ。
元就:やはり、殴って良いか?
小十郞:下がれ貴様等!政宗様、四方やこの右目が存在もお忘れか!?
政宗:み、みぎ?
元親:片倉。お前の臣下だ。忘れたとか言うなよ。此奴、腹切るぞ。
政宗:かたくら………こじゅ……?な、なんとく、ですけど……分かる……ような?
小十郞:おおおお!政宗様ぁっ!(感涙)
幸村:流石は信のおける従者。ちょっとやそっと忘れはせぬのでござりまするな!
元就:付き合いの長さは並ではないということか。
政宗:うっ……
小十郞:ど、どうなされた政宗様!?
政宗:いや……なんか……口の中に葱の味がしたような気がして……・
佐助:条件反射って奴かな?
元親:確かに此奴の顔見てると、「葱臭」がしそうだもんな。
小十郞:貴様等、叩ききられたいか……?
佐助:けどさぁ、右眼の旦那のことは覚えてる訳でしょ?
顔眺めてたら、芋づる式にいろいろ思い出すんじゃないの?
小十郞:それだーーーっ!
佐助:うわ、びっくりした……いきなり叫ばないでよ……。
元就:必死だな。
小十郞:政宗様、どうかこの小十郞めの顔をよくご覧下さいませ!
政宗:え……。
小十郞:さぁさぁ!
政宗:………。
小十郞:ぐぬぬぬぬ!
政宗:………。………(ふい)
小十郞:な!何故視線を逸らされるか!
元親:そりゃあ、な。
元就:鬼瓦の如き面構えで凝視されるなど、殆ど拷問だ。
政宗:すみません……。今のところ、名前がぼんやり思い出せるくらいで
他のことは、何も……。
小十郞:くぅっ!役立たずのこの顔めがぁあああ!
佐助:はいはい、顔捏ねくり回しても面白いだけだからね。
元親:けどよぉ、印象の強いもんは覚えてるってことだよな。
芋づる式に全部とは行かなくとも、かなりの刺激にはなるだろうし
思い出すのも早まりそうな気がするぜ。
佐助:竜の旦那にとって印象的なものなんて、そんなに思いつかな……
元就:これを見せておくのが一番だろう。(がし)
幸村:へ?な、何をされるのだ元就殿!?
元就:(ずい)伊達。これを見てどう思う?
政宗:え……?
元就:伊達にとって、これ以上のアイテムはあるまい。
元親:あー、まぁ、そりゃそうだな。
佐助:ちょっと、人の主「これ」扱いしないでくれます?
元就:さぁ伊達。穴が空くほど眺めるが良いぞ。何か思い出すであろう。
政宗:………(じーっ)
幸村:う、うぅ……
政宗:………(じーっ)
幸村:そ、そのように眺め回さずとも……
政宗:………(ふい)
元就:貴様、何故顔を背ける。
元親:そして何故頬を染める。
政宗:この恥じらうリアクション、そして僕のこの胸の高鳴り!
もしや貴方は、僕の……僕の…………か、彼女ですか!?
一同:…………………。
幸村:某は男子でござるぁあああああああああああああ!!!!!!(怒)
政宗:ええええええええええ!!!!!!?(哀)
佐助:ふざけんな。こっちが「えー」だわ。
政宗:だ、だって、髪とか長いからてっきり……
元親:長けりゃ女か。明智連れて来んぞこの野郎。
政宗:も、もしや記憶を失う前の僕って………
元就:奇人変人であることは否定はせぬ。
政宗:そんなっ……(伏)
小十郞:貴様等、政宗様を愚弄するか!大丈夫ですぞ、政宗様!
真田が絡むと周囲が一切見えなくなる程度のこと!お気に成されるな!
政宗:それって、すごく迷惑な人なんじゃ……?
元親:これ、幸村と対峙すっと妙なテンションになるのを勘違いしてんだろ?
佐助:まぁ確かに、あのテンションは常軌を逸してるからねぇ……。
幸村:もう知らぬでござる!
元親:そうキレんなよ。しかしまぁ、野郎の面眺めてるよりは、
別嬪な女の顔でも眺めてた方が良いかもしれねぇな。
元就:女、か……。
――
いつき:おらが蒼い兄ちゃんと睨めっこすればイイだか?
元親:いや、確かに女は女だけどよぉ……
俺が言いたいのはそういうことじゃなくてだな………
元就:仕方在るまい。伊達の友人を捜すだけで一苦労なのだぞ。
佐助:それ、本人が聞いたら号泣するよ。
いつき:3では出番がなくなってしまったども、おらの魅力はまだまだ衰えてねぇべ!
必ずや勝利を収めてみせるだ!いくべ、兄ちゃん!
政宗:へ?あ、はい……
いつき:にーらめっこしましょ!笑うと負けよ、あっぷっぷううううううーっ!
政宗:ひっ……!
元就:ほぅ、なかなか気合いの入って面構えだな。
元親:いや、嬢ちゃん、そこまでやらなくてもだな……放送ギリギリだぞ、その面?
佐助:竜の旦那、笑うとか言う以前に、驚いて固まっちゃってるしね。
いつき:どうだべ兄ちゃん!おらの変顔、面白かったべか♪
政宗:え……あの……はい……。ですが、特に何か思い出してはいませんね……。
妙に白米が食べたくなったくらいで……。
幸村:うむむ、やはり根幹では覚えているようでござるな。
いつき:よぉし!なら、おらの新技変顔、イツキ・デラックスで勝負だべ!
元親:やめておけ。それ以上やると、お前のファンが鶴の字に鞍替えすんぞ。
小十郞:記憶の糸を辿る以外に、一体どうすればイイというのだ……。
元親:映像ってのはどうだ?
幸村:えいぞー?
元親:こんな所に、戦国BASARA名場面集があります。
元就:わざとらしいな……。
元親:再生っと。おい伊達、てめぇがどんだけハタ迷惑なやろうだったか、
てめぇの目でよっく見てとけ。
政宗:は、はぁ……
――再生中
政宗:な、なんでこの馬、ハンドル付いてるんですか?
佐助:知らないよ。竜の旦那が付けたんでしょ。
政宗:あの……なんで僕、英語喋ってるんですか?
元就:それが貴様のあいでんてぃてぃーだからだ。
政宗:なんで……六本も刀持ってるんですか?
元親:こっちが聞きてぇよ。
政宗:………。
元就:見る見る表情が暗くなってきたな。
元親:まぁ、生まれて初めて、客観的に見たんだろうからな。
政宗:あの……なんで僕、川中島の決闘邪魔してんですか……?
幸村:お館様と上杉殿の戦に「乱入」という形で参戦されたのでござる。
政宗:なんか……すごく忙しそうな甲斐の国に、喧嘩ふっかけたりもしてるんですね……
佐助:うん。あの時は本気で塩撒こうかと思ったもん。
政宗:………。
小十郞:き、貴様等!思い出すどころか落ち込んでしまわれたではないか!
元親:いや、だってそれは伊達が勝手に……
小十郞:嘘でもいいから否定しろ!
政宗:やっぱり、僕が傍迷惑なのは事実なんですね……(沈)
幸村:そ、そういう訳では……
政宗:…………。……あの
元親:あん?どうした?
政宗:今日はもう日も暮れましたし、これ以上僕のためにお手を煩わせるのも
申し訳ありません。あとは自力で何とかします。
佐助:うっわぁ……
元親:此奴が素直だとなんか気持ち悪ぃ……
幸村:何とか……できるのでござるか?
政宗:はい。頑張ってみます。どうやら僕には信頼できる部下の方もいるようですし、
記憶が戻らなくても、何とかやっていけると思うんです。
小十郞:政宗様……(感涙)
幸村:し、しかし、戻らなかったら困るでござろう!?
政宗:………貴方は、元の僕の方がよろしいですか?
今の僕のような人間では、ご不満でしょうか?
幸村:む……!け、決してそのような意味では……
政宗:お話を聞くだに、「以前の僕」があなた方にとって良い人間であったとは
僕にはとても思えないのです。
手放し運転なんてことをして落馬したようですし、
其方の方の家に押しかけては決闘だと息巻き、
思いつきで周囲を巻き込む割に、友人も少なかったとか……
佐助:オクラの旦那。やっぱさっきの聞こえちゃってたじゃん。
元就:ぐっ……。
政宗:皆さん。僕の記憶が消えたのではなく、「心を入れ替えた」と
考えていただけないでしょうか?
元親:……?改心した、ってことか?
政宗:はい。今までの自分の行いを反省し、生まれ変わったと。
僕は新しい僕として、貴方達と良好な関係を築いていけるよう努力します。
部下の方にも、ご迷惑を掛けないよう努めます。それでは、いけませんか?
佐助:そりゃ……まぁ……
元就:「いけない」ということは……
元親:無ぇけどなぁ……?良いのか?これ?
小十郞:ま、政宗様のお考えには、従うまで、ですが……
元親:お前がそう言うんなら、じゃあこれで解散っつうことで……
――駄目でござる!
元親:へ?
佐助:旦那……?
幸村:こんな政宗殿など、政宗殿ではござらぬ!
元就:何を熱くなっておるのだ。
幸村:良くお考えくだされ!この政宗殿では、冷静にして知的、
恐らく異国語を用いることもありませぬ!
元就:それで良いではないか。我等も迷惑を掛けられずに済む。
佐助:つーか、普通そうあるべきなんだよね。
幸村:否!政宗殿は開幕時に「れっつぱありぃ」と叫ぶのが恒例。
しかしこれが今のままならどうなるか!
政宗:僕が陣頭に立ちます。皆さん、付いてきて下さい。
兵士一同:いえぁあああああああああああああああああああああ!!!!!
小十郞:む……。これでは兵達のみが悪のりしているようだな……。
幸村:それだけではござりませぬ!
政宗:六本も同時に使用するのは、握力を消耗するだけで意味がありませんね。
というか、雷の能力を用いて遠距離から攻撃すれば、簡単に戦も終わります。
元親:うわぁ……これじゃウチの絡繰りとか、避雷針になって終わる……
政宗:そ、そんな卑怯なことしませんよ……。
幸村:それに何より!
政宗:な、なんですか?指ささないで下さい……(怯)
幸村:今の政宗殿には、熱き心が微塵も感じられぬ!
武人たるもの、周囲の顔色を窺って生きるなど本懐にあらず。
己が信念を貫き通してこそ、武人たり得るのだ!
己を失っておきながら、その事実に目を瞑り、
あまつさえ「このままで良い」などという者は、我が生涯の好敵手と認めし武人、
伊達政宗にあらず!
政宗:……(困)
小十郞:言いてえことは分かった。
幸村:片倉殿。
小十郞:俺も政宗様のご意志ならば、全て従うつもりだ。だが、どうも此奴は
俺が命をかけてその背を守る御方、政宗様だという気がしねぇ……。
政宗:ちょ、ちょっと貴方まで何を言い出すんですか……?
元親:確かに、こんな淡々とした野郎じゃ、からかっても面白く無ぇしな。
佐助:竜の旦那がまともになるのは助かるけど、それじゃあウチの旦那の騒ぎっぷりが
浮いちまいそうだしねぇ。
元就:くだらぬ。我は最初からこうすれば良いと言って居たであろう。
政宗:み、皆さん……?なんかオーラが恐いのですけど……一体何をする気ですか!?
幸村:そのようなこと、決まっている!
一同:荒療治☆
――ぎぃやぁぁぁぁ…………………
元親:勢いでタコ殴りにしちまったけど、大丈夫なのかこれ?
幸村:政宗殿なれば、この程度どうということはござらぬ!
佐助:いや、普段ならそうかもしれないけど、
この人防御の仕方とかも記憶吹っ飛んでたんじゃないの?
まともに全攻撃喰らってたように見えたんだけど……
小十郞:お労しや……政宗様!
元就:そういう割に、貴様もかなり気合いが入っておらなんだか?
日頃のストレスという奴か?
小十郞:何を言う!政宗様の御身を思えばこそ……
政宗:ん………
幸村:政宗殿!目を覚まされたか!
政宗:………。
小十郞:政宗様!この小十郞めがおわかりになられるか!?
政宗:………。
幸村:政宗、殿?
政宗:コンニチハ!ボク、マサムネ!一緒ニ仲良ク遊ボウヨ☆
一同:……………。
政宗:ア!君タチ、何カ困ッテイルノカイ?ボクニ相談シテゴラン!
ボクハ正義ノ味方ダカラネ!アハハハハッ☆
元親:お前に困ってんだよ。
元就:悪化、したな。
小十郞:どうしてくれるのだ!
佐助:いや、アンタ一番率先してたじゃん……。
政宗:デモ、ソンナンジャダ~メ♪モウ、ソンナンジャヤ~ダ♪
元就:おい、踊り出したぞ。なんとかしろ。
元親:こりゃ……もう駄目くせぇな……。
幸村:………。
政宗:アイ、ト♪ユウキダケ、ガ、ト~モダチサ~♪
幸村:~~~~~っ
政宗:ウウン?君ハ何カ怒ッテイルノカナ?ダメダメ!ソンナンジャ、
オトモダチニハナレナイゾォ~?
幸村:そのようなこと、関係ござらぬ!某は、元々友人なれば!
――…………?
政宗:もと、モト?
幸村:そうでござる!愛と勇気だけではござらぬ!此処にいるご一同皆、
政宗殿のご友人でござる!貴殿の記憶を取り戻さんが為、
必死に知恵を絞るご友人でござる!そうであろう!
佐助:へ?え……あ……あ~……。
元親:うん?まぁ……そういうことに?なる?のか?
元就:我は友人などいらぬ。
元親:お前、空気読めよ!
政宗:ユージン……トモダチ……?ぐっ……
小十郞:政宗様!
政宗:頭……がっ………痛っ……。
幸村:政宗殿!
政宗:……………。……………Um………小十郞……。幸村……?
お前等、揃いも揃って眉間に皺寄せて、何してやがる?
一同:へ……?
小十郞:ま、政宗様ぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!
幸村:政宗殿ぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!
政宗:What!?な、何事……ば、馬鹿お前……顔、恐っ……!痛ぇんだよこの野郎!
元就:なんだか知らんが、元に戻ったようだぞ。
元親:ったく、手間取らせやがって(笑)
佐助:一件落着、ってね。
――後日
元親:邪魔するぜ~。
元就:来てやったぞ。
政宗:んだよ、お前等まで押しかけて来やがったのか。暇な野郎共だぜ。
佐助:と言いつつ、いそいそお茶を入れに行く辺り、分かり易いよね。
元親:なんだ、お前等も来てたのか。
幸村:その後のご様子が気になったのだ。
佐助:なんかもう全然問題ないみたいね。
政宗:お前等!洋菓子と和菓子どっちにすんだ?
元就:ふむ、たまには洋菓子を頼むとするか。
政宗:All right!Let's pudding!!Yeah!!
元親:すっかり元通りか。そう考えると、前の妙に礼儀正しい伊達も、
ちっとばかり惜しい気がするぜ(笑)
佐助:元気に思いつきに巻き込んでくれるようになったしねぇ……(苦笑)
元就:くだらぬ。あれしきで飛んだり戻ったりするようならば、
元々大した記憶ではないのだ。
佐助:それにしても……よく戻ったよね。
一時的とはいえ、本来もう少し大変なもの何じゃないの?
元親:幸村のお友達発言が、よっぽど嬉しかったんだろ(笑)
元就:真田があそこまで必死になるとはな。
元親:ま、好敵手同志にしかわからん思い入れっつーのがあんだろ。
ん?そういや、当の幸村は何処いった?
佐助:何かさっき、竜の旦那について行ったみたいだけど……
――台所
幸村:政宗殿、本当の本当に、大丈夫なのでござろうな?
政宗:だぁから平気だつってんだろ。疑り深ぇ野郎だな。
佐助:あ、居た。
元就:後をついて回って、相変わらず犬のようだな。
元親:それだけ心配してんだろ。
幸村:本当に本日、いただけるのであろうな!
政宗:きっちり覚えてるから、問題無ぇよ。ドライアイスも用意してある。
いいから向こうで座って待っておけ。
佐助:いただける?
元就:ドライアイス?
元親:どうも……伊達の話じゃねぇような気がするな……。
幸村:では、待ってるでござる!(戻)
佐助:ちょっと待った。
幸村:おお佐助。こんな所にいたのか。
佐助:今の、何の話?
幸村:実は予てより政宗殿と約束していたのだ。本日南蛮渡来の「はあげんだっつ」なる
非常に美味な甘味が手にはいると。それを分けて下さるとのことだったのだ。
元親:はーげん?
元就:聞き捨てならぬな。
幸村:某はもう楽しみで楽しみで……四方や政宗殿に忘れられては適わぬと、
それはもう何度も確認を……!
元就:我にも寄越せ。
幸村:そ、それは政宗殿に頼んで下され!
佐助:…………。ねぇ………ちょっと待って。ひょっとして………
旦那が妙に竜の旦那の記憶取り戻すのに必死だったのって………
この約束忘れられたら困るから?
幸村:…………。
一同:…………。
幸村:………そ、そんな筈がなかろう。某は友人の御身を案ずればこそ……
佐助:目を見て言ってよ。
政宗:O.K.guys!最高のpuddingを用意したぜ!お前等には世話掛けたみたいだからな。
奮発して買ってやったぜ。心して喰いやがれ!Ya-ha!!!!
元親:すげぇ幸せそうだな。
元就:真実を伝えてやるか。
元親:やめとけ、不憫すぎる。
政宗:ハーゲンダッツも予定より多く用意してやったぜ。
まぁ、ゆ、友人とやらの為には仕方無ぇ出費だがな!
幸村:うおおおおおおおおおお!!!!!政宗殿、最高でござるぁああああああああああ!!!!!!
政宗:Ha!癖になるなよ?
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