○伊達主従編・「食卓」
幸村:それでは改めて、10000hit御礼申し上げるぞ~
佐助:当初の予定通り、3回に分けて幼少期シリーズだってさ。
元就:まぁ3回続くか、甚だ疑問ではあるがな。
政宗:つう訳で、最初は俺からだな!やっぱ最初は主役からってもんだぜ!
幸村:……。
佐助:……。
元就:……。
元親:……。
政宗:何だその目はぁぁぁあ!!!!!ああそうかいそうかい!俺が悪かったよ!
俺は主役の器じゃねぇよ!どうせ俺なんざ友達少ない欧米気取りだよ!
佐助:そこまで卑屈にならなくても……(苦笑)
元就:さっさと開始するぞ。どうやら、また元ネタがあるものが多いらしいな。
元親:またパクリかよ。いい加減自分でネタ考えろよな~管理人。
佐助:多分、リンク先の日記辺りで暴露しちゃうんだろうけど、
分かる方は「成る程ね…」と生暖かい目で見守ってください。
あ、捏造キャラも大量ですので、そこの所、よろしくお願いします。
幸村:始まりでござるよ~♪
――梵天、これを覚えていやるか?
その手に乗っていたのは、少しくぼんだ葡萄の実。首を傾げたまま、母の掌を覗き込む。
「これはな、こなたの右の眼玉じゃ。こなたはな、この木にのぼって落ちたのじゃ。
落ちるとき、途中の枝にこの眼が引っ掛かった。」
その言葉に、付き添う者達が息を呑むのが分かった。黙って掌を見つめる。
「こなたはその枝からこの眼を取って、母上、眼が出ました……
そう言って、わらわの所へ持参したのじゃ。」
ふぅんと、相槌を打ちながら、自分はその時泣いたのかと問うてみた。
「なんの泣こうぞ、こなたのような親不孝者が。
生まれたときから、母をハラハラさせるばかりの悪戯者。そこで……
――母は、こなたのこの眼を食べてしまうぞ。
母は生真面目な表情で葡萄の実を口に含むと、ごくりと音を立てて飲み込んだ。
梵天丸:なんてこった……
藤五郎:何が~?
梵天丸:記録更新だぜ……見ろ!
藤五郎:こ、これはぁあああ!!!!
梵天丸:野菜の煮物に埋め尽くされし、「真っ茶色の食卓」……ついに今日で一週間目!
藤五郎:梵~……俺もう、茶色で明日が見えないよぉ……(泣)
梵天丸:小十郎の奴、毎晩野菜の煮物づくしとは……一体どういうつもりだ!
藤五郎:俺達の顔を土気色にでもしたいんじゃないのぉ?
梵天丸:さらっと怖ぇこと言うなよ……。
小十郎:梵天丸様、何か問題が?
藤五郎:うぉ!吃驚した~……いきなりぬぼぉっと現れんなよなぁ。
小十郎:背後の気配も悟れぬようでは、戦場に赴ける日は遠そうだな、藤五郎。
藤五郎:ぶぅ……
梵天丸:問題が?じゃねぇよ!なんだコレは!?
小十郎:夕餉……ですが?
梵天丸:色!色見てみろってんだよ!親の敵みてぇに茶色に煮付けまくるんじゃねぇ!
小十郎:ナスが有るではありませぬか。
藤五郎:そんな申し訳程度の彩りいらねー!!!たんぱく質食わせろたんぱく質ー!
鯛!鯛!鯛食いたい~!
小十郎:野菜にも十分な栄養素が含まれています。
この小十郎が、栄養バランスを考えていないとでも?
梵天丸:ニヒルな笑顔浮かべてんじゃねぇよ。俺等は育ち盛りなんだぞ!
なんつーかこう……もっと肉汁したたるハンバーグとか、
着色料ぎんぎんの甘ったるい菓子とか、そういうもん食いたいんだよ!
小十郎:時代設定を盛大に無視しないでください。そもそも、そんな身体に悪い物
ご用意するわけには参りませぬ。健康はまず食卓から。
例えばこの蓮根、どれ程の栄養素が含まれているかお話ししましょうか?
約80%以上が水分で、残りは炭水化物が約15%、たんぱく質が約2%、
灰分が約1%、繊維0.6%等。可食部100gの熱量は66kcal。
カリウム、ビタミンC等も含みますが、その他水溶性ビタミン類は……
梵天丸:イイ!もう分かった!食えばいいんだろ、食えば!
小十郎:分かってくださったのですね(微笑)
藤五郎:ちっ。
小十郎:私は殿様に申し上げたき義がございます故、少々失礼いたします。
たんとお召し上がり下さいませ。
梵天丸:しょうがねぇな……
藤五郎:はぁ~あ……
小十郎:残したら!(睨)
二人:(びくっ)
小十郎:わかっていますね?(微笑)では。(去)
二人:………。
藤五郎:あ~あ……ドーナツが食いてぇなぁ……
梵天丸:時代考えろ。……藤五、いつまでも牛蒡を箸で突き回してるんじゃねぇよ。
観念してさっさと食いやがれ。
藤五郎:いくら旨くても、一週間も似たようなもんじゃ飽きちまったよぉ……。
お?でも今日はちったぁ気使ったのかな?イイもんも付いてるじゃん!
梵天丸:イイもん?
藤五郎:でざーと、って奴か?見てみろ梵!葡萄だ!
梵天丸:………。俺、いらね。
藤五郎:えぇ~!?茶色の海に沈む宝石だよ?俺もう、これだけでイイや。
梵天丸:葡萄嫌いなの知ってんだろ?なんつーか……酸っぱいし。
藤五郎:信じられないなぁ、甘くて旨いのに。じゃあ梵のも頂戴。
梵天丸:勝手に食えよ。
藤五郎:も~らい♪……けどこれじゃ、腹へっちまうなぁ……。
梵天丸:小十郎の奴……俺が葡萄嫌いなの知ってて、なんで夕餉に出すんだよ……。
藤五郎:嫌がらせじゃねぇのぉ?
梵天丸:なんで嫌がらせされなきゃならねぇんだよ!
藤五郎:ほら、俺等が余計な事ばっかするから、小十郎もストレスがたまってんだよ。
だから、じっくりねちっこく意地悪を……
梵天丸:阿呆。余計な事をしてんのは主にお前だろうが。自覚有るなら直せよ。
藤五郎:梵だって、俺の悪戯に便乗してんじゃん。
梵天丸:うっ……。
藤五郎:このままじゃ俺達が土気色にされる日も遠くない!つうわけで梵、
今日の夕餉はこっちにしようぜ♪(どん)
梵天丸:なんだ?この瓶は?
藤五郎:へへっ、俺が幼児の特権を生かし、女中に媚び売って掻き集めた菓子の山。
梵天丸:お前……本当に幼児か?
藤五郎:旨いよ~甘いよ~?腹も一杯になるよ~?
梵天丸:け、けど……残したら小十郎が……。
藤五郎:皿が空になってりゃばれないだろ?菓子食った後、皿の中身を瓶に詰めて、
縁の下にでも隠しておきゃあ、小十郎だって分かる筈ねぇさ。
梵天丸:そ、そうかぁ?
藤五郎:そうだよ。さぁ、どうすんだ梵~?
梵天丸:………。
小十郎:すっかり遅くなってしまった。さて、二人はきちんと食べているか……(開)
藤五郎:ご馳走さ~んっ!(飛出)
小十郎:なっ!?
梵天丸:ま、待て藤五!置いていくな~!(追)
小十郎:……?食べて直ぐ走ってはなりませぬ!きちんと食休みを……
やれやれ、行ってしまわれた。どれ、皿は……よし、きちんと空になっている。
この調子でしっかり食していただければ……む?
――「これは、こなたの右の眼玉じゃ。」
小十郎:葡萄……。流石に酷かと躊躇ったが、食してくださった……か?
それにしても、皿が見事に空。まさか……葡萄の房まで召し上がったのか?
どうもおかしい……。(歩)
これは……縁側に泥が?と言う事は、一度庭におりたか?
どれ……こ、これは!瓶の中に、夕餉が!?
梵天丸:ば、ばれてねぇ……ばれてねぇよな?
藤五郎:梵の小心者~。ばれる訳ないじゃん。菓子、旨かったろ?
梵天丸:旨かった~……(悦)
藤五郎:だったらそれで良いんだよ。さぁて、また菓子掻き集めてくっかな?
(ずずぅん……)
梵天丸:……?なんだ?この地響き。
藤五郎:さぁ?
(ずずぅん………ずごぉん……)
梵天丸:なんか……近づいてきてねぇ?
藤五郎:俺も嫌な予感が……
(ごぉぉん……すごごぉぉん……どかぁあああん!!!!!!)
二人:!!!!
小十郎:食べ物粗末にする……悪い子は何処だぁ……(ごごごごご……)
梵天丸:こ、小十郎!?
小十郎:……!見ぃつぇけま~したぞぉ~……ぼぉん~てぇん~まる様ぁぁあああ!!!
とぉ~うごろぉぉ~うぅぅ~!!!!
藤五郎:怖ぁああ!!!あの大根で殴られたら確実に死ぬ!俺逃げる!!!(走)
梵天丸:ちょっ!待てよ!(追)
梵天丸:(隠)……行ったか。
藤五郎:ふぅ~…危なかった~。
梵天丸:どうしてくれんだ藤五!完全にぶち切れてるぞ、アレ!
藤五郎:俺の所為にばっかすんなよな~。梵だって同罪だ!
梵天丸:うっ……確かに、ここでもめても意味が無ぇ。素直に出てって、謝るか……
藤五郎:梵は兎も角、俺はそんなことしたら、大根で撲殺されるよ!
梵天丸:いくら何でもそりゃ無いだろ……
藤五郎:嫌だよ、あの拳骨くらうの!
梵天丸:半端じゃねぇもんな……アレは。
藤五郎:俺は足掻くぜ……どんなに醜く泥に塗れようが、てめぇの命を投げ出すような
愚か者にはなりたくねぇからな。諦めたら、そこで負けなんだよ。
梵天丸:だからお前、本当に幼児か……?
藤五郎:という訳で梵、とりあえず、こねるぞ!
梵天丸:は?こねる?何を?
藤五郎:いいから来いって!
小十郎:二人とも……何処へ……む?
梵天丸:うぉお!?見つかった!
藤五郎:逃げるぞ、梵!(走)
小十郎:待たれよ!二人に大事な話があるのだ!
梵天丸:説教なんざ聞きたくねぇんだよ!(逃)
小十郎:子供のような事をおっしゃるな!(追)
藤五郎:俺等餓鬼だも~ん(逃)
小十郎:おのれ……ぬぉ!?な、なんだこれは!?
梵天丸:よし、やったぜ!とりもち作戦、大成功だな!
藤五郎:こねた「とりもち」を床に撒いたんだぜ!動けないだろ小十郎~!
小十郎:………。
藤五郎:子供の発想なめんなよ!逃げるぜ梵!
梵天丸:おぅ!……うぉ!?
小十郎:(がしっ)捕まえましたぞ~……梵天丸様~……
梵天丸:ぎゃあああ!!!捕まったぁぁぁ~っ!!!!!
藤五郎:馬鹿な!?あのとりもちをどうやって突破したっていうんだ!?
小十郎:足がくっついたから、足袋を脱いだだけです。
梵天丸:うぉおおお!!!盲点だったぁああああ!!!!
小十郎:所詮は子供の浅知恵……さぁ、部屋に戻りますよ。
梵天丸:くっ……ここまでか。
藤五郎:甘いぜ小十郎!俺はお前の大嫌いな物を知ってるんだ!
くらえ、畑の天敵、青虫殺法、雨霰~!!!!(投)
小十郎:ぐっ……あ、青虫……
藤五郎:今だ!逃げろ梵!
梵天丸:良くやった藤五!!!!(逃)
梵天丸:はぁ……はぁ……(息切)
藤五郎:あ~……走った~……
梵天丸:助かったぜ……やっぱ……持つべき物は……友……ってな……。
藤五郎:俺、友じゃねぇよ?従兄弟だもん。
梵天丸:……。
藤五郎:……。
梵天丸:……。
藤五郎:……わかったわかった。そんな顔すんなって。友達友達。
梵天丸:んな憐れみに満ちた友情いらねぇよ!!!!
藤五郎:そんなことよりさぁ
梵天丸:「そんなこと」かよ。
藤五郎:さっさと次の手を考えねぇと。また小十郎に見つかっちまうよ。
梵天丸:さぁて、どうしたもんか……。
小十郎:おい、そこの。
兵士:へ?俺っすか?
(ずりずりずり……)
小十郎:梵天丸様を見なかったか?
兵士:見てないっすけど。何かあったんすか?
小十郎:大したことではないのだがな……ん?
(ぴた)
小十郎:気のせいか……?
兵士:あ、なんなら他の奴等にも言って、探させましょうか?
(ずりずりずり……)
小十郎:そこまでせずとも良い。俺が直々に見つけてやらねば……ん?
(ぴた)
小十郎:……。その廊下の真ん中にある壺、持ってきたのはお前か?
兵士:いや、違いますよ。あれ?なんで逆さまに置いてあるんだろ?
小十郎:そうか……。
(ずりずりずりずり……)
兵士:そういえばさっき、奥方様も梵天丸様に差し上げたい物があるとかで
探してらっしゃいましたけど……何か関係が?
小十郎:奥方様が?それはまた聞いていないが……ん?
(ぴた)
兵士:あれ?あの壺、さっきと位置違いません?気のせいかな?
小十郎:……。気のせいではない。確実に動いている。と言う事は……(持上)
藤五郎:ぎゃあああ!!!見つかったぁああああ!!!!
兵士:なっ!梵天丸様と藤五郎様!?なんで壺の中に!?
梵天丸:しょ、諸事情があんだよ……
兵士:どんな事情っすか!?
藤五郎:逃げるぞ梵!(逃)
梵天丸:分かってる!(逃)
小十郎:……。やれやれ……。
兵士:何事ですか……?
小十郎:気にするな。ところで、奥方様が探していたというのは、いつの話だ?
兵士:ついさっき、何か嬉しそうにしてましたよ。城内じゃ母上であるにも関わらず
梵天丸様に辛く当たってと専らの噂ですが、なんの、やっぱり母上は母上……
小十郎:余計な事を言わなくて良い!
兵士:……!!!す、すいません……
小十郎:……奥方様に伝えよ。梵天丸様への品は、この小十郎が受け取りに参じると。
兵士:何故、小十郎様が……?
小十郎:詮索は無用。早う行け。
兵士:はっ。
――わらわはあの子が愛おしい。わらわはあの子が恐ろしい。
あの目で全てを見透かしているようじゃ。
恐ろしや、恐ろしや……。憎しや……愛おしや……憎しや……
梵天丸:なんで……よりにもよってこんな所に隠れるんだよ!味噌臭ぇ!
藤五郎:咄嗟だったんだから仕方ないだろぉ~。しっかし、子供とはいえ
二人も隠れられるんだから大した味噌樽だよなぁ~。
梵天丸:感心してる場合か!
女中:さぁて、夕餉のお皿、片付けてしまいましょうか。
藤五郎:お?女中だ。
梵天丸:ま、炊事場だし、そりゃ居るだろうな。ばれずに隠れられたのが奇跡だぜ。
藤五郎:……菓子、ねだってこよっかな~♪
梵天丸:媚びんな!
女中1:あ~……今日も野菜づくし。皮の量が半端じゃないのよね……
なんだってこんなに野菜づくしな訳?
女中2:なんだか知らないけど、小十郎様が大量に持ってくるのよね。
藤五郎:可哀想に……女中も苦労してんだなぁ。
梵天丸:嘘泣きやめろ。
女中1:なんでもAがどうとかB1こうとか……
女中2:なんの話よ?
女中1:び、び、びたみん?なんだかそんなのが入ってるんだって、この野菜。
女中2:何それ?
女中1:知らない。ただ、アレよ……………目に良いんだって。
梵天丸:………。
藤五郎:あ~……
――「右目が光を取り戻すことは、ないだろう。」
戦場で存分に力を振るう。それはその願いを、打ち砕いた言葉だった。
女中2:小十郎様の気持ちも分からない訳じゃないけど……意味有るの、これ?
女中1:無いんじゃない?だってそもそも疱瘡で目自体が……ねぇ?
――例え叶わぬ願いでも、諦めたら、そこで負けなんだよ。
女中1:この葡萄も、どこだかで視力が上がるとか、そんな話を聞いてきたんだって。
でも梵天丸様、葡萄嫌いでしょ。どうしようかって、うんうん唸ってたわ。
女中2:子供に無理して食べさせようったって、無理よねぇ?
――希望はどこかに残されている筈。
自分もまだ、未熟者。主の役に立ちたくとも、こんなことしか、思いつかない。
それでも……それでも、貴方の願いは、捨てて欲しくない。
梵天丸:………。
藤五郎:……梵?
梵天丸:………。
藤五郎:あ、あのさぁ……俺……
(がぱっ)
二人:!!!!?
小十郎:見つけましたよ、二人とも。
梵天丸:こ、小十郎……
藤五郎:降参です……
小十郎:つまり、食べ物にはそのものの命、それを作りし者達の苦労、
様々なものの詰め込まれた、非常に尊い物なのです。
二人:……はい。
小十郎:好き嫌いで残すなど以ての外!粗末に扱えば天罰が下り……
二人:……はい。
小十郎:……。いつになく殊勝な態度で不気味だな……。
二人:……不気味で御免なさい。
小十郎:……。そ、そんな事まで謝る必要はないのです。まぁ……正座も疲れたでしょう。
もう構いませぬから、足を崩されよ。
藤五郎:俺……捨てたやつ、ちゃんと食べます……。
梵天丸:俺も……。
小十郎:そんな事をしては腹をこわします。反省したのなら、それで良いのです。
梵天丸:……小十郎。
小十郎:はい?
梵天丸:俺……
小十郎:……。
梵天丸:腹減った。
小十郎:………………………はい?
藤五郎:あ、俺も~!
小十郎:……(溜息)。菓子を夕餉にしよう等とするからです。
菓子は菓子で尊い技術の結晶ではありますがな。そこには職人の苦労が……
梵天丸:説教はもうわかったから!俺、食いたい物があるんだよ。
小十郎:なんなりと。しかし、今からではご用意できる物に限界が……
梵天丸:葡萄。
小十郎:………!
梵天丸:あと、牛蒡と葱だな。
藤五郎:それと、蓮根と芋もな~。
小十郎:………。
二人:……♪
小十郎:仕方有りませぬな(笑)用意いたしましょう。
梵天丸:よし!夜食パァリィだぜ~!
藤五郎:食うぜ~!
――私が、貴方の右目となりましょう。
女中はそれを手にして首を傾げた。何故そんな物を託されたのか、わからないのだろう。
「これは我が子、梵天丸への……贈り物よ。」
女中は目を瞬かせる。
「葡萄……にござりまするか?」
「そう。小十郎も取りに来ると言ったきり、いつまでも来ないのだから困ったものじゃ。
そなたがしっかり、送り届けよう。」
――きっとあの子も、喜ぶでしょう?
〔あとがき(?)〕
政宗:この話って……俺と小十郎がMainの筈なのに、成実の方が目立ってねぇか?
成実:俺、魅力的だからなぁ~♪
政宗:……。
成実:ちなみに、藤五郎=俺ですからね。まぁ「藤五郎」じゃなくて「時宗丸」が
幼名らしいけど、「丸がやたら多い…」という管理人の独断と偏見により
こういう形になりました~
政宗:いい加減だな管理人!
小十郎:母上様も登場しておられましたな。
成実:けどなんつ~か、アレだよねぇ。
政宗:アレってなんだよ。
成実:マザコン?
政宗:絞め殺すぞお前……
成実:まぁあの管理人のことだからドシリアスキャラなんて書けないし、
その内お母さんも、全身にギャグを纏って登場すると思うな~
政宗:それはそれで困るんだがな……。
義姫:伊達男だか何だか知らぬが、我が軍の男共は「ぬるい」のじゃ!
政宗、母に付いて参れ。まずは千本ノックから開始よ!そなたは奥州を背負い、
ゆくゆくは芸能人No'1決定戦でなかや○きんに君を打ち倒すのじゃぁああ!!!!
成実:こんな感じで。
政宗:お袋ぉおおお!!!!!頼むから自重してくれぇぇぇえええ!!!!
義姫:本物の奥州筆頭は、わらわなのじゃ♪
――モブに張り切りすぎました。
ごめんなさい……。
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