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戦国BASARAの二次創作文。 政宗、幸村、佐助、元親、元就が中心。 日々くだらない会話をしてます。
Posted by - 2025.02.02,Sun
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Posted by 今元絢 - 2009.10.13,Tue
タイトルの如く、ある意味「死」ネタですが、
まぁありがちなオチです。悲劇の欠片もありません。
筆頭の扱いが、相当酷いです。

――穏やかに晴れ渡った、秋の日の午後。

幸村:政宗殿、勝負でござるぁあああああああああ!!!!!!
小十郞:ん?真田か。ここはうちの炊事場だぞ。勝手に入るな。
幸村:片倉殿、お久しゅうござる。して、政宗殿は何処に?
小十郞:そんな物騒なもん両手に持ってる野郎に、易々と居場所を教えると思うか?
    一体、何しに来やがった。
幸村:決闘でござる!
小十郞:少しは誤魔化すとかなんとかしろ……。
幸村:政宗殿に誘われたのだぞ。見よ、書状もござる。
小十郞:「明日、午の刻。当家まで来られたし」……。何処にも決闘なんて書いてねぇぞ。
幸村:そ、そうでござったか!?某、政宗殿から来た書状なれば、果たし状とばかり……
小十郞:「P.S 何か旨いものを持ってこい」とも書いてある。
幸村:ぴぃえす?
小十郞:追伸ってこったな。
佐助:(烏)やっと見つけた!旦那~、勝手にどっか行かないでよ。探したじゃないの。
幸村:おぉ!丁度良い所へ。佐助、何か旨いものをくれ!
佐助:……いきなり何言ってんの、この子。俺様は迎えに来たんだよ?
幸村:これを見よ。至急「旨いもの」が必要なのだ。佐助なれば、何かしが持っておろう。
   出来れば団子がよいが、贅沢は言わぬ。
佐助:アンタね……人を歩く団子製造器だと思ってない?持ってるけど。
小十郞:持ってるのか。
幸村:おぉ、団子!流石は佐助♪
佐助:今はあげないよ。
幸村:むぅ……。
佐助:つーか、何?旨いものって。俺様てっきり、また決闘とか言うんだと思ってたよ。
小十郞:本人もそのつもりで乗り込んできたみたいだぜ。
佐助:うわ~……やっぱり。お騒がせして御免ね、右目の旦那。
   ほら、旦那も謝りな。見て分かるでしょ?右目の旦那は、昼餉の準備してたんだよ?
   ご飯時に大騒ぎして、失礼でしょうが。
幸村:むぅ……確かにご飯は大事な時間。片倉殿……すみませぬ。
小十郞:素直ことだ……(笑)その辺りは政宗様にも見習ってほしいものだな。
幸村:しかし、お誘いがあったことは事実。旨いものが、何故必要なのだ?
佐助:何か祝い事……とか?
小十郞:特にそんな話は聞いてねぇな。とすれば……
元親:う~っす、持ってきたぜ、旨いカジキ!……って、あれ?幸村?
幸村:元親殿!大きな魚でござるなぁ!
元親:伊達が旨いもの持ってこいって手紙寄越したからよぉ、
   なんか派手な祝いでもやるのかと思ってな。
元就:手土産の催促とは、何様のつもりだ。
佐助:あれ?毛利の旦那も来てたんだ。
元親:文句言ってる割に、此奴もしっかり菓子折持ってきてるんだぜ(笑)
元就:この月餅は、少なくとも貴様にはやらぬぞ。
元親:へいへい。あ~っと、それで伊達の野郎は何処に居んだ?
小十郞:先程、畑の方へ向かわれたのを見かけたが……
元親:よし、じゃあ行ってみようぜ。何企んでやがるのか知らねぇが、
   面白くなりそう………

――その時、絹を裂くような悲鳴が聞こえた。

幸村:な、何事でござるか!?
元就:女……いや、子どもの声か?
小十郞:畑の方だな。行くぞ。

――そこで目にしたものは、恐怖に震える少女の姿。そして……

いつき:た、大変だべ……に、兄ちゃんが……
元就:なっ!
佐助:うわぁ~……
元親:マジかよ……
幸村:まっ……
小十郞:政宗様ぁあああああああああああああああっ!!!!!

――

久秀:被害者は伊達藤次郎政宗。年齢二十歳前後の男性。
   死因は脳挫傷。後頭部を鈍器で一撃……という訳だな。……ワトソン君。
光秀:はい……?
久秀:付近に怪しい人物は?
光秀:いませんよ……。そもそも此処は厳重に警戒された城内……
   現場はその最深部に当たる葱畑です………。
   外部の者の犯行である可能性は低いかと………んふ。
久秀:成る程……ある程度は絞れたな。
元親:ちょっと待て。
久秀:何か疑問な点があるのかな?
元就:疑問だらけだ。何故貴様等が此処にいる。
久秀:刑事役だよ。前回好評につき、「松永中年の事件簿vol.2」という訳だね。
久秀:私はワトソン君ですよ………。くふふ……血の臭い……たまりませんねぇ……
佐助:やだよ、こんなワトソン君。つーかコレ、明らかに他殺なのは分かるけど、
   内部の者ったって何人いると思ってるの?何で俺様達だけここに集められてる訳?
久秀:説明してあげなさい、ワトソン君。
光秀:今日は当主である被害者の指示で、兵の大半が宴の準備に追われていました……
   彼等は互いのアリバイを証明できています………従って除外。
   となると怪しいのは、客人である貴方達となるわけです……
元就:随分と大雑把な推理だな。
久秀:凡人にはそう思えるかも知れないがね。
   ………さて、そんな卿たちでも、現場を見て何か気がつくことがあるだろう?
幸村:でっかいハンマーが落ちてるでござるな。
久秀:恐らくはそれが凶器だ。ハンマーで思い当たる人物はいないかな?
いつき:そんなの居ねぇべ!大体、こんなあからさまに置いてあるもの、凶器な訳ねぇだ!
久秀:……ふむ、それもそうだな。では、被害者の握っている葱だ。
   これぞダイイングメッセージという奴ではないのかね。
小十郞:ふん、葱が凶器とでも言うのか?葱で息の根を止められる人間が居るのなら
    是非教えて欲しいもんだぜ。
久秀:………ふむ、それもそうだ。では、他に凶器になりそうなものを
   所持している人物はいないかな?
幸村:そんな危険な物を持ち歩く者在らば、この幸村が槍にて葬ってくれましょうぞ!
久秀:……ふむ、手がかりが少なすぎるな。ワトソン君、この事件は迷宮入りしそうだ。
元親:もうちょっと頑張れよ、お前等。
久秀:では、私は聞き込みに移るとしよう。現場の捜査は頼んだよ、ワトソン君。
光秀:んふふ……心得ていますよ……。さぁ……血の溢れる現場を……ふふふ……

元親:それにしても……とんでもねぇ事になりやがったな。
幸村:政宗殿ぉ……よよよよよ。
佐助:よよよって……それ、泣いてんの?
小十郞:おいたわしや、政宗様……。
元就:人を呼びつけておいて寝転がって居るとは、随分な傲慢な態度だな。
元親:いや、好きで寝てる訳じゃねぇだろ。……確か、第一発見者は
いつき:おらだべ。兄ちゃんに「旨いもん持ってきてくれ」って言われて来たんだども、
    こんなことになるなんて思わなかっただ……うぅっ(泣)
元就:現場にはハンマーが落ちていたようだが、貴様のものではないのか?
いつき:んだ。だども、それは兄ちゃん見つけた時びっくりして、落としちまったんだべ。
佐助:俺様達より先に来てたの?来る途中では見かけなかったけど。
いつき:お、おらを疑ってるだか!?おらはただ、兄ちゃんが畑の方にいるって
    茶色の兄ちゃんから聞いたから、驚かせようと思って来ただけだべ!
小十郞:確かだ。俺が居場所を教えた。お前等が来るほんの少し前の話だ。
幸村:その時、怪しい者などは見ておらぬのか?
いつき:はっきり覚えてはねぇけども……畑の奥の方で物音がしたような気がするべ。
小十郞:奥の方……裏口があるな。
元就:裏口……ああ、芋掘りに来た時に使った門か。
小十郞:畑に入るには近道だが、城内の最深部へ続く門でもあるために警備は厳重。
    ただ、今日は兵が出払っていたから、手薄だったかもしれん。
元就:その門を知っているのは?
小十郞:城の人間なら大半は知っているが、滅多に使用しないし、
    外からは分かりにくいようになっている。外部で知っているのはお前等ぐらいだ。
佐助:つまり、それ使えば炊事場で見張り代わりになってた右目の旦那に気付かれず、
   畑まで侵入することは可能……って訳だ。
元就:それを知っていたのは我等のみ。第一発見者か、見張りそのものが犯人……
   ……という可能性も無くはない。
元親:おいおい、マジでこの中に犯人がいるとか言い出すのか?
元就:そう考えるのが自然だ。

――……。

幸村:な、何をおっしゃるのだ元就殿!友に刃を向けるなどと、
   我等の中に、そのような恐ろしい行為をする輩が居る筈なかろう!
元就:両手に槍を持っている人間が言っても説得力がないな。
幸村:うぐっ……。某と政宗殿は、互いに認めし好敵手なれば
   背後から襲うなどという無粋な真似は致しませぬ!
佐助:大体、凶器は鈍器、死因は脳挫傷でしょ?槍だったら刺殺の失血死の筈じゃない?
元親:な、生々しい話するんじゃねぇよ……。
元就:………拳。
幸村:む?
元就:貴様は日頃、常人には及びも付かぬ程の殴り合いを演じている。
   その拳は岩をも穿つというではないか。つまり!両手に凶器を備えているも同じ!
幸村:な、なんとぉおおおっ!!!!?
佐助:戦慄の表情をしない。オクラの旦那ぁ……いくらなんでもそりゃ無理があるでしょ。
元就:完璧な推理ではないか。此方を向いた無防備なその後頭部目掛け、
   つもりにつもった恨みを込めた怒りの鉄拳を……
幸村:某、恨みなんて無いでござる!
元就:何かと思いつきに誘われ、面倒くさいと思ったことは一度も無い、と?
幸村:…………。
元親:無言になるなよ幸村。なんか伊達が、すっげぇ物言いたげな表情になってるぞ。
佐助:そんなこといったら、みんな動機があるってことになるじゃない。
   そもそも旦那が犯人なら、槍でさっくり行った方が早いだろ?
元就:唐突な出来事で頭に血が上り、咄嗟に拳が出たのでは?
佐助:両手に槍持ってんだよ?拳を出すなら、片手にまとめて持ち替えなきゃならない。
   第一、拳で挫傷になるなら、俺や大将はとっくにあの世行きです。
元就:……ふむ。やはり気付かれたか。ほんの冗談だ。
幸村:お、脅かさないでほしいでござる……。
元親:元就、絶対途中まで本気だったろ。

――

佐助:う~ん、凶器が分かれば……犯人も分かるんだろうけど……。………。
元親:な、なんだよ。なんで俺を見るんだよ!
佐助:鬼の旦那……そのカジキ、冷凍だよね。
元親:そりゃあ、新鮮なまま届けてぇからな。
元就:成る程、そういうことか。
元親:ど、どういうことだよ!
佐助:カチカチに凍ったカジキマグロ……。十分武器になり得るってことは、
   前田の殿様が証明してるよ。
元親:馬鹿言うんじゃねぇよ!此奴は食うために持ってきたんだぜ。
   この俺が、折角の食い物を粗末に扱うわけねぇだろ!
元就:案ずるな、品質に問題はない。
幸村:まだ十分食えるでござる♪
元親:黙れ、そこの食いしん坊コンビ!…………動機。そうだ、俺には動機が無ぇ!
佐助:眼帯キャラは二人も要らない。
元親:うぐっ。
元就:海賊っぽさを演出するために不可欠なアイテムではあるが、
   それ故伊達のバッタモン扱いを受け、逆恨みを募らせた……という訳か。
元親:誰がバッタモンだ!断じて被ってねぇ!
佐助:食べてしまえば証拠も隠滅。さて、鬼の旦那、反論は?
元親:こ……凍らせりゃ何でも武器になるとは言うが……見ろ!
   今日は良い天気!陽気の暖かさにカジキも既に半解凍状態だ。
幸村:おぉ、丁度食べ頃でござる。
元親:其処まで計算して持ってきたのよ。つまり、カチカチじゃねぇ!
元就:ふむ、一理あるな。
元親:一理じゃねぇ、完全な証拠だ!……そもそも何だよ、眼帯が動機って。
   動機ってんなら、一番怪しいのは猿飛じゃねぇか!
佐助:俺様?
元親:お前、この前だって伊達に手刀叩き込んでたじゃねぇか。
佐助:あれは……そろそろ旦那連れて帰んないといけないのに、
   決闘が終わってねぇっていつまでも駄々こねてるから、
   昏倒させれば嫌でも終わかな~っと思っただけで……
小十郞:貴様っ……政宗様に何という狼藉をっ!
佐助:お宅だって葱振り回して追い散らしてんだから、お互い様だろ。
元親:何かにつけて幸村を連れ回す伊達を、密かに疎ましく思ってたんじゃねぇのか?
佐助:まぁ………密かにっていうか……割と?
元就:ふん。認めたな。
佐助:いや認めたのは、竜の旦那を面倒くさいと思ってる節があるってだけで………
幸村:その通りだ!佐助が犯人であるわけがなかろう!
   佐助ならばもっと人目に付かぬ暗がりで、証拠も残さずやってのける筈!
佐助:旦那、それあんまフォローになってないから……。
幸村:怪しいというなれば、皆が同じ事!冷凍すれば武器となりえるのだ。
   その月餅とて、そうならないとは言い切れぬ!
元親:月餅は無理があるだろ……。
元就:我が月餅を伊達如きの為に使用すると思うてか!
佐助:優先順位、月餅のが上なんだ……。
元就:そもそも此処は葱畑ぞ。月餅を疑う前に、怪しいのは葱であろう!
小十郞:なっ……て、てめぇ等、まさかこの俺を疑うとでも!?
佐助:まぁ、竜の旦那の被害が、一番直接的に及ぶのは右目の旦那だよね。
元親:先週も「全く困ったものだ……」とかぼやいてたしな。
小十郞:そ、それは政宗様の背中を仰せつかる身として、必要なことをしたまで!
    余所者のお前等に犯人扱いされる云われは無ぇ!
元就:ふん、どうしても我等を犯人にしたいようだな。
元親:半解凍だから犯人じゃねぇっていってんだろ!
佐助:犯行時に半解凍だったか迄は証明できないよねぇ。
元就:暗殺という観点から見れば、一番怪しいのは貴様だぞ。
幸村:佐助ならもっと上手く隠蔽すると申しておろう!
元親:ますます怪しいじゃねぇか!だったら死因だって打撲じゃねぇかもしれねぇぞ。
佐助:まぁ、刺殺を打撲に誤魔化すくらいなら出来なくもないか。
幸村:んなっ!ならば某にも犯行可能というのか!?
佐助:あ、いや、そういう意味じゃ……
元就:なれば、カジキの角とて同じ事。
元親:だったら牛蒡だって可能じゃねぇか!
小十郞:そ、それを言うなら月餅とて……

――もう、イイだ!

一同:…………。
いつき:こんな言い合い、意味が無ぇだ。喧嘩したって、犯人が分かったって、
    蒼い兄ちゃんは帰って来ねぇだ……うっ……ひっく……(泣)
元親:………。
元就:………。
幸村:可哀想でござるな……。
佐助:うん……。
小十郞:犯人が分かったって、政宗様帰ってこないのだ……うぅっ…うぐぅううっ!(泣)
元親:………………。
元就:………………。
幸村:顔怖いでござるな。
佐助:うん。
いつき:旨ぇもん………握り飯一杯作ったども、もう、いらねぇだな……(沈)
光秀:あの………少しよろしいでしょうか。
元就:空気を読め。
小十郞:お前みたいのが出しゃばってイイ状況じゃねぇだろ。
光秀:何をもめているのか分かりかねますが………犯人が知りたいなら、
   本人に訊いたらどうです………?
元親:本人が語れねぇから、もめてんだろうが。
佐助:まさか、霊媒するとか言い出すんじゃないだろうね。
幸村:お、お化けは嫌でござる。
光秀:ふふふ………似たようなものです……。……蘇生術を、施します。
小十郞:………蘇生?
いつき:兄ちゃん、生き返るだか!?
光秀:ええ……邪法ですよ……。私も実際に行ったことはないので……
   絶対の保証はしかねますが………。あなた方が材料を揃えてくだされば……或いは。
元親:よし、この際だ。やれるだけやってみようぜ。
佐助:いいのかなぁ?倫理的にまずいんじゃないの?
幸村:友のため成れば呪いなど恐れぬ!いざ、集めん!

――材料1・清らなる美女の生爪
元親:うぁぁ……いきなりグロいの出たぜ……。
幸村:生爪……痛そうでござるな。
元就:まず、女に頼まねばならぬか。
佐助:美女に心当たりが無い訳じゃないが……爪くれっての?撃ち殺されて終わるって。
いつき:茶色の兄ちゃ~ん、爪切りあるだか?
小十郞:ん?ああ、使うのか?
いつき:(ぱっちん、ぱっちん)はい、爪切りのカス。あげるべ。
光秀:ああ………一つめが揃いましたね。
元就:いいのか、それで。
小十郞:自分で美女と宣言できるのも、大したもんだな。
元親:年齢的に……アリなのか?
佐助:いいんじゃない?制限は無いでしょ。

――材料2・汚れなき少年の涙
元親:………。
元就:何故眉を寄せる。
元親:集中してんだよ。目に力を込めないと、出ないからな。
元就:貴様の何処が「汚れなき少年」だ、このオタクめ。
元親:心はいつでも中2の夏だ。
佐助:まぁある種少年だけど、「汚れなき」の部分に引っかからない?
   あ、俺様芝居得意だし、その気になれば5秒で泣けるけど。
元親:黙れ。てめぇは爛れまくりの経歴もってるだろうが。
元就:大体、少年という歳ではなかろう。
佐助:あ、ひっど。大体歳のこと言ったら、この中で未成年なんて……。……あ。
元就:………。(見)
元親:………。(見)
幸村:な、なんでござるか?
元親:幸村、●●●って知ってるか?
幸村:知らぬでござるな……?
元就:よし、泣け。(捕)
幸村:んなぁっ!何故そうなるのだ!?(暴)
元親:確実に汚れ無ぇことが判明したからだ。さぁ泣け。今泣け。夢中で泣け。
佐助:ちょっと。うちの子に何する気。
元親:猿飛、こいつはどうしたら泣く!?
佐助:え?ああ……怪談とか?
元就:いざ、語らん。妖怪・ワキスッパイの恐怖!
幸村:ひえええええええ!!!!!佐助ぇええええええええええええええええっ!!!!
佐助:あ、ごめん、つい。
小十郞:…………。
佐助:……?何してんの?顔怖いよ。
小十郞:政宗様の恩為、今すぐに涙をご用意せんと、目を乾燥させている。
佐助:………。右目の旦那、「少年」って言葉、聞いてた?
小十郞:聞いていたが、何か問題があるのか?
佐助:………あ、うん。いいや、なんでもない。

――その他諸々の材料をよく混ぜ、密閉できる部屋で火をたきます

元就:なんとか材料を用意できたな。
元親:涙は瞬き我慢して採ったから、ほんの少しだが……まぁなんとかなるだろ。
幸村:うぅっ……酷い目にあったでござる。(泣)
佐助:あ~あ、赤くなっちゃって。目薬、いる?
いつき:………本当にこんなんで、生き返るだか?
光秀:勿論。あとはこの地下室で火をたき、材料を中に放り込んで……と。
   残る作業は………ひとつ。
小十郞:一体何だ。
光秀:んっふふふふ………邪法には付き物…。勿論……捧げられる人間ですよ…。
幸村:そ、それは、いっ……い………。
元就:生け贄、という訳か。
光秀:この火をたいた地下室を密閉し、「人間一体」とともに、
   半日ほど放置すれば完成です……。酸素を消費する炎とともに……灼熱の中……
   密閉空間で半日………耐えられるなら、別に死なずともかまいませんが………。
元親:じょ、冗談だろ。
光秀:金属にせよ、人体にせよ……物質を生み出す場合は、等価交換が原則……
   当然、人体は必要な材料です………。

――………。

元就:よし、長曾我部だな。
元親:なんでそうなる!!!!!!? 
元就:貴様、海の男であろう。気合いで乗り切れる。
佐助:あ、そうだね。適任かも。
元就:逝ってこい。
元親:ふざけんなぁあああああああああ!!!!!!火だぞ、火!あ……火ってんなら……(見)
幸村:そ、某は駄目だぞ!暗い部屋に閉じこめられるなど絶対に御免でござる!
佐助:いや、問題はそこじゃないでしょ……。
元就:ならば、貴様が主の代わりに行けばよかろう。
佐助:なぁんで余所の子のために命張らないとなんないわけ?
   それ頼むなら、俺様じゃないっしょ。(見)
小十郞:俺は駄目だ。
元親:なんでだよ。
小十郞:俺が居なくなったら、政宗様が生き返った後、
    万歳三唱でお迎えできないではないか。
元就:誰も求めておらぬわ。
小十郞:お前は日光浴が趣味だったな。熱いのは好きだろう。
元就:我が敬愛するわ日輪のみだ!だから長曾我部で良いと言うに!
元親:火が得意な奴が行けばいいだろ!
幸村:一人は嫌でござる!
佐助:そこまでお供できないって!
小十郞:俺には政宗様を今後もお守りする指名が……!

――おらが行くだ!

一同:………。
いつき:兄ちゃんは村を守ってくれたことがあるだ。今度はお返ししなきゃなんね。
    ……おらは、雪ん子だ。ちょっと熱いのくらい、我慢すっぺ!
一同:…………。
光秀:貴方達は醜いですね……。
一同:………。
元就:ふざけるな。貴様が行けばいいのだ。
佐助:そうだよね。一番耐えられそうじゃない?
元親:傍観決めやがって!てめぇが変な術とか言い出すからこうなったんだろ!
幸村:いつき殿にそんなことをさせるわけにはいかぬ!
小十郞:安心しろ変態。骨は拾ってやる。
光秀:嫌ですねぇ……皆さんいきり立って………。誰か忘れてやしませんか……?
小十郞:なんだと?
光秀:本人を入れればいいじゃないですか。
一同:…………あ。

――ぽ~い。ばたん。

いつき:………あ。
幸村:政宗殿を、入れちゃったでござるな。
佐助:え……だってアレ、死体じゃないの?
光秀:別に生きていなければならないという指定はありませんから………。
元就:本人の死骸で、本人の蘇生。
元親:アリなのか?それ。
光秀:等価交換ですよ。
小十郞:何か間違ってるような気がするんだが……。
光秀:さて、あとは半日待つだけ………夕方には焼き上がると思いますよ。
佐助:なんかパンみたいだねぇ………折角だから、お茶でもしようか?
元就:月餅もあるしな。
元親:カジキもあるぜぃ!
幸村:団子もあるでござる♪
いつき:握り飯もい~っぱいあるだ!
小十郞:俺も秘伝の煮物を出すとするか。座敷で待ってろ。茶を用意させる。
一同:おぉっ!!!!

――…………。

――………………。

――がた…………

幸村:?
佐助:どしたの、旦那?行くよ~。
幸村:いや、今、扉が……。

――がたっ……がたたたたたたたたたたたたたた

幸村:な、何事だ!?
佐助:さがって。

――がたたたたたた………がたぁああああああああん!!!!

政宗:ふざけんなぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

幸村:おぉ、政宗殿。もう生き返ったのでござるか。
小十郞:おや?政宗様、おはようございまする。
政宗:おはようぢゃねぇ!!!!いい加減にしろよ、てめぇ等ぁああっ!!!!
佐助:駄目じゃん竜の旦那。半日はじっとしてなきゃ。
政宗:してられるか!本気で死ぬだろうが!
元親:あ。んだよ死体~、勝手に起きんじゃねぇよ。
元就:くじ引きで決めた公平に役回りだぞ。大人しく死んでいろ。
政宗:何処が公平だ!黙って死んでりゃ言いたい放題……人を何だと思ってやがる!
佐助:だから、死体だって。何者かにハンマーか、グーか、カジキか、月餅か、葱で
   殴り殺された、哀れな被害者。………という設定。あはは♪
政宗:Shut up!!!大体なんだ、その大雑把な設定は!犯人は結局誰なんだ!?
佐助:誰だっけ……?
元就:貴様がくじを引いたのではなかったか?
元親:違ぇよ、俺は容疑者Bだったぜ。幸村だろ?
幸村:某が引いたのは「愉快犯」でござる。犯人ではないぞ。
元就:それが犯人だぞ。
幸村:何!?そうだったのでござるか!?某、てっきり愉快な人間の役とばかり……
政宗:なんだよそれ……。
いつき:兄ちゃんが言い出したんでねぇだか。ハロウィンっぽい、
    ちょっとミステリーチックな遊びがしたいって。
幸村:ただ仮装をするだけではつまらぬと仰る故、不可思議な事件を想定し……
元就:それぞれくじ引きで役回りを決め、それを演じるという……
元親:まぁ、ある意味での「仮装」をした訳だな。
佐助:わざわざ黒魔術とか、不思議っぽい要素も無理矢理入れたんだよ。
小十郞:苦労したのですぞ、この台本を考えるのは。
政宗:嘘付け。行き当たりばったりで適当な会話してただけだろ!刑事役はどうした!
光秀:大奥の再放送が見たいというので帰りましたが……?
政宗:何奴も此奴も勝手な野郎ばっかりだぜ……(沈)
幸村:確かに少々怖い部分もありましたが、それが「はろいん」という物なのでござろう?
政宗:違ぇよ。ハロウィンってのはな……
幸村:某、お芝居など初めてではあったが、面白かったでござる♪
政宗:………。
元就:まぁ、ただ各家庭を練り歩いて、菓子を強奪するよりは暇つぶしになったな。
元親:お前のハロウィンの定義、間違ってるぞ……。
幸村:さて。政宗殿も生き返ったし、犯人も某だったと判明したので
   お芝居大会は終了でござるな。
政宗:お、おい!勝手に終わらすんじゃねぇよ!まだ……
幸村:ここからが、本番なのでござろう?
政宗:Hah……?
佐助:蘇ったゾンビさん、何か言うことがあるんじゃないの?(笑)
政宗:な、何を……
いつき:ハロウィンって言ったら、これしかねぇべ♪
政宗:か………菓子を寄越さねぇと、悪戯する……ぞ?

――どざざざざざざああああ……

政宗:馬っ……!団子と月餅と握り飯!どんだけ作ってんだお前等!
   あとカジキ!丸ごと投げつけるんじゃねぇ!
元親:化け物に食い物をやるのがハロウィンだろ?
元就:供え物だ、有り難く受け取るが良い。
幸村:悪戯をされては適わぬからな。い~っぱい持ってきたでござるよ、旨いもの♪
佐助:こっちでもいろいろ用意してくれてるみたいだけどね。
小十郞:まぁな。そろそろ支度も調う頃……
部下A:筆頭~、ハロウィンパァリィの準備、出来ましたぜ~……って、あれ?
部下B:なんで食い物に埋まってんすか、筆頭?
政宗:好きで埋まってんじゃねぇよ……。
小十郞:付いてこい、お前等。俺が手塩に掛けて育てた、カボチャ料理を用意した。
幸村:ご飯でござる~ぱぁりぃでござる~♪(走)
佐助:走らない!お行儀悪いよ!(追)
元就:カボチャは全て、我の物よ!(走)
元親:速っ!待てよお前等!(追)
政宗:あっ、てめっ……人がどんだけ苦労して準備してやったと……
いつき:兄ちゃんもいつまでも埋まってねぇで、はやく来るべ♪
政宗:だっ……馬鹿!引っ張るな!カジキの角がっ……!うぉ!?

――はっぴー・はろうぃん。

 

――………。
――………。

光秀:いけません……蘇生実験に使った火を……消し忘れていました……。
   おっと……自然に消えていたようですね………。………?
   ……おや?何か動いたような……

――………。

光秀:気のせいでしょう……。単なる芝居で行った実験で……珍妙な生物が蘇ることなど
   有り得ないのですから………。絶対に……ね。………んふふ。(去)

――………。
――……ぎしゃぁぁぁあああああ………

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