さぁみんなで歌いましょう。
慶次：皆さ～ん、今日もイイ恋してるかい☆慶次と夢吉でっす！
夢吉：（きい）
慶次：俺は今日も元気にふらふらしてま～す……と言いたい所なんだけど、
バイト中なんだよね！
夢吉：（きい）
慶次：カラオケ屋なんだけどさ、これが結構忙しくて……
お客：すみませ～ん
慶次：はいはーい！今いくよ～っと。ってな訳で、ちょっと取り込み中。
折角いろんな奴が来てるから、俺も一緒に歌いたいんだけどねぇ。
アンタもカラオケかい？じゃ、楽しんでいきなよー♪
――４０７号室
佐助：え～っと次の曲は……「ワールドイズ……」なんとかって奴。誰いれたの？
元親：俺だー！
政宗：またお前かよ！何曲入れてんだてめぇは！
元親：だってお前等、悩んでんだか照れてんだか知らねぇが、全然入れねぇからよぉ。
カラオケは時間との戦いだぜ？前奏間奏早送りは常識、ラストは必ず演奏停止。
ものによっては一番だけで停止しても、歌いたいものを歌いきる！
佐助：気合い入ってんねぇ（苦笑）
元就：馬鹿ではなかろうか。
元親：おい、元就。ぼんやりしてねぇで、この曲ちゃあんと聞いておけよ。
次来た時は、お前に歌ってもらうんだからな！
元就：何故貴様が決定する……。
元親：「せっかあああああいで、いっちばんお～ひめ～さぁまぁ～♪」
佐助：旦那もさぁ、何か入れたら？
幸村：む？うまいぞ。
佐助：だからぁ、ポテトばっか食べてないで。此処、歌うトコだよ？
幸村：某、歌は苦手だと前も申したではないか。
政宗：何なら、俺が選曲してやる。「Black Cherry」でも歌っておくか？
佐助：竜の旦那、張り倒すよ？
政宗：何だよ、お前もこれ知ってんのか？隅に置けねぇなぁ。
佐助：うわ、面倒くさいこの人……。
幸村：某、さくらんぼの歌なら歌えるでござるよ。
政宗：Ah～……どうせアレだろ。「もう一回！」の方だろ？
幸村：それは何でござるか？
「コン ヌゥ ションテロン ル トン デ セリゼ♪」だぞ？
政宗：Ha?呪文か？
元就：「さくらんぼの実る頃」であろう。某有名アニメ映画の劇中歌だな。
佐助：な、なんでわかるの？オクラの旦那……？
元就：ふん。名作はいつ如何なる時も名作よ。
佐助：耳コピなんだろうけど……すごいね旦那。外国語の歌でしょ？
幸村：そうでござるか？意味はさっぱりわからぬぞ。
政宗：……。
政宗：「Shut off the lights, all the windows are closing
I'll be safe here, keep on telling myself in bed～♪」
佐助：なんか竜の旦那、夢中で英語の歌い出したんだけど……。
元就：真田がフランス語を淀みなく歌ったことに、
アイデンティティの危機を感じたのだろう。
幸村：？
元親：お前等にも歌えそうな歌なぁ……。（タッチパネル検索中）
あ、これなら知ってるよな？
幸村：おお！この前元親殿に教えてもらったアレでござるな！
元就：貴様が散々聞かせたので、嫌でも耳に残ってはおるが……
これは二人用であろう。誰が貴様などと歌うか。
元親：だったら幸村と歌えよ。
元就：な……
元親：入れるぞ～（ぴぴ）
幸村：おお～！でゅえっと初挑戦でござるぁああああああああ
佐助：え？何？これデュエットなの？
元親：まぁ、一応な～♪おし！始まったぞ！歌え！
政宗：お前等……少しは俺の歌聞いてたか？
元就：全く聞いておらぬ。
政宗：………。
元就：「か細い火が心の端に灯る～♪」
佐助：あ、意外と上手い。抑揚全然無いけど。
元親：だろ？仕込んだ甲斐があったぜ！
二人：「かっらみつく、ゆびほどいて～♪」
幸村：「くちびっるかぁらしたぁへと～♪」
政宗：………なんか、コレよぉ……歌詞、結構アレじゃね？大人向けじゃねぇ？
二人：「きっすをして～ぬりかえってほしい～♪」
政宗：歌わせといていいのか？絶対意味分かって無ぇぞ……。
佐助：う、うん……でも気持ちよさそうに歌ってるトコ邪魔するのも悪いし……
元親：俺は実に満足だ。
政宗：だろうよ（呆）
二人：「おぼれていたいのぉ～♪」
――３１４号室
お市：「誰かに……とられる……くらいなら……貴方を殺して……いいですか……♪」
鶴姫：お市ちゃん、うっま～い！まるで光景が目に浮かぶようです！
孫市：いささか寒気がしてきたがな……。
鶴姫：かすがちゃんは、もう入れました？
かすが：うむ。「ウテナ」を入れた。自信の一曲だ。
いつき：前田の姉ちゃんは、なんでさっきからお皿睨んでるだ？
まつ：このご飯、油ものばかりではありませぬか！
もっと栄養バランスを考えて頼まねばなりませぬ。
孫市：カラオケのメニューなど、そんなものだろう。
まつ：いいえ、食卓を預かるものとして、此処は見逃すことが出来ませぬ。
（RRRR）慶次？お野菜を持ってくるのです。何？無い？
そんな言い訳が通用すると思っているのですか？
孫市：かなり無茶苦茶を言うな……。
お市：終わったわ……。うてな……どうぞ……。
かすが：よ、よし。謙信様に……届け、この想い！
孫市：漫画の映像だな。随分と目の大きな女達だ。
いつき：姉ちゃん、アニメみないだか？
孫市：流石にこの歳になるとな。アニメはやはり、子ども向けが多いだろう。
鶴姫：でも姉様、この前クレヨンしんちゃん見て号泣してま……
孫市：（がしょん！）
いつき：姉ちゃん……恥ずかしいのは分かるんだども、ポテチぶちまけなくてもいいべ。
お掃除大変だっぺよ……。
孫市：す、すまん……。
いつき：そういえば、折角の女子会なのに、一人欠席なんだべか？
まつ：濃姫様なら、お２階にいらっしゃいますよ
お市：そう……なの？
まつ：ええ。お誘いしたのですが、信長様との先約があるとのことで。
偶然にも同じ場所でカラオケの予定でしたので、
後で顔を出すとおっしゃっていました。
お市：あ……そう、か……
孫市：どうかしたのか？
お市：うん……市も……長政様に……誘われたんだけど……こっちの用事があって……
断ってしまったの……。それって、ひょっとしたら……
かすが：「いさぎよく、かっこよく、いきていっこう～♪」
謙信様ぁあああああああああああああああああああ♪
――２２０号室
光秀：「会いたかったぁ～、会いたかったぁ～、会いたかったぁ～いえす☆」
信長：………。
光秀：「会いたかったぁ～、会いたかったぁ～、会いたかったぁ～いえす☆」
信長：………。
光秀：「キミにぃ～☆」
信長：…………。
濃姫：（ぴ）
光秀：「あいた……」……んふ。帰蝶、酷いですねぇ……演奏停止するなんて……
濃姫：これ以上、蘭丸君の情操教育に悪い歌を歌うのはやめてくれない？
光秀：いやですねぇ……今、流行のお歌ですよ？帰蝶も少しは流行を知らないと
ますます若者から取り残され……
濃姫：（撃）私は歌を否定しているのではありません、お前を否定しているの。
蘭丸：濃姫様ぁ、チーズケーキ頼んでもいいですか？
濃姫：ええ、いいわよ。店員さんが来たら、
ついでにそこの粗大ゴミも片付けて貰いましょうね。
長政：………。
信長：ぬわぁがまさぁぁ
長政：っ！
信長：遠慮せずにぃ、歌うがよぉい
長政：は、はぁ……。
蘭丸：なんだよ、長政ぁ。お前、音痴なのか？
長政：し、失礼なことを言うな！私は正義の士、オンチでは無い！
蘭丸：じゃあ、蘭丸が入れてやるから歌えよ。ラップな。
長政：ら、らららっぷ？待て！私は水木いちろう殿の歌が専門で……
蘭丸：はい、演奏開始～
長政：「こ、こ、こけっ♪……こ？」
光秀：鶏ですか貴方
濃姫：あら、もう復活したのね、光秀。やっぱり表に捨ててきますわ。
あ、蘭丸君。悪いけど私の分、予約しておいてくれる？
蘭丸：セーラー服を脱がさないで、ですね！了解です！
信長：…………。
濃姫：上総介様？何かおっしゃりたいことがおありですか？
信長：ぜ、是非もなぁしい……。
濃姫：ふふっ、楽しみにしていて下さいね。ついでにお市達の所へも
顔を出してきますわ。（去）
長政：ふぅ……やはり異国の歌はわからぬ。
蘭丸：思い切り日本語の歌だったけどな。
お市：長政様……いる……？
長政：おおおおおおお！市いいいいいいいいいい！
お市：濃姫様に聞いたの……。御免ね……此処にいるなんて、思わなくて……
一緒に来れば……良かったね……
長政：構わん！市も歌っていけ！
お市：でも……。うん……じゃあ、ちょっとだけ……
蘭丸：なんか、急に上機嫌だな。
お市：兄様……一緒に歌う？
蘭丸：え！信長様の歌！？聞きたいー！
信長：是非も無し！
お市：じゃあ、すたーとするね……。
信長：「ほるぁあああああ！ほるぁああああ！みぃんなのぅぉおおおお！
声がぁあぁぁぁあああするぁあああああああああ♪」
お市：「さざえさんは……ゆかい……だな……ふふ♪」
長政：ある意味限りなく愉快だな……。
蘭丸：すっげー！
――５１８号室
家康：「二人より沿って歩いて～♪永遠の愛を形に～して～♪」
三成：（ぴ）
家康：「イツまでモキミのよこでぇ～？わらぁっテいたく……」こら三成。
途中でキーを変更したら歌えないじゃないか（笑）
三成：黙れ！貴様の戯れ言など聞き飽きた。そもそも何故私が貴様と共に
歌など歌わねばならん！
家康：ノリノリで付いてきたくせに、よく言うなぁ（笑）
三成：私は秀吉様がいらっしゃると言うから来たまで！家康、貴様……図ったな！？
家康：別に図ってなどいないぞ。もうじきお出ましになる頃……
秀吉：もぐもぐプレート、お待たせいたしました。
家康：おお！噂をすればなんとやらだな。
三成：秀吉様ぁああああああああああああああああああああああ！
おのれ家康ぁああああああああああ！秀吉様に何をさせているのだぁああああ！
秀吉：ば、ばいとだが……？
家康：儂はお前が太閤殿に会いたいと言うから連れてきたのだ。
カラオケ店の制服も、なかなか様になっておいでだ。
秀吉：（照）
三成：ひ、秀吉様ぁ！此奴の設定ご理解なさっていらっしゃるか！？
だって、此奴は！此奴は……！
慶次：おいおい、設定とかは禁句だって。
三成：何者だ貴様ぁあああああああああああああ！
慶次：いや、俺もバイトの店員だって。秀吉、次、２階に飲み物頼むわ。
俺、５階の片付けしないとならないから。
秀吉：心得た。
三成：秀吉様を顎で使ったな！秀吉様……此奴を斬滅する許可をおおおおおお！
秀吉：い、いや……それは困る。ただでさえ人が足りぬのだ。
忙しいので、我は失礼するぞ（去）
三成：秀吉様ぁあああああああああああああああああああああ！
慶次：何だか知らないけど、賑やかだねぇ。楽しんでいきなよ、家康♪
家康：おう！さぁ、次の曲を予約しないとな。十八番のELTでも歌うか？
忠勝：…………！
三成：貴様のそういう人の話を聞かぬとこが気に入らない！
刑部！お前も此奴等に何か言ってやったらどうなんだ！
吉継：メカの歌か。興味はあるな。
三成：刑部！
吉継：やれ、そういきり立つな。主も歌ってみてはどうだ？
三成：私は歌など歌わん！
吉継：ヒヒッ……それは残念。では主に変わって、我が倖田來未でも歌うとするか。
三成：………！（声にならない悲鳴）
家康：おお～！これは見事。振り付けまで完璧だな。
三成：誰かこの状況に疑問を感じる奴はいないのか………。
――４０７号室
政宗：なんだか外が騒がしいな……。
元親：みんな盛り上がってんだろ？良いことだぜ。
佐助：「このこぉ～えがぁ～かれるくらいにぃぃぃ～～～♪」
元就：いつまで熱唱しておるのだ。そろそろ時間だぞ。
佐助：えーっ、もう？
政宗：居るよな……乗り気じゃないみたいな顔しておいて、最後はマイクを離さない奴。
幸村：完食でござる♪
政宗：殆ど喰ってる奴もな……。
佐助：仕方ないね………延長しよっか？
政宗：Hah!?
元親：お～、いいな！俺もまだ歌い足りねぇぜ！
元就：ならば我は東京事変を歌う。
幸村：たこ焼きも注文して良いか？
政宗：お前等な………。
――？？？
金吾：あ！待ってたよ天海様！歌お歌お～♪
官兵衛：「まぁいにち、まぁいにち、ぶぉくらは鉄板のぉおおおお～♪」
天海：おや？盛り上がっていますね。
金吾：予約曲も一杯だよ。「愛は勝つ」とか「負けないで」とか入れたんだ～♪
天海：そうですか。では、私の十八番……
「ポニーテールとシュシュ」でもご披露しましょうかねぇ………くく
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