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戦国BASARAの二次創作文。 政宗、幸村、佐助、元親、元就が中心。 日々くだらない会話をしてます。
Posted by - 2025.01.23,Thu
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Posted by 今元絢 - 2008.12.09,Tue
――決着

かすが:では簡単に説明する。試合は城内の西側一角を、全体に見立てて使用する。
    つまり西門が「正門」、西櫓が「本丸」になるわけだな。守備側はその何処かに、
    この「お殿にゃん」人形を隠し、守り通す。
佐助:この不細工な猫みたいなぬいぐるみ……どっかで見た奴に酷似してんだけど、
   大丈夫なの……?いろいろと。
かすが:攻撃側がこの人形を手にすれば敗北。私は助言はするが手は貸さない。
    攻撃は一人が条件だ。ただし、防衛には何人用いても構わん。
幸村:全く持って、一騎討ちじゃないでござるな……
かすが:忍に「正々堂々」などというものを求めるな。
幸村:ぬぅ……。まぁ良い!忍隊総力を挙げてくるがよい!
佐助:総力って……全員で付き合うほど暇じゃないっての。
幸村:ならば最低でも10人は用意しろ。それが主に挑む者としての礼儀よ!
佐助:………はいはい。もう好きにすれば?(呆)
かすが:武器はこの苦無を使用する。
佐助:コレ……木製?
幸村:先っぽに何か付いてるでござるな。
かすが:山葡萄や柘榴……果汁に色の付いた果実だ。ペイント弾の代わりだと思え。
佐助:ぺ、ペイント弾って……(呆)
幸村:成る程。果汁で真っ赤っかになったら負けという訳でござるな。
かすが:そうだ。他に質問は。
幸村:無いでござる!
佐助:……。ホントにそのルールでいいの?俺、負ける気ないよ。本気でやるよ?
幸村:ふっふっふ、本気でなければ意味がない。………佐助ぇっ!
佐助:はい?
幸村:某の修行の成果、とくと見よ!驚いて腰を抜かすでないぞ~。
佐助:は、はぁ……
幸村:では行くぞ!三十数えたら始まりでござる♪(走)
佐助:あ、ちょっと!隠れん坊じゃないんだからさ。
かすが:随分と楽しそうだな。
佐助:全くねぇ……一応喧嘩なんじゃなかったっけ?
かすが:さぁな(微笑)

――西櫓内
忍隊:長……本当にやるんですか……?
忍隊:幸村様が忍の技なんて……使える訳ないじゃないですか。
忍隊:長に勝てるわけ無いのに、幸村様が可哀想です。
佐助:五月蠅いな!俺だって好きでやってんじゃないっての!
   まぁ成り行きとはいえ、こんな形になっちゃった以上、負けるわけにはいかないよ。
   負けたら全員失業だと思いな。
忍隊一同:うぇぇえっ!!!?
佐助:当たり前だろ。ド素人に劣るプロなんて無用の長物。忍隊の意地に賭けて、
   絶対に旦那の侵入を阻止するんだ!
忍隊:マジかよ……
忍隊:とばっちりもイイトコじゃねぇか……
忍隊:幸村様ぁ……(泣)あぁ、でも郷には女房子供もいるし、失業は……うぅぅ……
佐助:あぁぁもうイイから!さっさと配置に付く!忍び込まれる前に討ち取れ!
忍隊:長、カリカリしてんな~。
忍隊:なんか俺は、ホームドラマを見てる気分だよ……

――城外・高台
幸村:むぅ……五人しかおらぬ。佐助め、某を軽んじおって。
かすが:こんな馬鹿げたことに付き合ってやる人間が、五人もいる方が驚きだ。
    人数が少なければその分捌きやすい。好条件ではないか。
幸村:確かにそうだが………む?おぉお!?かすが殿!侵入予定経路に見張りが居るぞ!
   屋根裏は盲点と思っていたが、それを盲点だと考えることまで読まれていたか。
   なかなかやるでござるな。
かすが:単にやる気のない見張りの一人が、なんとなく彷徨いているだけだと思うが。
    やむを得ん。奥の手を使うぞ。
幸村:奥の手!?もうあの手段を使ってしまうのか!?まだ開始三分でござるぞ!?
かすが:忍び込めなければ話にならん。
幸村:むぅう……仕方有るまい。では、忍参る!

――西櫓内
(どぉおおおん!!!!!)
忍隊:「正門」にて大規模な爆発発生!何者かが侵入を試みた模様。
佐助:あ~あ……旦那らしい、派手な侵入だこと。あとで修繕するの俺なんだけど……。
   兎に角今は正門に集中。力で押し切ろうにも、獲物が苦無じゃ無茶は出来ない筈だ。
   三人がかりで向かえ。後の一人は援護。俺は念の為……
忍隊:「正門」に侵入者の気配無し。恐らくは陽動。裏に回ったものと思われます。
佐助:やっぱりな。かすがの入れ知恵ってとこか。二人は引き続き「正門」を。
   一人は南櫓伝いの侵入経路を警戒。残りは俺の援護。いいな。
忍隊:はっ!(消)

佐助:(走)「裏門」から正面切って入ってくることは普通無いんだけど……
   旦那ならやりかねないか。まぁ、それなら俺一人でもどうにかなるし、
   壁を越えようにも援護の一人に討ち取られる。あと考えられるのは
   屋根裏なんだけど、旦那は彼処嫌いだからな~……。けど、念には念を入れて……
忍隊:長!
佐助:へ?何?
忍隊:上です!
佐助:上……?なぁっ!!!!?

幸村:真田源二郎幸村、参上!
忍隊:屋根の上に……
忍隊:い、いつの間に……
佐助:ななな…っ!!!
幸村:ふっ、驚いたようだな佐助!
佐助:そりゃ驚くよ!危ないからそこ動かないでよ!今そっち行くから!
幸村:おっと。そう簡単に捕らえられると思うな。お前が辿り着く頃には
   俺は既に城の中よ。忍の足を、嘗めて貰っては困る!
佐助:ぎゃああああ!そんなトコで駆け足して!滑り落っこちたらどうすんの!!!!
忍隊:なんか、微妙に会話が噛み合ってないよな。
幸村:精々必死に追うことだな。とぅ!(消)
佐助:ったく。まさか全身全霊自己アピールして入ってくるとは……
   旦那の派手好きさを甘く見てたよ。全員総出で後を追うぜ。
   姿が見えてりゃ追いつくのなんざ簡単だ。無茶して怪我する前に、とっ捕まえるよ。
忍隊:はっ!

――屋根裏
幸村:………(こそ)
かすが:うまくいったようだな。
幸村:うむ。小助には後で、たっぷり団子を使わそう。
かすが:有り難迷惑だろうな………。

――西櫓内
佐助:小助ちゃぁああああんんん~?どういうことかなぁぁぁあああ~?
忍隊:お、長……顔が怖いです……。
佐助:あんた、こっちサイドだったよねぇ!?さっきまで援護してたよねぇ!?えぇ!?
忍隊:い、いや……そうなんですけど。実は勝負始まる前から、幸村様に寝返るよう
   頼まれてたんですよ。……仕方ないじゃないですか。あんな顔して強請られちゃ
   長だって絶対断れないでしょ?
佐助:っ………。小助、一週間更衣室清掃当番決定。
忍隊:そんなぁ~……
佐助:五月蠅い。兎に角、裏切り者は成敗決定。(貼)
忍隊:キョンシーじゃないんだから、額に「死亡」なんて貼らないでくださいよ。
佐助:聞く耳持ちません。………俺としたことが。いくら月明かりに遠目だったとはいえ、
   こんな初歩的な変化に引っ掛かるなんて……。
忍隊:えぇ~……初歩的ですか?自分、結構自信有る変化だったんですけど。
佐助:全然駄目。確かに声真似は上手いけど、髪は長いし、目は小さいし、足短いし、
   走る時右手を余計に振る癖も無いし、跳躍力も遥かに低……
忍隊:………。
佐助:(咳払)兎に角。小助に分身を頼んで、こっちに見張りを引き付けられた以上、
   恐らく旦那は既に城内へ侵入してるだろう。壁伝いに入ってきた気配はないし、
   かすがを味方に付けてるなら、罠の見え透いた門から入ってきたとも考えにくい。
   とすれば、無理をおして屋根裏から来る筈……出口はあの部屋しかない。
   行くぞ!(消)     

――調理場
幸村:ふぅ~。脱けたでござる~!
かすが:達成感に浸っているところ悪いがな、まだ侵入に成功したに過ぎん。
    ここからが本域であり、気を抜くのは……
幸村:おぉお!おにぎりがおいてあるぞ!食べても良いのだろうか…?
かすが:聞いているのか?
忍隊:あ、居た!
かすが:っ!!!見つかったか!
幸村:まひゅいれごじゃる!
かすが:とりあえず、握り飯を置け!
忍隊:長~!幸村様発見です~!
かすが:敵が増えるぞ。私は手を貸さない。自力で煙に巻き、逃げ延びろ。
幸村:煙に?成る程!うりゃああああ!(投)
忍隊:何!?(もくもくもく)煙玉か!くっ、何も見えん。
幸村:げふっ。け、煙いでござる……
かすが:自分も噎せてどうする(呆)
幸村:くぅう…目に染みる……(泣)と、兎に角逃げねば……
忍隊:うわ!何だよこの煙!
幸村:!!!
かすが:増援が来たようだな。
幸村:い、急がねば!し、しかし前も後も見え……(ごん)うぐぅ……壁に……
かすが:(溜息)身を低くしろ。この手の煙は直ぐに舞い上がるように出来ている。
    下を行けば、いくらか行動しやすい。
幸村:おぉ!御指南、感謝する。

佐助:………。
忍隊:げふっ
忍隊:ごほっ
忍隊:め、目が……
佐助:お前等、何してんの……?
忍隊:い、いや……。まさか幸村様が忍具まで使ってくると思わなくて……
忍隊:油断してたら、まともに煙吸っちゃいまして……
佐助:………ホントに?
忍隊:え?
佐助:こんな初歩の初歩に引っ掛かるって………お前等、手抜いてない?
忍隊一同:ぎくぅうううっ!!!!
佐助:声に出てるぞ。
忍隊:い、いやだなぁ長!
忍隊:俺等だってクビは困りますもん。
忍隊:いくら幸村様が可哀想だからって、わざわざ嵌ってあげるなんてしないっすよ!
佐助:………やれやれ。この煙、壁に匂い残るんだよな……。掃除しなきゃ。……で?
   旦那はどっち行ったの?
忍隊:恐らく「一の間」の方かと。
佐助:ふぅん。一応、例に従って中央から探すって訳ね。(消)

――一の間
佐助:………。
幸村:………。
佐助:アレ、一応隠れてるつもりなのかな?
幸村:………。
佐助:頭隠して尻隠さずとは言うけどさぁ……八割方出てるんだけど。
幸村:………。
佐助:(溜息)そこの、床の間に頭だけ突っ込んでる忍者さん。観念して出てきなよ。
   そうすりゃ果汁塗れにするのだけは……って、え?
幸村:(ぷきゅう~)
佐助:何コレ……?
幸村:ふははは!見れば分かろう!某の等身大人形でござる!
   まんまと変わり身の術に嵌ったでござるな佐助ぇ!
佐助:………。(ぷきゅう~)この人形、押すと出る妙な音でるんだけど(ぷきょ~)
   つかコレ、変わり身か……?
幸村:徹夜で拵えたのだ。そう簡単には捕まらぬぞ!(逃)
佐助:………。な~に言ってんだか。足は俺のが速いんだっつの。姿さえ見つければ、
   追いつくのなんざ簡単……
人形:(ぷきゅ~)
佐助:………。じゃあこっちか!?
人形:(ぷひょお~)
佐助:っ!!!
人形:(ぷい~)
佐助:ぐっ……あっちにもこっちにも。この可愛くない人形の顔が、何とも腹立つ。
幸村:まだまだ変わり身は沢山居るぞ~!さぁ、本物の某を見つけられるか!
佐助:………。(投)
幸村:団子!?食べ物を投げるとは不届き千万!某が落ちる前に受け止めねばぁああ!!!
佐助:隙有り。(しゅば)
幸村:何!?
佐助:旦那を見抜くのなんざ楽勝だっての。
幸村:むぅ……
佐助:団子に釣られて出てくるようじゃ、忍とは言えないねぇ。
   兎に角、捕獲完了。はい、俺の勝ち~。
かすが:まだ終わっていないぞ。
佐助:はぁ?だって今、「苦無」を当てて……
かすが:命中していない。外れて壁に当たっている。
佐助:い、いやそりゃそうだけど、この距離なら確実に避けられないだろ。
   わざわざ着物を果汁で汚すこと無いと思って……
かすが:故意に外したにせよ、外れは外れ。侵入者はまだ生き延びている。
幸村:かすが殿………忝ない!(逃)
佐助:ぐっ……当てりゃいいんだろ、当てりゃ。(追)

――庭
佐助:(投)
幸村:ぬぉ!危なかったでござる……(逃)
佐助:へぇ……旦那にしちゃ、避けるの上手くなったじゃん。けど……これで終わりだ!
幸村:おぉお!?
佐助:今度は確実に命中。文句ないだろ、かすが。
かすが:確かに、当たったな。
佐助:よぉし!これで何とか面目を保て……
かすが:だが、足だ。
佐助:へ?
幸村:今の内でござる~(逃)
佐助:ちょっと待ってよ、何其れ!?今のまともに当たったろ!?
かすが:足の付け根だ。アレでは、致命傷にはならん。
佐助:あの位置に当てられたら、確実に動けないだろ!
かすが:………。もの凄く我慢強い忍もいるかもしれん。
佐助:何、この理不尽。
かすが:武器は苦無だ。小回りが利く分、威力は乏しい。確実に息の根を止める箇所に
    当たったと見なされない限り、勝負は終わらん。
佐助:………。あぁ、そうかい。
かすが:それから佐助。
佐助:何。
かすが:お前……さっきから「苦無」から果実だけ外して投げていないか。
佐助:………だって、木製だから刺さんないとは言っても……当たったら痛いだろうし。
かすが:………。
佐助:五月蠅いな!
かすが:何も言っていない。
佐助:………兎に角。致命傷になるであろう場所が、果汁で真っ赤っかに染まれば負け
   ってことだろ。何奴も此奴も旦那の味方だってんなら、俺様だって手段を
   選んでられないよ……真田忍隊、集合!
忍隊:うぇぇ……
忍隊:まだやるんですか……長。
佐助:口答えしない!何でも良いから旦那を捕らえること。成功したら、俺の少ない
   お小遣いの中からボーナスでもなんでもくれてやる!
忍隊一同:おぉおおお!!!!
佐助:どんな攻撃しても良い。その代わり、旦那に怪我させた者は冥府へ叩き落とす!
忍隊一同:えぇぇええ!!!?
佐助:はい、出動!
忍隊一同:何すか其れぇええええええ!!!!!!
かすが:貴様も充分理不尽だ。

――廊下
幸村:とうとう、本格的に追ってきたでござるな。(逃)
忍隊:あ!幸村様!

――兎に角、逃げ切れるだけ逃げ延びろ。反撃はしなくてイイ。

忍隊:居たぞ!こっちだ!

――敵の城では、敵が上手。まともに刃を交えても、負けは明白。

忍隊:長、こっちです!
佐助:旦那ぁ~!!!!

――敵が、勝利を確信するその瞬間まで、待て。

幸村:はぁ……はぁ……はぁ……(走)
忍隊:あ~あ、息切らして。長ぁ……やっぱり可哀想じゃないですか?
佐助:……。いいから追えっての!

――敵が冷静さを欠いて、闇雲に追ってきたとき。

幸村:はぁ……これは……少々……辛い……な……(走)
忍隊:幸村様……すいません!(投)
幸村:うぐっ…!
かすが:肩。外れだ。致命傷ではない。

――極限まで、引き付けて。

幸村:もう……腕も……足も……真っ赤で……ござるな……。
忍隊:お覚悟!
幸村:うぉ!(避)
かすが:外れだ。
幸村:まったく……これが……現実なら……某は……一体どれだけ死んで居るのだ……。
忍隊:この先は!?
忍隊:行き止まりだ。もう逃げ場はない。
幸村:このように走ることなど……出来ようはずもない……
佐助:よし、回り込んで押さえるぞ。
幸村:とうに……身動きも取れなくなっておろう。何の……抵抗も……出来ず……
   助ける者もなく……きっと………このまま……

――あの部屋に、導け。

幸村:忍とは………いつも……このような場所に……
忍隊:隙アリ!
幸村:っ!!!!

――調理場
忍隊:ま、まともに転んで……だ、大丈夫ですか?
幸村:う、うむ……。
佐助:お?ようやく追い詰めたか。
幸村:………。
佐助:よく逃げたじゃない。最後が調理場ってのも、旦那らしいよ。
幸村:っ………。
佐助:まだ逃げるの?奥へ行っても、逃げ場なんてないよ。
幸村:(息切)
佐助:………。もう、終わりにしよう。
忍隊:紅の滴る苦無を構え、
忍隊:怯える子供を追い詰めて、
忍隊:静かに其れを振りかぶり、
忍隊:「もう、終わりにしよう」。
忍隊一同:うっわ~、長、悪役~。
佐助:黙ってろっての!!!!
幸村:佐助………
佐助:……?
幸村:俺の……勝ちだ。(引)
佐助:何で傘なんか差して……?っ!!!!!

――どざぁぁぁぁ………

忍隊:うぎゃあああ、何コレ、冷たっ!!!
忍隊:お、長!て、天井から大量の葡萄が!!!
忍隊:目に染みる~~~~!!!!
佐助:ちょ、まさかコレ……旦那が!?
幸村:侵入口に……仕掛けた罠よ。この紐を引けば、大量の「苦無」が降り注ぐよう。
佐助:!!!

――振ってきた「罠」は、忍達を一分の隙もなく紅に染めて……

かすが:傘を差していた真田以外は、全員「死亡」だな(貼)
忍隊:はぁぁ……
忍隊:葡萄の匂いがきつい……
佐助:かすがぁ、こんな紙おでこに貼らないでよ。恰好悪い。
かすが:死人に口なし。黙って死んでいろ。
佐助:うぅっ……
幸村:「お殿にゃん」見つけたでござるぅぅぅぅぅ!!!!!
かすが:城主も討ち取られた。貴様等の敗北だな。
佐助:(溜息)そうだね。もう反論する気力もないわ。とほほ……
幸村:見よ、かすが殿!お殿にゃん、ゲットでござるぞ♪
かすが:そうだな(微笑)この間抜け共に、しかと見せつけてやれ。
幸村:………。
かすが:何を呆けている。お前が勝ったんだぞ。
幸村:お、俺は……
佐助:………。
幸村:っ………。
佐助:負けたよ。
幸村:!!!
佐助:完敗。まぁ正直……ルールに対しては文句も不満も山ほど在るけど。
   罠は完全に想定外だった。アンタには敵わないわ。
幸村:………。
佐助:酷いこと言って……御免。旦那は、子供なんかじゃない。
   分かってないのは、俺の方だった。なのに……
幸村:違う!
佐助:……?
幸村:違う……酷いことを言ったのは……俺の方だ……。ただ……話が……したいと……。
   ただ見て欲しいと……。俺なんかよりずっと疲れているのに……
   分かっていたのに……。当たり散らして……駄々をこねて……かっとなって……。
   こんな……こんな……
佐助:……旦那?
幸村:~~~~っ!!!ざぁずげぇええええええええ~~~!!!!(捨)
忍隊:あぁっ!お殿にゃんが捨てられた!
忍隊:お殿にゃん~~~~!!!!
佐助:うぉっ!?いきなり飛び付かないでよ……腰打ったじゃないの……。
幸村:うぅっ……俺は………うぁあああああ~~~っ!!!(泣)
佐助:…………。………あ~はいはい。分かったから。あ~あ、ひっでぇ顔(笑)
幸村:やっぱり……俺には……忍は向いて居らぬ……
佐助:そうだね~。もうこれっきりにしようね。
幸村:うむ……喧嘩など、二度と御免でござる………。

――

佐助:……?
幸村:……♪
佐助:……♪
忍隊:………。
忍隊:いつまでやってんすか、長。
忍隊:聞いちゃいねぇようだな。
かすが:付き合わされた此方は、果てしなく馬鹿らしい。
忍隊:ホント……何で勤務時間でもないのに、こんなトコで葡萄塗れになってんの、俺等?
忍隊:それ以上言うな、泣きたくなる……。
かすが:くだらない。私は帰る。
佐助:へ?ちょ、かすが!もう帰んの!?
かすが:こんな所に長居したら、馬鹿がうつる。
幸村:かすが殿、大変お世話になり申した。このご恩、某生涯忘れませぬ。
かすが:どうでもイイが、二度と私を巻き込むなよ。
佐助:いや~、ホント御免ね。今度お礼するからさぁ。あ、こないだ行きそびれた
   茶の旨い店にでも……
かすが:……。
佐助:あ、あれ?怒った?
かすが:………。もう死んでも治らんのだろうな……惜しいことをした。
佐助:……何の話?
かすが:さぁな。(消)

――ただ、見て欲しいと

謙信:どうしたのです?
かすが:!!!
謙信:なにか、きになることでもあるのですか?
かすが:い、いえ、そのような……。
謙信:……?
かすが:………。
謙信:………。……みていますよ。
かすが:……?
謙信:おまえのはたらきを、ゆるぎないおもいを、わたくしはいつでもみています。
   だからこそ、きたいをし、たよりにもしています。
かすが:け、謙信様ぁ……
謙信:さぁ、まいりましょう。わたくしの、うつくしきつるぎ。
かすが:は、はい!

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